塾長です。
昨日(米国5/10)の米株市場は、前半耐えていたが、失速。
S&P500、4,188(-1.04%)
Nasdaq、13,401(-2.55%)
【米国市況】ハイテク株に売り、インフレ警戒-ポンドは急伸 - Bloomberg
FAANG+MTの中ではTeslaの下げがキツイ。-6.44%:
GOOG、FBについては投資判断引下げのニュースもある:
アルファベットとフェイスブック株価急落、シティが株式判断引き下げ - Bloomberg
債券、為替、コモ:
10年債、1.6020
ドル円、108.8200
Bitcoin、55,657
UBS、富裕層顧客に仮想通貨投資の手段を提供へ-複数の選択肢検討 - Bloomberg
ドージコイン、マスク氏は「詐欺」発言-月ミッション支払いに利用 - Bloomberg
経済指標の発表なし。
自動車関連:
こちらの記事、最近の中国新興EVメーカーについて良くまとまっている。良記事。:
中国テクノロジー大手、EV・自動運転に相次ぎ参入-テスラ追撃図る - Bloomberg
(原文:China Tech Giants Bet $19 Billion on Global Electric Car Frenzy)
中国のテクノロジー大手各社が自動車事業に乗り出している。華為技術(ファーウェイ)や百度(バイドゥ)などが電気自動車(EV)と自動運転車のベンチャー事業に計190億ドル(約2兆700億円)近くを投じた。
この2兆円がどれくらいの数字かと言うと、こちらの記事が参考になるかも知れない:
研究開発費11年連続増 1位トヨタ、1兆1000億円 | 日刊工業新聞 電子版
真ん中辺り、2020年度自動車・部品の研究開発費が1.3兆円、と書いてある。
日本の自動車メーカー大丈夫?(ダメだと思うヨ)。
個別株の動き、決算を出したMarriottを取り上げましょう。
決算自体はダメだった。こちらZacksの記事:
Marriott (MAR) Q1 Earnings Top Estimates, Revenues Miss
MAR reported mixed first-quarter 2021 results, wherein earnings beat the Zacks Consensus Estimate but revenues missed the same. Notably, both the top and bottom lines declined sharply on a year-over-year basis. Revenues missed the consensus estimate for the third straight quarter..
MARは2021年第1四半期決算を発表。利益はZacksのコンセンサスを上回ったが、売上はミス。特筆すべき点として、前年同期比、売上・利益ともに急激な低下がみられた。
当然と言えば当然ですが、まだまだ客は戻っていない:
In the quarter under review, revenue per available room (RevPAR) for worldwide comparable system-wide properties fell 59.1% in constant dollars due to 30.4% and 26.2% decline in occupancy and average daily rate (ADR), respectively. These metrics were impacted by the coronavirus pandemic.
今四半期、RevPAR(稼働室当たりの売上)は59.1%低下。稼働率、ADR(平均客室単価)がそれぞれ30.4%、26.2%低下したことによるもの。
(他にもいくつか数字が出ているので、興味のある人は記事本文を参照)
こちら、同社CEO トニー・キャプアノのインタビュー。先期の業績が悪いのは、誰もが分かってるので、今後どうなる?の話が中心:
ー3月には稼働率が大きく上昇したそうだが、まだビーチやリゾート地域は大きく制限されている。都市部ではどうか?
・様々な市場で大きく需要が回復している。レジャーだけではない。中国本土の3月は、コロナ前の需要を大きく超えた。レジャーだけではない。ビジネスはパンデミック前である2019年3月を5%超えた。
ー需要は回復しているということですね。それでは労働者、スタッフの確保はどうでしょう?決算会見の中で賃金上昇は大きなトピックだった。
・米国の一部でレジャー需要が急激に回復している。例えば、南フロリダ、テキサス、アリゾナ。スタッフ確保が少々難しくなっている。一時的なインセンティブを出した。ジョブ・フェアーを開催した。需要に答えられるよう、最大限の努力をしている。
ー去年、コスト削減に手段として、朝食ビュッフェ、室内での食事、クリーニングサービスを削減していた。それらは再開されるのか?人員不足による影響は?
・我々はサービスを顧客の要求によって変化させている。直近15か月、顧客は無接触の体験を重視した。それゆえ、室内清掃サービスを削減したり、モバイルアプリでチェックインしたり、カギを開けられるようにした。多くの人がワクチンを打てば、(接触的サービスへの)需要は戻ってくるだろう。現時点で戻りはゆっくりだ。
ービジネストラベルについて聞きたい。(直近の)ビジネス需要は拡大しているかも知れないが、大きな視点での疑問は、ビジネス需要は2019年レベルに回復するのだろうか?だ。行動様式が変わっている。あなたの見解は?
・プラス側は、ワクチン接種の拡大。多くの企業がオフィスに戻ってきている。我々の本社でも、パンデミック以来、今日が最も多くの車が駐車場に止まっている日だろう。我々だけではないはずだ。全国で見られる現象。ビジネスにおいて、確実な回復が見られる。
興味深いのは、出張の目的が曖昧になっている点だ。出張とレジャーを組合わせている人達が増えている。これは我々のホテルにとって良いニュース。
ーマリオットでは、人員をオフィスに戻しているのか?それとも、在宅とのハイブリッドか?
・どちらの方式も取っている。個室を持っている人達にはビルを完全に開放。また、workstationのバランスが取れるよう、移行中でもある。夏には、多くの従業員が戻っているだろう。
ーExpedia、AriBnBによると、バケーションレンタルが流行している。マリオットの場合はどうか?新しいホテルを提供するとき、どのブランドにするか、変化はあるか?
・ご存じのとおり、我々はHomes & Villasブランドを立ち上げた。これは我々のホテル・ポートフォリオを補完するものだ。旅先で、家(home)と同じような体験をしたい客向け。爆発的な成長をしている。今四半期の終わりには、30,000軒の家を並べる(listing)ことできるだろう。それらは全て完全な家(full homes)である。品質確保、サービス提供、我々のロイヤリティープログラムとの連携によって、Homes & Villasのポジションを確保していきたい。
ここで言っているバケーションレンタルとは、民泊のこと。
Homes & VillasはMarriottが運営する民泊のブランド名。AirBnBとの差別化として、Marriottがきちんと品質確保をして、Marriottのポイントももらえる/使える(らしい)。
出張とレジャーを混ぜるって良いよネ。(コロナ前から)そうしている米国人を多く知っています。
日本人に焼き直すと、東京在住会社員が、金曜日北海道に出張し、土曜日自腹で家族を呼びよせ観光、日曜日全員で帰宅。会社は、この従業員に金曜、日曜の飛行機代、金曜のホテル代を出張経費として支払う、って感じ。
多分、日本の多くの(大)企業、このような出張の仕方(出張経費の使い方)は許されてないんじゃないかな?
GO-TOよりも、こういった税金を使わない施策を先にやって頂きタイ。
政府・経団連で音頭をとって欲しいが、彼らはトイレのハンドドライヤーを使う・使わない、の議論が精いっぱいか・・・:
ハンドドライヤー「利用停止」見直し 経団連が指針改訂: 日本経済新聞
経団連と言えば、こちらも:
中西経団連会長が辞任 入院中、後任に住友化学・十倉氏―午後決定、6月1日付:時事ドットコム
癌と診断された後も体が動かなくなるまで働き続けるって・・・。「日立会長」「経団連会長」って呼ばれる/扱われるのは、それほど気持ちが良いモノなんですネ。
こういう人は「従業員が出張先に家族を呼び寄せて遊べば、従業員の満足度は上がるし、環境需要が喚起され日本の社会全体が良くなるのでは?」なんて、考えないだろうなぁ。
最後に、Marriottの株価。5年間。
最高値を付けた2019年末ー2020年初の水準まで回復。”お買い得”とは言えない: