塾長です。
昨日(米国10/29)の米株市場は、期待外れのApple、Amazon決算を忘れ去って、上昇。
S&P500、4,605(+0.19%)
Nasdaq、15,498(+0.33%)
【米国市況】株が続伸、ハイテク決算不振を受け流す-ドル全面高 - Bloomberg
結局、今の株高は企業業績なんか関係なく、低金利だけが原因なのかと。
債券、為替、コモ:
原油、83.22
10年債、1.5570
ドル円、114.000
Bitcoin、62,211
10月のビットコイン急伸、「クジラ」が押し上げ-クラーケンが分析 - Bloomberg
イーサが最高値更新-イーサリアムのアップグレード巡る強気な見方で - Bloomberg
経済指標:
7-9月期 四半期雇用コスト指数[前期比]、1.3%(予想0.9%)
9月 PCEデフレーター[前年同月比]、4.4%(4.4%)
9月 PCEコア・デフレーター[〃]、3.6%(3.7%)
同[前月比]、0.2%(0.2%)
9月 個人所得[前月比]、-1.0%(-0.3%)
9月 個人支出(PCE)[前月比]、0.6%(0.6%)
米雇用コスト指数、7-9月は過去最大の伸び-人材難で賃金急増 - Bloomberg
米個人消費支出、9月は0.6%増-PCE価格指数は高い伸び続く - Bloomberg
雇用コストは上昇しているのに、個人所得が減っているのは、こんな理由らしい:
個人所得の減少は、連邦政府による失業保険給付の上乗せ措置が9月6日に終了したことなどを受け、政府からの給付金が7%減少したことが響いた。一方で賃金・給与は0.8%増加し、7カ月連続で伸びた。
個別株:
大企業の決算は、Chevron、Exxon。
エクソン、四半期利益は14年来の最高-最大100億ドルの自社株買いへ - Bloomberg
Exxon, Chevron Eye Billions in Buybacks as Cash Flows Surge
Starbucksの決算は一昨日(米10月28日木)の市場クローズ後でしたかね?株価が-6.3%下落。
・Starbucks topped analysts’ estimates for its fiscal fourth-quarter earnings, but the coffee chain fell short on revenue.
・China saw same-store sales shrink by 7% in the quarter, missing Starbucks’ prior forecast of flat same-store sales growth.
・U.S. same-store sales increased by 22% in the quarter, rising by 11% on a two-year basis.
・Starbucks第4四半期決算は、利益でアナリスト予想を上回ったものの、売上は下回った。
・中国の同店舗売上は今四半期で7%減少。同社は同程度と見込んでいた。
・米国の同店舗売上は22%増加。2年間で11%増加となった。
他には・・・、
・米国では、1取引の平均価格が3%上昇、ロイヤルティープログラム利用者が28%増加。混雑時間帯がパンデミック前に戻った。
・海外売上は3%上昇で、伸び悩み。中国の同店舗売上は7%減少し、コロナ患者が多かった地域が最も影響を受けた。
・2022年度のGAAPベースの一株当たり利益は4%減少、調整後利益は少なくとも10%の上昇を見込むが、市場予想は15%上昇を予想していた。賃金上昇が利益を圧迫。
・来年度第1四半期において、自社株買いを継続する。
なんて事が書いてある。
Starbucks、McDonald's店員など低賃金職の賃金上昇なんて起こらないだろうと思っていましたが、間違っていたようです。
今は2つの観点で見ています。
1.一旦上昇した賃金が下がるのか?「賃金には下方硬直性がある」が常識。その常識は今も/米国の低賃金職で通じるのだろうか。
2.自動化がどこまで進むか?Starbucksは相変わらず人手でコーヒードリンク作っているけれど、(半)自動化できますよね。できるのにやらないのは、(人間が提供することによる温かみ、といった点を除けば)コストの問題。自動化を進めたエスプレッソマシンを導入するよりも、人間の方が安いから。なので、賃金が上がれば、自動化が進むはず。日本には食品製造機械の分野で、優秀な企業がたくさんあるんですけどネー(投資機会)。
もちろん我々は投資家なので、コーヒー屋や、その自動化を推進する機械メーカーの株に拘る必要はありません。
そもそもStarbucksをナゼ買うのか?「Third Placeの提供」として買っているならMcDonald'sやDunkinでも良いし、カフェイン飲料として買っているならMonster Beverage、砂糖飲料ならCoca-Cola、Pepsicoでも良いわけです。
今後賃金上昇が続くと考えるならば、提供に人手を介さない清涼飲料メーカーにシフトするのも悪くないでしょう。
丁度、Unreported World(英国公共放送Channel 4のドキュメンタリー番組)で、メキシコでコカ・コーラがたくさん飲まれている(そして、糖尿病になっている)と報道していましたヨ:
・Chiapasという都市では、糖尿病で毎年3,000人が亡くなっていて、死因としては心臓病に次ぐ2番目
・2010年のMexican Statistics Agency Energyの発表によると、人々は毎日2リットルのコカ・コーラを飲んでいる
・2014年、メキシコ政府は砂糖税を導入
・上下水道が整備されおらず、水道水も川の水も飲めない
・飲料用の水と、コーラは同じくらいの値段
・Coca-Colaは12歳以下へのプロモーションを行っていない、2018年以降砂糖を減らすなどの手段でメキシコで販売する飲料のカロリーを25%減らした、と主張
なんだそうです。
一時期、米国の小中学校におけるソーダ自動販売機が問題になっていましたが、今は海外で頑張っているようです。
やり過ぎると、タバコ業界のように規制されてしまうので、注意して下さいネ。
個人的には、清涼飲料水企業をVice銘柄として分類。〇〇フラペチーノは砂糖がたくさん入っているので、Starbucksもその仲間。砂糖中毒になっている人達に感謝しつつ、自分では消費しまセン。