塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ガンドラック】コモディティ:株:長期米国債:キャッシュを均等に持て【しっくりこない】

塾長です。

債券王ジェフリー・ガンドラックのインタビューがあがっていました。いつものように詳しく見て行きましょう。収録日は多分4/13。マイアミで行われたETFのカンファレンス「Exchange: An ETF Experience」の横で撮影されたみたい。

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ーカンファレンスに来ている2,100人の投資アドバイザーは、株と債券を60:40の割合で保有するポートフォリオが機能しないことに恐れをなしている。あなたが指摘したように、債券市場の状況が事態を悪化させている。

・私は、過去2年間継続して、60:40ポートフォリオに対して反対してきた。我々はインフレとデフレ、両方の脅威に直面している。インフレは明らかで、FEDは出遅れている。政府の操作で債券市場では正しい値がついていない。全ての値段が再設定されている。

 私が過去2年勧めてきたのは、もっと過激なポートフォリオだ。広く分散されたもの。コモディティー25%、現金25%、株25%、長期国債(long-term treasury bonds)25%だ。債券はデフレへのヘッジとして。

 2022年年初からの60:40ポートフォリオのパフォーマンスは、過去と比べて最も悪かった。25:25:25:25ポートフォリオであれば、コモディティーが良かったので株と債券の損失を埋め合わせられた。長期国債はデフレへのヘッジであり、それ以外はバーベルであるべき。2年国債、その他の債券など短期債について。結局、8.6%、8.5%といったインフレ率のもとで、利回り2.5%の2年債や2.8%の10年債を持つのは、デフレへのヘッジ以外の理由は無い。我々が"the belly of the curve"と呼んでいるもの、すなわち、短期債に留まるべき(you should stay in the shorter maturities)。(注:この部分理解が間違っているかも。債券25%を長期債で、”キャッシュ”を短期債で持てと言っているのか???)

ー強気派はインフレがピークを迎えたと言っている。

・インフレのピーク近くにいると思う。エネルギー価格の急騰があれば、話は別だが。インフレがピークを迎えたのは、ベース効果によるものが大きい。2022年中盤、毎月のインフレ率が上昇した。同じような事が起こるとは考えにくい。但し、フラストレーションの溜まるくらい高いインフレが続くだろう。2%近辺に戻ると考えるのは馬鹿らしい。魔法の杖は無い。賃金インフレは本物だ。CPIに占める家賃の割合は、3番目に大きく、それは上昇するだろう。

ーあなたはFEDを2年国債に置き換えたらどうか?とジョークを言っていた。

・2年国債FEDをガイドしているからだ。低位で落ち着いていた2年国債金利は9月に急上昇した。その時、パウエル議長はハト派的なトーンを弱め始めた。12月になると2年債利回りが1%を超え、FEDは急に吠え出した。「ツールだ、ツールだ、ツールだ、我々は本気でインフレと戦う」と。それが債券市場を燃えたてた。それも2年債利回りが上昇したからだ。

 今、2年債利回りは2.5%である。すなわち市場は、今年中にFEDが5月0.5%、6月0.5%、そしてその後0.25%上げて行き、約2%辺りになると予想しているのだ。チャートは、FEDが2年債を追っていると示している。FEDが2年債を導いているのではない。我々は次のように認めるべきだ。賃金上昇、2年債を追っているのだと。実際そうなっているのだから。

 直近のプレスカンファレンスで、パウエル議長は何度も「我々はインフレと戦う」と繰り返したことか。ほぼ全ての質問に対して「インフレと戦う」と言っていた。2年債がFEDを引きずっているからだ。

ーあなたは株式市場に対して興味深い予想をした。「株はほとんど全ての評価軸に対して超割高である。NasdaqはS&P500をアンダーパフォーマンスする。欧州株がアウトパフォームする」説明して欲しい。

Nasdaqはボラは非常に高い。去年9月と似たような動きをしている。1999年後半のようでもある。Nasdaqの中で悪い動きがある。Nasdaqが最高値をつけたとき、構成銘柄で200日移動平均を超えている株の割合が急激に減少している(=限られた銘柄だけが値上がりしている)。去年第四四半期、株式市場が過熱している事を示す警告だ。幅が悪化している。

ードルが下落すると確信しているそうですね。

双子の赤字のせいだ。債務が制御できなくなると、ドルが弱くなる。しかし、短期ではイールドカーブのフラット化がドルを支える。実際私はドルをロングしている。私は今週ドルが下落すると言っているのではない。4,5年のスパンで、ドルが弱くなると予想している。

ー今後数か月のトレードにおいて、景気循環株をショート、生活必需品のようなデフェンシブ株を買うべきか?

・そうだ。2022年はそうすべきだろう。

という事で、まとめる(補足して再構成する)と

  • 戦争や何やらでコモディティ価格が上昇するだろう。高インフレが続く可能性が高い。しかし景気が悪化してデフレになる可能性も少しある。
  • そこでお勧めするポートフォリオは、コモディティ25%、株25%、長期債25%、短期国債を含むキャッシュ25%(注:上にも書いたように、債券とキャッシュのところ、理解が間違っているかも知れない)。
  • 長期金利が上がるので、Nasdaq、成長株はお勧めしない。S&P500の方が良い。
  • 長期的(4、5年後)にドルは下落するので、株は外国、特に欧州がお勧め。
  • 2022年内は、景気循環株を売って、デフェンシブ株を買うべき。

書き直してみると、そんなに珍しい指摘は無い。

ポートフォリオではコモディティを強く推している、REITを勧めていないのがポイントか。彼の”コモディティ”の中身を詳しく聞いてみないと分かりませんネ。ゴールドが基本だと思うけれど、原油や小麦を買えと言っているのだとしたら・・・。REITを含んでいる可能性も無くは無い。仮に”コモディティ”が主にゴールドとREITで構成されるなら、普通、もしくは債券寄りのバランス型ファンドという感じ。
補足:彼は以前から仮想通貨を勧めていないので、コモディティに仮想通貨は含まれない。

長期的にドルが弱くなるかというと・・・、最近風向き(narrative)が変わってきている。コモディティ価格上昇→コモディティを産出する国の通貨が強い傾向があり(日本円は売られている)、それが定着するのでは?と言われ始めている。ご存じの通り、米国は石油も穀物もたくさん持っている。欧州はエネルギーに乏しい。

プーチンが核を(今以上に)ちらつかせたり、戦争拡大懸念が高まれば、世界一の軍隊・核兵器を持っている米ドルは上がる。戦地となる可能性の高い欧州株は、米国株をアンダーパフォームするでしょう。

という事で、ガンドラック氏のお勧めはしっくりきませんでした。

米国株&REIT推しを継続。債券を組み入れるか検討中。

 

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