塾長です。
昨日(2/1)、クリストファー・レイFBI長官が(再び)中国のスパイ行為を非難したそうです。
トランプ政権時代からFBIは中国のスパイ活動を追っていて、なかなか成果が出ていない。同じような事を聞くのは何回目だろうか※1。
・FBI長官レイがレーガン図書館でスピーチを行った。中国のスパイ行為がかつてないほど厚かましく、ダメージを与えていると言った。FBIは中国政府によるスパイ行為2,000件を調査していると言った。
[レイのスピーチ引用]
(米国の)知識、イノベーションにとって中国ほど広く脅威になっている国はない。中国政府は圧倒的な情報を盗み出している。それは(米国の)多くの産業における雇用にダメージを与えている。
・レイは、中国は諜報員を使い特定の情報を企業内から盗んでいる、とも言った。その一例としてGE Aviationのケースを引き合いに出した※2。これらは見かけによらず単純な方法で行われるそうだ。LinkedInを使うなどの方法で接触する。
ー中国は以前からやっている。やめる気配はない。米国は戦う手段を持たないのか?
・米国企業内で危機が共有されていないようだ。レイは、GE Aviationのように、(米国の)企業がスパイ行為を目撃したら、FBIに訴えて欲しいと言っている。GE Aviationの場合、FBIに通報したことで、情報漏洩を未然に防ぎ、数千人の雇用を守ったと言っている。しかし、大きな問題は、GEのようなケースが他にどれほどあるか?だ。
成果が出ていないなか、何度も中国非難を聞かされると「中国さん、スパイ行為はやめて下さいよ~、僕たちには止める手段を持ってないんですからぁ」と弱音?泣き言?に聞こえてくる。
とは言え、FBIに何ができるのか?という話でもある。米国企業で働いている中国人が、工作員から突然「あなた、□□会社で働いてますよね。ご両親は〇〇省に住んでいますね。会社の△△情報を送って下さい」と頼まれたら、断れるだろうか。そして、それをFBIが検知して、防げるだろうか。
米国企業様には、大切な老後資金を運用して頂いているので、経済戦争に負けてもらっては困ります。
もしや、ヘッジとして中国株への傾斜を増やさなければいけないのだろうか。
ちなみに、このニュース、CNNが(今のところ)伝えていないのが興味深い。
※1:
CNN.co.jp : 中国絡み捜査は2千件以上、「10時間」ごとに追加 FBI
アメリカの「最大の脅威」は中国 米FBI長官が説明 - BBCニュース
※2:
Chinese man convicted for stealing aviation trade secrets - BBC News