塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ジム・ビアンコ】基本シナリオは好景気継続、物価高、高金利、株高。

塾長です。

昨日(米国8/11)の米株は週末前に比較的良い形。大きく下げて始まり、サゲを縮めて終了。

 S&P500、4,646(-0.11%)

 Nasdaq、13,644(-0.68%)

【米国市況】ハイテク株に売り、国債利回り上昇-ドル145円目前 - Bloomberg

 ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は今年に入って初めて、週間ベースで2週連続安となった。半導体のエヌビディアは4日続落し、この間の下げ幅を約10%に広げた。

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、83.04

 10年債、4.1680

 ドル円144.9300

 Bitcoin、29,388

 

 

経済指標:

 7月 PPI[前月比]、0.3%(予想0.3%)

 同[前年同月比]、0.8%(予想0.7%)

 7月 PPIコア[前月比]、0.3%(0.1%)

 同[前年同月比]、2.4%(2.3%)

 8月 ミシガン大学消費者信頼感指数、71.2(71.4)

米生産者物価指数、7月は予想上回る伸び-サービスの需要強く - Bloomberg

 世界のサプライチェーン正常化や国外の需要低迷、消費者の需要が財からサービスへと幅広くシフトしていることが、この1年において生産者レベルでのインフレ圧力緩和に総じて寄与してきた。しかし原油価格が上昇しており、また向かい風が吹き始めている

 

 

米消費者の1年先インフレ期待、予想外に低下-ミシガン大指数 - Bloomberg

・1年先のインフレ期待、3.3%に低下-市場予想は3.5%への上昇

・8月の消費者マインド指数は71.2、前月の71.6から低下

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

■バイデン大統領の息子(ハンター・バイデン)がかつて中国、ウクライナでカネ儲けしていて、それは当時副大統領だったジョー・バイデンが裏でゴニョゴニョしていたからだ、という疑惑がある。ハンターを捜査するための特別検察官が任命されたらしい;

バイデン大統領次男ハンター氏の捜査、米司法省が特別検察官を任命 - Bloomberg

その一方で、中国を辛辣批判。

バイデン大統領、中国の経済問題は「時限爆弾」-辛辣な発言再び - Bloomberg

中国は年率8%で成長していたが、「今は年率2%近くだ」と、同国の成長率を誤って発言。「定年退職年齢の人口数が労働年齢の人口数を上回る状況にある」とも話したが、こちらも不正確で数字的にも大きく外れていた。

「このため、彼らは多少問題に見舞われている」とし、「悪い人々が問題を抱えると悪いことをするので、これは良いことではない」と語った。

間違った数字をしゃべっているのは、原稿にない事を言っているから。原稿にないということは、(政権・党の方針とは関係なく)個人の思いを差し込んだのでしょう。

では、なぜバイデンは中国を敵としたいのか?

外に敵を作れば、自分への攻撃が減るからでは?

まさに本人が言っているように「悪い人が問題を抱えると悪いことをする」。中国とイザコザを起こしたいのかも知れない。

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

ジェフ・ベゾスがマイアミにある人工島の家を購入;
Jeff Bezos buys home in Florida's 'Billionaire Bunker' after paying $68 million to live in Miami neighborhood of Ivanka Trump and Tom Brady | Daily Mail Online

この島にはカール・アイカーン、トム・ブラディー、イヴァンカ・トランプフリオ・イグレシアスが家(豪邸)を持っているらしい。

写真を見てもらうと分かるが、海抜1~2m?

地球温暖化で海面上昇する」と言う人がいるが、私は大金持ちの(発言ではなく)行動を信じようと思います。

 

 

■〆はジム・ビアンコのインタビュー;

www.youtube.com

ー(債券への)資金流入金利にあまり影響を及ぼしていないのは何故でしょう?

・それは資金流入の多くが短期債に向っているからだ。FEDがFFレートを高く保っている。2024年には金利引下げがあるかも知れないが、今ではない。TINA(there is no alternative)トレードは終わった。今は代替がある。その代替とは5.5%利回りのT-Bill(米国短期債)だ。もしくは5.25%のMMFシカゴ大学の調査によると、株の平均利回りは9%。その2/3をゼロリスクでMMFから得られる。多くの人にとって魅力的だ。2019年とは状況が違う。2019年は、株式市場に投資しなければ、他に利回りを得られるところは無かった。今は2/3を得られるのだ。

ーここ数週間、FEDが利上げを終了しようとしている時、金利が上昇している。ここから金利はどうなるでしょう?

金利が上昇しているのは、人々がFEDの利上げ終了を信じているからだ。イールドカーブがスティープ化した※1。長期債が短期債よりも速く上昇したという意味。市場にはインフレが再燃するのではないかという恐れがある。8、9%ではなく、3.5、4%に戻るかも知れない。「もしFEDがそれに対応しないなら、私は10年債を持ちたくない」という市場の態度を目にしている。皮肉的だが、FEDが利上げを終えるというのは、結果的に金利を上げてしまうかも知れないのだ。市場がインフレに確信を持てないから。FEDが利上げを終えると、市場がインフレ退治は終わったと確信を持てない限りは、長期債や住宅金利が上がるかも知れない。私は市場がそのような確信を持っているとは思わない。だからイールドカーブはスティープ化している。

ミシガン大学の調査が興味深い。長期のインフレ期待値は少なくともヘッドラインCPIと整合性が取れていない。それは心配ではないか。

・私はミシガン大学調査のファンではない。調査によると、期待値は3%から2.9%に下落した。しかし、過去2年間、それは2.9%から3.1%のあいだを付けていた。実際のインフレ率は過去40年で最高の9%から3%にワイルドに動いた。しかし調査の値は全然動かなかった。調査が何を意味しているのか疑問である。インフレ率が9%から3%になっても(ミシガン大学調査のインフレ期待値が)動かないのだとしたら、いったい何が動かせるのだろう?フランクに言うと、利用価値が分からない。

トム・リーがあなたの前に出演し※2、インフレ鈍化が本物で、FEDが利上げを止める、住宅ローン金利が下がると言っていた。あなたは弱気だと言っていますか?

・債券には弱気だ。金利は上昇し続ける。単純化すると、株には2つの選択肢がある。1番目は、リセッションに陥り、ソフトランディングで、経済減退をある程度留められ、企業業績が苦しむ。2番目は、私が信じている方であるが、多分トム・リーと同じように、ノー・ランディングだ。経済は今の調子を保つ。リセッションはない。しかし、物価は上がり、金利は上がる。その2つの選択肢であれば、株には2番目の高物価、高金利の方が良い。逆風ではあるが、1番目の6か月以内にリセッションが起きるよりは、逆風が弱い。

ー政府が多くの負債をかかえるなか、(国債の)オークションに注目している。あなたに心配はありますか?30年債への需要とか?

・人々はオークションを強調し過ぎていると思う。一昨日の10年債オークションは良かった。昨日の30年債オークションはそれほどでもなかった。オークションは24時間だけ市場に影響を及ぼす。既にそれは過ぎ去った。長期の金利を予想する上で、オークションは重要視され過ぎている。

※1:短期債金利が高止まりして、長期金利が上昇しているのだから、イールドカーブはフラット化しているのでは???何度か聞き直しても、そう言っているようにしか聞こえない。言い間違い?

 

要約すると、ジム・ビアンコの基本シナリオは・・・;

・短期債への資金流入は続く。

FEDは経済(や金融システム)をぶっ壊すまで利上げしない。

・経済は好調を保つ。その代わり、インフレ率は3~4%で高止まり。

・長期債安、株高
(正確には、株にとって環境が良いと言っているだけで、今以上に株高になるとは言っていない。既に割高になっている株価に対して、企業利益が追い付くと言っているだけ(≒株価はヨコ)かも)。

 

いつもと違う事を言っている。

これまで彼は「市場は、FEDのインフレ抑制に対する決意を見くびっている。FEDはリセッションを起こして物価を2%に戻す」と言っていた。

いつのまにかノー・ランディング/株強気派に寝返っている。

これはなかなか興味深い。

 

 

※2:トム・リーのインタビュー動画はこちら(詳細割愛);

www.youtube.com

 

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