塾長です。
昨日(米国5/26)の米株は連騰。来週月曜日(5/29)はmemorial dayで休場。
多くの人が「債務上限問題が連休中に解決するかも?そしたら週明けに爆上げするからその前に買っておけ」と考えた模様。
S&P500、4,205(+1.30%)
Nasdaq、12,975(+2.19%)
【米国市況】株が上昇、AI熱狂続く-ドルは一時140円73銭 - Bloomberg
原油、72.87
10年債、3.8100
ドル円、140.5950
Bitcoin、26,711
4月 卸売在庫[前月比]、-0.2%(0.2%)
4月 個人所得[前月比]、0.4%(予想0.4%)
4月 個人支出[前月比]、0.8%(0.4%)
4月 PCEデフレータ[前月比]、0.4%(0.4%)
同[前年同月比]、4.4%(4.3%)
4月 PCEコアデフレータ[前月比]0.4%(0.2%)
同[前年同月比]、4.7%(4.6%)
4月 耐久財受注[前月比]、1.1%(-1.0%)
4月 耐久財受注コア[前月比]、-0.2%(-0.1%)
米PCE価格指数、上昇ペース加速-FRBは利上げ姿勢維持か - Bloomberg
実質PCEは前月比0.5%増(市場予想0.3%増)と、今年1月以来の大幅増。3月は横ばいだった。4月は財とサービスの両方で伸びが加速した。
BLSが出すインフレ指標はラグがあると批判されている。
real-timeなデータを使って独自にCPIを推計しているサイト(Truflation.com)によると実際のCPIは2.86%で下落中なのだそう。
こちらがYTDのチャート;
信憑性は不明です。
クリーブランド連銀総裁、「あらゆる選択肢」検討へ-6月FOMC - Bloomberg
マッカーシー議長、債務上限交渉で進展あったと発言-26日に交渉再開 - Bloomberg
イエレン財務長官、米政府「Xデー」を6月5日と推計-書簡 - Bloomberg
なし。
■注目決算なし。
■Target株価が酷いことになっている。こちら1か月チャート;
下落の始まりは決算日(5/17)。
通常、決算が出れば、re-priceされ、落ち着くものだが、なぜか下落し続けている。
何が起きているの???
右寄りなNew York Postによると、PRIDE month(6月)を前に、TargetがLGBTQ+向け?推奨する?子供服を売り始め、それがボイコット運動を呼び、一部製品を商品棚から引き上げたのだそう;
Target loses $9B in week since boycott calls over 'PRIDE' collection
特に話題になっているのは”tuck-friendy construction”と書かれた水着。女の子用水着の形をしているのだが、ペニスが入るように、股の部分に余分な布を使っている;
左寄りのCNNはコメンテーターに「haters※を勝たせてはいけない。彼らは少数派だ。Targetの客層のほとんどは民主党支持派」と語らせている
※:何にでも反対する人、文句しか言わない人というのが直訳。「こいつらは自分自身でさえ大嫌いで、その毒を他に向けている」といった意味が込められている;
・・・。
日本が巻き込まれないと良いのですが、そうもいかないのでしょうか;
エマニュエル駐日米大使 同性婚「早期に法制化を」本紙に強調「排除する社会は未来を築けない」:東京新聞 TOKYO Web
■昨日は強気派トム・リー(@CNBC)、弱気派マイク・ウィルソン(@Bloomberg)が揃ってインタビューに答えていた。
まずはトム・リー;
株は心配の壁を登っている。その心配とは債務上限問題、インフレ、地方銀行。
しかし直近2か月のメッセージは、企業は復元力がある、コストを慎重に管理し、ターゲット顧客に向けた価格付けをしている。それが第一四半期に実を結んだ。いくつかの企業はガイダンスを引き下げていない。企業利益には上振れ余地がある。さらに、ポジショニングだ。去年、人々は怒りに任せて売った。しかし、債券市場は人々が期待するよりもソフトな着地を予想している。
nVidiaについて興味深いのは、nVidiaは広くショートされていなかったのに、30%上昇したこと。市場が将来のキャッシュフローを再評価をしたということだ。これは多くのFAANGトレードに当てはまる。賃金上昇には生産性向上が必要だ。FAANG企業がそれを解決する。究極的に、それは期待以上の成長をもたらす。FAANG企業が高価だとは思わない。
彼がここで”FAANG”と呼んでいるのは、Facebook、Amazon・・・の4社だけではなく、上位テック企業を指していると思います。
それにしても、債券市場がsofterな着地を予想しているとは、何のこと???逆イールドカーブはキツキツですが?
次にマイク・ウィルソン。インタビュー動画タイトルからしてオモシロイ。「モルガンスタンレーのマイクウィルソンはまだ弱気」;
長いので冒頭2分くらいを切り取り;
我々の考えは変わっていない。[株の]価格に対して規律を持って対応している。
去年の秋、戦術的に強気だった。3,500は良い価格だったからだ。
今、レンジの上限に来ている。それは良い価格とは言えない。
今のはS&P500の話。興味深いのは、過去6、7か月、その下のレベルで起きている事。
2022/Q4は嫌われた株高だった。旧来の経済を代表する株(old economy stocks)がリードしていたからだ。金融、工業、エネルギー、素材。中国再開期待があった。そう期待すること自体は合理的だった。一方、テクノロジーは期待外れ。
今、S&P500は去年12月初旬のレベルにあり、我々は慎重になっている。テックが月に向けて上昇している。そしてこの株高は好かれている。人々はテック株を買いたいからだ。エキサイティングだから。AIに技術革命。
我々はこれを弱気市場の継続と考えている。弱気相場は人々を惑わせ、間違わせ、やりたくない事をやらせる。間違った時期に株を追わせ、間違った時期に株を売らせる。
我々は、この株高が流動性の増加によって引き起こされていると考えている。流動性は劇的に改善している。ドル安も助けになっている。最近は逆方向に動いているが。銀行危機が流動性をシステムに注入させた。これらが株高の要因だ。
誰も語らないのだが、暗号資産は今年に入って60%上昇している。もちろんそれに続くのがテック企業だ。ファンダメンタルズに支えられた株高ではない。インデックスレベルにおいても、個別株についてもだ。
年後半は、よりギクシャク(choppier)したものになる。インデックスは下がる。
正直に言うと、マイク・ウィルソンの意見の方が正しく聞こえる。
さすがにnVidiaは上がり過ぎだと思うし、FAANG企業が[AIで]生産性を向上させ企業業績に表れるまでには数年~10年といった単位の時間がかかるでしょう。
1Q企業業績も悪くはなかったが、良いとも言えない。Appleは減収。
それでも、株は上がっている/レンジで推移している(←見方、切り取り方次第)。
居心地が悪い。
それでも「自分が正しい」ではなく、「市場が正しい」と考えるようにして我慢、我慢。
すくなくとも誰もが強気派に転向するまでは。
ちなみに、インタビュー最後はこんな風にお茶らけていた;
ジョン・フェロー:メモリアルデーはロブスターでお祝いするの?
ウィルソン:ははは、俺たちには買えないよ。だって弱気派だからね。いずれにせよ、俺はケチなんだ。
(笑)
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