塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【サヴィタ・スブラメニアン】誰も米国経済の好景気を織り込んでいない。「S&P500のPERが過去と比べて高すぎる」と考えるのは誤り。

塾長です。

昨日(米国2/28)の米株は微減。Bitcoin上昇。

 S&P500、5,069(-0.17%)

 Nasdaq、15,947(-0.55%)

【米国市況】株は小幅安・国債上昇、PCE待ち-ドルは150円台後半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、78.19

 10年債、4.2740

 ドル円、150.5770

 Bitcoin61,909

仮想通貨に熱狂的投資、ブラックロックのETFに過去最大の資金流入 - Bloomberg

 

 

経済指標:

 第4四半期 実質GDP[前期比年率]、3.2%(予想3.3%)

 1月 卸売在庫[前月比]、-0.1%(0.1%) 

米GDP、10-12月は3.2%増に下方修正-個人消費は堅調維持 - Bloomberg

 

 

金融政策:

■ウィリアムズ;

NY連銀ウィリアムズ総裁、2%目標の達成には「まだ長い道のり」 - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

Salesforce、HP(HPQ)などが決算;

セールスフォース、売上高見通しが予想下回る-AI起爆剤にならず - Bloomberg

HP misses first-quarter revenue estimates on sluggish demand in PC market

 

 

■〆はBofA サヴィタ・スブラメニアン;

www.youtube.com

ー次のゲストは企業成長が驚きを与えるかも知れないと言っている。景気循環株だと。

 それは一般消費財のことですか?小売?旅行?

・一般消費財や小売。旅行はそうでもない。機関投資家はポジティブな成長を織り込んでいない。それ以外全てのテイル・イベントには備えているというのに。米国がデフォルトする、内戦が起きるとかのリスクだ。しかし誰もGDPが上昇修正され続けているという事実について語っていない。企業利益は驚きをもたらしている。それが最も重要な点だ。我々は未だ後ろ向きの壁(wall of negativity)、心配の壁にいる。一部の人達はAIの中に避難している。私はGDPに敏感な企業が息を吹き返すと思う。

 

ー小売りにはかすかに明るい兆しは見える。Low'sの決算説明では、とても注意深い見通しを出していた。「DIYは未だプレッシャー下にある」などと言っていた。しかし、株は上がった。興味深い値動きだ。Bio Techも上昇している。どこから資金が出ているのだろう?ようやくMag7から割安株に資金が移動しているのか?

・テックからの移動がある。それにディフェンシブな分野からの移動もある。興味深いのは、平均的なポートフォリオマネージャ、投資信託をみてみると、2008年以降最もβが低い。βが低いというのは、市場が上昇しているとき、誰も値上がりに賭けていないということだ。「センチメントは強気だ」「誰もがフルに投資している」と言うが、実際の資産のアロケーションを見ると、年金基金は過去20年間で最も株に投資していない。これは熱狂的な強気相場ではない。誰もが好む少数の企業以外、そうではない。

 

ー米国の好景気はインフラ投資、CHIPS Actなどの財政によるものか?その一方で2022年に上院と下院で過半数を占める政党がひっくり返ったあと、何の法案も通過していない。

・財政の後押しはあったと思う。GDPには貢献した。しかし、それが企業利益を劇的に上げてはいない。企業利益の上昇はコスト管理、効率化からきている。2019年以降、企業は自動化、効率化に投資している。

ー生産性が向上している?

・そうだ。生産性向上がテーマだ。その投資が結果を出し始めた。驚くべき程の安定したマージンを出している。過去2年で9%のインフレがあったが、マージンは揺さぶられていない。企業に干渉しなければ、彼らはやり方を見つけ、うまくやる、ということだ。

 

ー選挙がそれを台無しにするのでは?

・選挙は大きなワイルカードである。しかし、両党とも経済成長、製造業回帰には賛成している。それは景気循環株に強気である。どちらの党が勝つと、どの景気循環株が恩恵を受けるのか?は別の話だが。

 政治リスクを抱えていて次の2、3四半期は避けた方が良いセクターがある。ヘルスケアだ。ヘルスケアはS&Pの中で最も混雑したセクターである。我々が思う以上に借換えリスクがある。多くの負債がある。財政の面で最も政府にエクスポーズしている。緊縮材となれば、影響がある。

 

・多くの人が弱気になっているケースに「市場は高すぎる」というものがある。私はその嘘を暴きたい。S&P500を取り上げて、10年、20年、30年、40年前と比べている。それは正しくない。市場はまったく違う動物になっている。半分は資産の少ないイノベーション企業だ。20年前、半分以上が製造業だった。これは違う球技である。S&P500のPERを過去と単純に比べることはできない。バリュエーションが高いといって注意深くなっている投資家に警鐘を鳴らしたい。それは正しくないフレームワークだ、と。

ということで、

機関投資家は様々なダウンサイド・リスクを織り込んでいるが、米国経済が想定以上に成長するというアップサイド・リスクを織り込んでいない。

・経済成長するとき好調になるのは景気循環株。但しヘルスケアには注意。

機関投資家はまだ株へのアロケーションが少ない(株に流入する資金に余力がある)。

・「S&P500のPERが20?21?倍だから高すぎる。過去の平均は16?17?だ」と言って弱気になってはいけない。20年前のS&P500では半数企業は製造業だったのでPERは低く出たが、今のS&Pの半分はテック企業。資産が少ないのでPERは高くなる。それらを同列に比較するフレームワークは間違っている。

だ、そうですヨ。

 

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