塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【General Mills】退屈株は退屈じゃない。【ガンドラック】2023年のリセッション確率75%。

塾長です。

昨日(米国9/21)はFEDFOMCにて0.75%利上げを決定。パウエル議長はジャクソンホールで見せたタカ派姿勢を今回も継続し、株も国債も売られ、ドルが買われた。

 S&P500、3,789(-1.71%)

 Nasdaq、11,220(-1.79%)

【米国市況】株下落、FOMCタカ派姿勢-ドル一時144円台後半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、82.87

 10年債、3.5100

 ドル円、144.2850

 Bitcoin、18,527

 

 

経済指標:

 8月 中古住宅販売件数、480.0万件(予想465.0万件)

 同[前月比]、-0.4%(-24%)

米中古住宅販売、7カ月連続で減少-住宅ローン金利高騰が打撃に - Bloomberg

7カ月連続の減少は、2007年に米住宅市場が崩壊して以降で最長。借り入れコスト急上昇と物件価格の高止まりで、多くの潜在的買い手が購入をためらう状況だ。需要軟化で住宅建設業界の景況感は弱まっているが、エコノミストの間では、需給が逼迫(ひっぱく)している状況が大半で続いている中、住宅価格の下落圧力は比較的小さいとの予想が多い

住宅業界で働く人達(建設業、不動産業・・・)にとってはハードランディングだが、経済全体としてはソフトランディングだ。

 

 

金融政策:

FOMC関連のニュースが多い!とは言え、情報量はそれ程多くない。

こちらの動画がパウエル会見全編(声明とQ&A);

www.youtube.com

 

まずは声明文から;
FOMC声明:支出と生産は緩慢な伸び、雇用堅調もインフレ高止まり - Bloomberg

サプライズ無し。

 

Q&Aから2つ;
パウエル議長、さらなる「痛み」への覚悟促す-積極利上げ継続へ - Bloomberg

パウエル議長は21日、FOMC会合後の記者会見で「われわれはインフレを過去のものにする必要がある。痛みを伴わずにそうする方法があれば良いが、それはない」と述べた。

今回、ドット・プロット(FOMC参加者の金利予想)が復活;

dot plot 2022/9/21 - Bloomberg

 

パウエル議長、住宅市場の調整を警告-価格高止まり続くとも予想 - Bloomberg

「全国で住宅市場が過熱していた時期もあった」
「われわれが目にしている住宅価格の減速は、賃貸など住宅市場のファンダメンタルズと価格の整合性を高めるのに寄与するだろう。これは良いことだ」
(需給がより合致し、価格の伸びが「妥当」で人々が購入可能になるには)「おそらく住宅市場が調整を経る必要がある」
(不動産価格は)「持続不可能な急上昇が続いていた」
 「住居インフレはしばらくの間、高い水準にとどまる。最善を期待しながら最悪の事態に備えるということだ」

住宅市場の過熱は2020年から始まっているだから、その時から金融引締めをしておけば・・・というのは、単なる後知恵か。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

個人的には、昨日のトップニュースはこちらだと思っていマス;
訂正プーチン大統領、軍動員令で30万人召集 西側の「核の脅し」批判 | ロイター

ロシアの人口は1.4億人。そのうちの30万人だから、0.2%。

ロシアは徴兵制度を持っているので、ほとんどの成人男性が動員対象になる。兵役を終えた健康な男性は、1/6くらい(超適当)?すると2千3百万人。その中の30万人だから、1%。
ふつ~に生活している人々のうち、100人に一人が戦争ガチャに当たる。

日本に当てはめると・・・交通事故件数が約30万件/年らしいので(2021年の交通事故死者数は2636人で統計開始以来最小 前年から203人減少し5年連続で最少を更新 - Car Watch)、日本で交通事故にあう確率と同じくらい(日本の人口は1.25億人)。

革命につながる・・・にはまだ時間がかかるだろうが、将来「ああ、あれが転換点だったよね」と言われるような出来事になるんじゃないかな。

 

 

こちらも長期的にはFOMC、利上げよりも株にとって重要なニュース。2024年、デサンティス(フロリダ州知事)が大統領になる・政権を取れば、ケン・グリフィンが財務長官に???;

Citadel’s Griffin Brings Billions to Miami With Political Winds at His Back

At the same time, Griffin said he “will definitively be involved in the presidential race,” and won’t rule out a move to Washington. If called upon — particularly if the US is in a recession — he’s prepared to join the cabinet of DeSantis, whom he first met in Citadel’s Chicago office during his initial gubernatorial run. One option may be Treasury secretary, a position he said the Trump administration had asked him to discuss, but he declined.

今日、明日の株価を動かすニュースではないが、注目しておきましょう。

 

 

個別株:

General Mills(GIS)が好決算。みんなFOMCでお腹いっぱいでそんな気分ではないかもだけど、追加で少しばかりシリアルを食べてみましょう;
General Mills lifts annual forecast on upbeat demand for at-home cooking

  • General Millsは、四半期利益予想を上回る決算を出し、年度のガイダンスを引き上げた。
  • CEO ジェフ・ハーメニングは「強大なインフレと消費者購買力減少が、家庭での食事と、その他安価な手段を求める行動を牽引している」と述べた。
  • Third Brigeのアナリスト、ショギ・エゼイザット(Ezeizat、イジザット?)は「General Millsは様々な分野で広い価格帯の製品を提供しているため、顧客は安い製品を選ぶことが可能となり、General Mills製品をやめる必要がない」と付け加えた。
  • General Millsの株価は3.7%上昇(注:終値は+5.72%)。同業者であるKellogg、J.M. Smucker、Kraft Heinzも同様に年度予想を引き上げている。
  • 同社は2023年度、オーガニックな(=M&Aを含まない)net salesが6~7%上昇すると見込む。これまでは4~5%増としていた。

こちら、株価5年チャート;

General Mills 5Y 2022/9/21 - Yahoo Finance

退屈な株、最高(ポジション・トーク)。

 

 

今日の〆は債券王 ジェフリー・ガンドラック;

www.youtube.com

まず要約すると・・・

FED金利引下げ速度を落とすべき。金融政策が効果を表すには時間が必要。

・今のスピードは物価を急激に2%に戻そうとしている。それが実現すれば、物価の下落は止まらず、2%以下(さらにはマイナス)になるだろう。

・このままではリセションになる。2023年リセッションの確率は75%。

 

以下、全訳。

ーCNBC スティーブ・リーシュマンは今日のFEDを「タカ派(の意見)を売り歩いた(Fee out hawked the hawks)」と言い表した。同じように感じましたか?

・とてもタカ派だった。声明の出だしで「2%インフレにコミット」と言い、6分後に同じ言葉を繰り返した。インフレ率が予想以上に上昇し、その上昇率と同じくらいの速さで下落させようとしている。マクロ経済のエコノミストのコンセンサスでは、それは成功する。実際、インフレ率の下落は、上昇よりも速いと予想されている。市場やエコノミストの考え方は奇妙である。インフレ率が2%まで下落し、そこで魔法のように止まり、横ばいになり、それが数年続くことになっている。

 しかし、債券市場は、長期債においてこれらインフレの数字に反応しなくなっている。今日の債券市場の動きは、リセッションを予想するものだった(very recessionary)。2年債は5 basis points上昇したが、長期債は買われ、8 basis points上昇した。イールドカーブは経済問題が起こると赤信号を点灯させている。パウエルはそれをベースケースとして捉えているだろうが。2年債と5年債は50 basis pointsの金利差逆転が起き、それが10年債に拡大し、5年債・30年債でも逆転。これらはリセッションを示すシグナルである。

 パウエルは、FOMCの予想として、今年末、失業率は4.4%に上昇すると言った。12か月moving averageで言えば、それはリセッションを示すシグナル。今の失業率は3.7であり、12か月平均(moving average)は4.07。なので、失業率が4.4となれば、FEDはリセッションになると正しく予測していると言える。

 消費者態度(consumer sentiment)も非常に弱い。これもリセッションを示すものだ。The leading economic indicators(注:the Conference Board Leading Economic Indexのことか?)は12か月間0.0%であり、3か月6か月の値を分析すれば、大きなマイナスとなるであろう。私はこれをリセッション的であると読み取る。

 株式市場は、パウエルの記者会見の間、上昇していたのには驚いた。完全に不適切である。広くリスク資産は後退すべきであろう。

ーあなたは先週、カリフォルニアで私に対して、FEDの”over-steering”を心配している、0.25%利上げに留めるべきと言った※。FEDはその逆をやったわけだ。

 エリザベス・ウォーレン議員は次のようにツイートした「パウエル議長は高い失業率が予測されているのに再度大幅利上げを行った。私はパウエル議長のFEDに対して、数百万人の米国人の職を奪うと警告してきた。彼はその道を進んでいるようだ」と。あなたとウォーレン議員は同じ考えという事でしょうか?FEDはやり過ぎだと。

・私は、FEDは(金融引締めを)もっと早く行うべきだったと考える人達の一員である。4月、5月だったと思うが、私はおどけた調子て(facetiously)2%利上げを勧めた。facetiouslyだったのは、それが決して現実に起こらないと分かっていたからだ。そして彼らは今(合計で)3%利上げした。

 私は、FEDは減速すべきだと思う。なぜなら、誰もが知っているように、パウエル自身も何度か口にしたように、金融政策が効果を表すには時間がかかるからである。既に引締め初めてから数か月経過した。引締め効果は累積し、リセッションに向っている。ウォーレン議員と同じレトリックかどうかは分からないが、私はFED金利引き上げ速度を落とすべきと考える。彼らは今年中にあと1.25%利上げする予想を立てている。4.25%に引き上げる。

 私は・・・彼らがそれを実行できるとは思えない。経済が弱まるサインを出している。失業率は上昇するだろう。リセッションに向っている。FEDは異なるペースを取るべきだった。しかし、彼らは2%に固執している。私は2023年、リセッションに陥る確率がとても高いと思う。75%といったところだ。

極左のウォーレン議員もガンドラック(←右派)と同様、急激な利上げをやめるべきと主張しているとからかわれている部分が面白・・・くないないか。

 

 

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