塾長です。
2020/12/4付け、BloombergによるBASE CEO YUTA TSURUOKAのインタビューです。
会社の将来について答えているところを切り出してみるヨ:
Q「会社の成長見通しは?」
A「コロナで売上が増加した。多くの人がビジネスの新しい手段を探している。このトレンドがいつまで続くかわからないが、去年と比べ需要は大きい。短期には継続するだろ。」
#全然答えになっていない。
Q「長期的にどれくらい会社を成長させたいか?どのように達成するか?」
A「オンラインでの個人商店が増えると思う。考えられないほど増えるだろう。10年、20年先を見ると、巨大ポータルサイトへの依存が減り、個人がオンライン商店を開く新時代に入る。いつか世界に出ていきたい。」
#これも答えになっていない。
Q「どれくらいのサイズになりたいとかないの?」
A「サイズを言うのは難しい。長期的には、国内で1兆円もしくは$10B程度の売り上げを目指したい。海外にも出てさらに伸ばしたい」
Q「海外でのビジネスを伸ばすプランは?」
A「同じソースコードで世界にサービスを提供する。なので、インターネットをベースにした企業にとって海外でのサービス提供は重要だ。BASEも例外ではない。しかし、国内に注力し、目標を達成したい。海外もやってはみたい。」
Q「いつ海外やるの?」
A「今後1、2年は国内に専念したい。5年から10年先には、海外市場に出て行っている可能性は高い。」
Q「その時、どの市場に出ていくか?」
A「いろいろな可能性があるが、アジアだろうと思う。購買パターンや癖が似ている。将来のため彼らのビジネススタイルをモニターしていく」
これを海外の投資家が見て、「ああ、こいつに投資したいな」と思うだろうか?
オ・モ・ウ・ワ・ケ・ガ・ナ・イ・ネ。
彼を責めるつもりは毛頭ないデス。彼の会社なのだから、好きにやれば良い。海外進出失敗例も多くあるのだから(まだ諦めていないから失敗と決めつけるのは早いけれど、メルカリとか)、まずは日本で、というのは非常に良く理解できる。
ここで考えたいのは、海外投資家が日本株を買うか、どうか。
投資家は世界中の企業に投資できるわけですヨ。(リスクとの兼ね合いで)最高のリターンが得られる会社に投資する。
巨大テック株を買っても良いし、個人のオンラインショップが増えると思ったら、BASEを買うか、Shopifyを買うか比較する。
例えば、売上で言うと、彼は「1兆円目指す」と言っている。メルカリの売上が750億円くらいなので、盛ったつもりかも?一方Shopifyの売上は$1.5B超@2019。なるほどShopifyを超えるつもりは無いのだな、と。
しかも、海外投資家は日本人口が減少しているのは知っているので、「なんで海外に出ていかないの?」と疑問を持つでしょう。
繰り返しになるが、彼が悪いとはまったく思っていない。(深読みすると、海外投資家に株を買ってほしくなかったのかも知れない。だったら、Bloombergなんかに出なければ良いのに)
ただ、日本株が海外機関投資家のトレード対象になるだけで、長期投資先に選ばれない理由は、こんなところにあるのだろうと思った次第。
海外投資家から「こいつの話は聞いてみよう」と思われている日本の経営者は孫正義くらいだろうか?WeWorkでミソをつけてしまったが。
(個人的には、永守、柳井、などはもっと名前が売れても良いと思っている)
そんな彼が、2020/11/18、New York Timesのイベントに出演していた:
インタビュー冒頭から「PCRテストを無料でやろうと言ったら、コロナ患者が大量に見つかってパニックになるからやめろ。アマチュアはひっこめと散々たたかれた。そして、今頃PCRテストの重要さに気付き始めやがった」と愚痴っている。
あぁぁ。