塾長です。
ようやくジム・ビアンコの動画アップされた。
彼は「弱気相場のラリー」派。
早速何を言ったか聞いてみよう:
・コロナ患者数がピークを迎えたのは良いことだ。
市場は、弱気相場の典型。50%~2/3戻す。
2007、2008年には3回あった。
そして、皆が、底をつけた、弱気相場から脱したと言い出す。
これは弱気相場のラリー以外の何ものでもない。
・ウィルスは去りつつあるかも知れないが、重要な事に触れていない。
長期的な影響だ。
経済活動を再開するとき、「さぁ、22,000死んだのを忘れて、元に戻ろうぜ」となるか?
それとも、ビジネスの行動が変わるのか。こちらの方がありそうだ。
そうだとすると、全て元通りとなるのは難しい。
ビジネスの不具合も見つかるだろう。
そして、市場はこのラリーのあと、停滞する。
・リセッションに見舞われるだけで済まない。
コンセンサスが正しいとすれば、第2四半期だけで、2008年金融危機より悪い。第1四半期、第3四半期を含んでいない。
これは大恐慌以来最悪の出来事。
2千万の仕事が失われた。それが意味する事を理解するのさえ難しい。
・このコンセンサスから2つの事が得られる。
一つは、シャットダウン、隔離の反動がある。
人々は怒っている。数百万人が仕事を失った。人びとの生活に大きな混乱をもたらした。
通常、危機の途中でそのような事は起こらない。
そしてその怒りを中国に向ける。
先週末に驚いたのは、ラリー・カドロー、自由市場資本主義の男が、「繁栄への最良の道筋は、米国政府が企業に金を払って(中国から)仕事を取り戻すことだ」と言った。
軍事的ではなく、経済的に、中国を責めるだろう。
これは非グローバリゼーションであり、経済の足をひっぱる。
大恐慌を起こすというわけではないが、2020年1月のピークに戻るのは、難しい注文だ。
・アナリストは喜んで決算数値[予想]を誤る。
今朝のJPMorganの決算をみてみろ。
アナリストは予想の引き下げが遅い。
第2四半期の数字は今よりとてつもなく悪い。
市場はそのとき過大評価されている。
アナリストはこのような環境では対応が遅い。それを自慢さえする。
・もう一つ気になることがある。このラリーを支えているのは「FEDは出来る事は何でもやる」だ。
FEDは市場を国有化している。それに際限がない。
市場がずっこけたら、FEDはどうするか?
全てやり尽くしているので、追加で出来る事が無いだろう。
今は「弱気相場のラリー」。2007年終盤、2000年春、1973-1974に3回あったのと同じ。
アナリスト予想には気を付けろって事ね。実際はもっと悪いだろう、と。
しかし、それ自体が予想の範囲内では?
コロナが明けて、「政府から金ももらったし、さぁ車を買いに行くか」となるか。
ビアンコはそうはならないと言っている。