塾長です。
昨日(米国4/29)の米株市場、やってくれました・・・。
S&P500、4,131(-3.63%)
Nasdaq、12,334(-4.17%)
【米国市況】株急落、アマゾン2006年以来の大幅安-ドル129円台後半 - Bloomberg
クローズ後の先物も暴落状態。
原油、104.11
10年債、2.8870
ドル円、129.8300
Bitcoin、38,646
1-3月期 四半期雇用コスト指数[前期比]、1.4%(1.1%)
3月 PCEデフレーター[前年同月比]、6.6%(6.7%)
3月 PCEコア・デフレーター[前月比]、0.3%(0.3%)
同[前年同月比]、5.2%(5.3%)
3月 個人所得[前月比]、0.5%(0.4%)
3月 個人消費支出(PCE)[前月比]、1.1%(0.7%)
4月 シカゴ購買部協会景気指数、56.4(62.0)
米雇用コスト指数、過去最大の上昇-インフレ懸念さらに深まる - Bloomberg
米国の雇用コストは今年最初の3カ月に予想を上回って上昇し、四半期の伸びとしては統計上最大となった。
・・・米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は3月、現在の賃金上昇ペースは2%のインフレ目標と整合しないと述べていた。
ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、アナ・ウォン氏は「生産性の向上が加速せず、賃金の伸びが減速しなければ、市場が現在織り込んでいる300ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)程度の利上げを上回る金融引き締めが米金融当局で必要になる可能性は高い」と分析した。
"The cure for high prices is high prices(物価高を抑えるには、物価が上がるしかない"と言いますが、物価が上がっているのに収まらないのが現状。その原因を賃金上昇だ、と言う人もいる。物価が8%上昇、賃金が5%上昇しているとき、実質的に手取りは減っているのだから、合理的に考えれば買い物を控える。しかし、人間は合理的ではないので、賃金上昇に目を奪われて(「やった、お金持ちになった」と錯覚し)、買い物を増やしちゃうんじゃないか?って。だから賃金上昇を抑えるのが重要だ、と。
なし。
なし。
Bloombergによるウクライナ情勢まとめ;
【ウクライナ】米大統領、ウクライナ緊急支援を要求-ロ富裕層対応も - Bloomberg
HSBC(The Hong Kong and Shanghai Banking Corporation Lmtd)のアジア事業分割案。これはなかなか面白い;
HSBC分割なら価値創出、筆頭株主の中国平安保険が支持-関係者 - Bloomberg
HSBCはイギリスの香港統治時代に設立されたイギリス資本の銀行。今や中国企業が筆頭株主なのですね。香港安全法への対応でも批判を浴びたりもした、中国寄りの姿勢を見せる企業の一つ;
HSBCとスタンチャートに批判相次ぐ、香港安全法支持巡り | ロイター
HSBCはイギリス統治時代から香港で紙幣を刷れる銀行の一つ。政府機関の一部と言って良いでしょう。Wikipediaからの引用;
Note-issuing banks
The Government, through the Hong Kong Monetary Authority, authorises three commercial banks to issue currency notes in Hong Kong:
- The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited;
- the Standard Chartered Bank (Hong Kong) Limited; and
- the Bank of China (Hong Kong) Limited.
イギリス統治時代は良かったのでしょうが、今や香港は中国の一部。中国政府(共産党)としては面白く無い。なのでHSBCの中国事業を分割させて、実質的に国有化しちゃう。
次はStandard Chartered(こちらもイギリス植民地支配の流れの中で設立されたイギリスの銀行)ですかネ。
どんどん香港が中国に取り込まれていく。中国が西側から離れて行く。
市場全体が売られているので、個別株の事情は関係ない感じ。AmazonもAppleも売られた;
アマゾンが06年以来の大幅安、時価総額26兆円余り吹き飛ぶ - Bloomberg
アップル株下落、中国ロックダウンの影響警告で-関連銘柄にも売り - Bloomberg
市場は行き過ぎるものなので、まだ下がると言う人もいる。
こちらBTIG ジョナサン・クリンスキー;
・S&P5000は心理的抵抗線の4,000辺りまで落ちるのではないか。我々のターゲット3,900だ。しかし、これは価格レベルの問題ではない。最後のフルスケールの流出がある(final full-scale washout)。全てが売られる時だ。それに近い状態にあるが、まだ底ではない。
・今はどこにも逃げ場はない。キャッシュが一番だ。
ジェレミー・シーゲル教授もまったく同じ事を言っている;
・私は市場が長期的に上昇すると思う。決算予想(forward earnigs)から算出したS&P500全体のPERは18だ。非常に安い。テクノロジー株を除外すると15~16。FEDが利上げをしたとしても、とても良い。
それでも(株がこれだけ下げていても)、FEDは来週水曜日(FOMC後)、タカ派の姿勢を見せると思う。市場はそれを消化しなければならない。さらに(株式市場は)”降伏”しなければならないかも知れない。VIXが40を超える日が1,2日あって良いだろう。そして全ての過大評価を洗い流して欲しい、ここ半年でほとんど無くなっているが。
底に近いと思うが、まだかも知れない。短い期間の値動きを予測するのは難しい。
市場の先回りをしたい人にとっては買い時ですネ。”頭と尻尾はくれてやれ”派はもう少し待ちましょう。
近年は下がるのも上がるのも速すぎて、エントリーポイントの見極めが難しい。2018年クリスマス暴落、2020年コロナ暴落で、エントリーが遅すぎたのを反省してマス。なので今回の下落に対しては、早めに小さい金額から入ってみる。
円安なのがキビシイですが。
そして今晩、Berkshireの年次総会。バフェットさんの登場は最後かも知れないので、必見;