塾長です。
昨日(米国11/14)は低いCPIが出て、債券高(利回り低下)、株高。CPIが高目に出るだろうと囁かれていたので、市場はびっくり。債券安に賭けていた人(の一部)は焼かれたでしょう。
そして一応円安。
S&P500、4,495(+1.91%)
Nasdaq、14,094(+2.37%)
Russell2000、1,798(+5.44%)
【米国市況】株急反発、CPIで利上げ終了確実視-ドル一時150円16銭 - Bloomberg
原油、78.14
10年債、4.410
ドル円、150.4740
Bitcoin、35,546
10月 CPI[前月比]、0.1%(予想0.1%)
同[前年同月比]、3.2%(3.3%)
10月 CPIコア[前月比]、0.2%(0.3% )
同[前年同月比]、4.0%(4.1%)
米CPI、10月はコアと総合ともに鈍化-追加利上げ観測が後退 - Bloomberg
ブルームバーグの算出によれば、住宅とエネルギーを除いたサービス価格は前月比0.2%上昇。前年同月比では3.7%上昇と、ほぼ2年ぶりの低い伸びとなった。
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インフレ調整後の平均時給は、10月に3カ月ぶりに上昇した。
リッチモンド連銀総裁、インフレ2%への明確な軌道にあると確信せず - Bloomberg
シカゴ連銀総裁、インフレ鈍化を歓迎-目標達成には長い道のりと警告 - Bloomberg
米下院、新たなつなぎ予算案可決-政府機関閉鎖のリスク大幅低下 - Bloomberg
なし。
■The Home Depotが決算;
ホーム・デポ、収益が市場予想上回る-大型出費は低迷と警告 - Bloomberg
8-10月の既存店売上高は3.1%減と、市場予想の3.3%減ほど落ち込まなかった。1株当たり利益も市場予想をわずかに上回ったが、前年同期の水準は下回った。
顧客単価は前年同期から減少し、インフレによる収益押し上げ効果がなくなっていることを示唆している。
通期については、既存店売上高が従来の2%-5%減から3%-4%減になりそうだと明らかにした。1株当たり利益は9-11%減を見込む。従来は最大13%減としていた。
あまり良い決算ではなかったようですが、株価は+5.40%、303.63ドル。
◆まずはエドから;
ーまずあなたの感想を伺いたい。
・CPIが良いレポートだった。あなたのストーリーから外れるが、私は以前から住居費を除いて考えるべきだと言ってきた。CPIから住居費を除くと、[インフレ率は]1.5%だ。エネルギーと住居費を除けば、2%の上昇になる。インフレ率は既にFEDが望む場に近い。我々はただ待てば良い。住居費は下落している。株のラリーは年末にかけて続き、目標である4,600に向かうだろう。4,600という私の目標は保守的過ぎたかも知れない。4,600を超えれば、breakoutとなる。それは来年の株高を演出するだろう。
ーストーリーと言えば、弱気ストーリー(bear story)のことですね。それは死んだと言って良いでしょうか?早すぎる?
・弱気ストーリーは既に死んでいる。[2022年]10月12日が底で、弱気相場は長続きしないと思っていた。弱気ストーリーにはリセッションが必要だ。しかし、経済は高金利にも関わらず成長している。この経済は弾力性がある(resilient)。それが結論だ。消費者は弾力性がある。労働市場に多くの求職がある間は、我々はリセッションを心配すべきではない。それが弱気ストーリーを取り除く。金利が下がるとバリュエーションの助けになるので、[株の]ラリーが起きる。
3Qの決算シーズンが終わろうとしている。企業利益は記録的な高さだ。全てが印象的(impressive)である。
ー経済が弾力的だというのは認めます。金利が高いままだったらどうでしょう?パウエルはアーサー・バーンズになりたくないので、利下げしない。弾力的な経済に高金利を加えると、株式市場はどうなるでしょう?
・私の(強気の)株価予想は大幅な金利低下を必要としていない。誰もがFEDに逆張りをしたがるが、私は違う。私はFED側に賭けている。FEDが正しいことに。現時点で来年0.5%幅の利下げを予想している。それはリーズナブルだろう。経済はその程度の金利なら大丈夫だ。それを証明してきた。金利が高いというのは、経済が良い証拠でもある。そして、高金利は債券投資家に予想外の収入をもたらす。高金利の全て悪いわけではない。債券投資は金利がゼロだと苦しい。金利が上がれば思いがけない収入になる。
ー人々は現金から株に資金を移すだろうか?それはいつか?
・それは既に起きている。多くの現金がサイドラインにある(投資されずに残っている)が、株式市場の調子は良い。それが一部の投資家をポートフォリオに現金が多すぎる、株・債券が少なすぎると確信させるだろう。
ー一日の値動きで全てが決まるわけではない。今日Russell2000は5%上昇した。これがある程度続かなければ、株の全面高が始まると言えない。
・私はテクニシャンではないが、テクニシャンであれば今日の値動きに驚いただろう。10月17日に修正(correction)は終わった。これは[2022年]10月12日以来の古典的な強気相場である。来年は選挙の年なので、たいてい株は良い。今年1月とても強かった。9月、10月は悪かった。11月は強い。既にサンタクロースラリーに突入していると思う。私のような楽観的な者でさえ驚かされるかも知れない。
ー[3Qの]決算は素晴らしかったとは言えない。精彩を欠いていた。来年の見通しは未だ高い。
・いや、3Qは良かったと思う。先ほど言ったように、記録的な利益だった。保守的なガイダンスにより、4Qの見通しを引き下げているエコノミストは多いが、企業はこのような環境において、保守的にならざるを得ない。予想屋、エコノミストとして、来年はより良い年になると予想する。企業利益は強いだろう。私の企業利益予想は高い方だ。今年225ドル、来年250ドル、再来年270ドル。この予想を年初から続けていて、下げるべきか考える事もあったが、しなかった。経済が強いからだ。全てが、私のような楽観論者が予想する以上に良かった。前回、番組に出演したとき、私はぐらついていた(wobble)が、今はそうではない。来週には[S&P500年末目標としている]4,600に達するかも知れないね。
◆最近(永遠の強気派)トム・リーがCNBCに出てないと思っていたら、CNBCのYoutubeチャネルに載っていないだけで、twitter(X)の方にはインタビューがありました。一昨日の時点で、こんな事を言っていた;
“I think we could get something that could feel like a face ripper like we had in July,” says @fundstrat's Tom Lee ahead of the October CPI report. pic.twitter.com/DS6l9lihE5
— Last Call (@LastCallCNBC) 2023年11月14日
多くの一般投資家、ヘッジファンドが直近の株高に反して、株をショートしている。put/call ratioは1.26。とても高い。過去2週間で上昇した。もしCPIが高めに出たら、人々は下がった株を買うだろう。私はCPIが低く出ると思っている。そうなれば高い方に傾いている株式市場は7月のface ripper※の再来となる。
※:”頭の皮を剥ぐほどすさまじい株高”という意味。
と、この株高を的中させていました。
こちらが昨日のインタビュー;
"There is so much money on the sidelines that the inflows into year-end are going to create a lot of market breadth," says @fundstrat's Tom Lee after he predicted today's "face-ripper" rally on Wall Street. pic.twitter.com/dqblwoD40Q
— Last Call (@LastCallCNBC) 2023年11月15日
住居費が下がってきた。人々はソフトランディングになると考えるようになる。年末にかけて株は上がる。
ヘッジファンドは14週連続でショートしてきた。一日の株高で全てが反転する。
リチャード・ラッセルは「全てのラリーはショートカバーから始まる」と言った。ショートカバーは始まりだ。多くのカネが投資されずに残っている。年末にかけて資金が流入し、広く株が上がるだろう。Nasdaqは年初来45%上昇した。それはキャッシュを持っていたら10年かかるリターンだ。株式市場は、人々に「少し欲を出して良い。キャッシュより良いリターンを得ることができる」と思い起こさせる。
Nasdaqは45%も上がりました???
年初は10,386だったので、36%上昇だと思いますガ?
とは言え、彼の趣旨である「現金(をMMF等に入れてておく)より、株の方がリターンが高い(可能性が高い)」というは素直に聞いておくべきでしょう。
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