塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【リチャード・フィッシャー】金融環境は引き締まっていない。1Q GDPは低く出たが、まだ2回の修正がある。我が州(テキサス)は急成長している。

塾長です。

昨日(米国4/29)は株高、10年債利回り低下。株の調整は終了した感じですが、FOMC後のパウエル会見まで分かりません。

 S&P500、5,116(+0.32%)

 Nasdaq、15,983(+0.35%)

【米国市況】渦巻く介入観測、円は急伸後156円付近-好決算で株上昇 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、82.60

 10年債、4.6140

 ドル円156.1940

 Bitcoin、62,955

円は対ドルで156円台前半、介入観測で神経質-祝日中に160円から急伸 - Bloomberg

 

 

経済指標:

なし。

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

米財務省、4-6月借り入れ必要額見通しを2430億ドルに上方修正 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■Domino's Pizzaなどが決算;
Domino's surpasses sales expectations as promotions drive pizza orders

+5.62%。

 

 

■マイク・ウィルソンが弱気発言・・・というか、自身の弱気見通しを正当化する発言;
堅調な米企業業績が輝き失う、金利高で株価圧迫-ウィルソン氏 - Bloomberg

こんなに予想を外してもクビにならないのは、弱気な見立てにそれなりの需要があるのでしょう。人は悪いニュースを聞きたがるものだから。

 

 

■Teslaが中国で自動運転機能の許可を取ったとか、取らなかったとかニュースになっていますが、逆に今まで自動運転機能を提供できていなかったことに驚かされました;
マスク氏の訪中結実、テスラ運転支援機能を中国が暫定承認-関係者 - Bloomberg

株価は+15.31%。

 

 

■〆は元ダラス連銀総裁 リチャード・フィッシャー;

www.youtube.com

ー前回出演したとき、市場は今頃何回も利下げされると言われていた。

 前のゲストであるJP Morgan オクサナ・アロノフは「パウエルが利下げすると断言したのは、インフレが一時的であると言った(間違い)の再来である」と言っていた※1。さらに、彼女はインフレを2%に戻すのはとても難しく、2%と2.75%のインフレ率では大きく違い、FEDにそれを受け入れることは出来ないと言っていた。

・(インフレ率2.75%は受け入れられないという主張に関して)そう思う。

ーということは、失業率が上がらなければならないということか?

・失業率は未だ歴史的に低い水準だ。3.9%くらい。私がFEDにいたときは、6%以下であればインフレが発生すると思われていた。時代は代わり、技術が進化したが、今の失業率は低いと言える。そしてインフレとの戦いは簡単ではないというのは事実だ。私が番組に出たとき6回利下げするというアイディアを嘲ったのを覚えているか?3回でさえ、だ。今はFEDのバランスシート縮小(run-off)を減速させると言っている。それだけで緩和的だ。私は今年の利下げが2回なのか、1回なのか、1度も無いのか、分からない。1回かゼロ回の方に傾いているが。

 

ー金融環境は引締め的か?

・イールドスプレッドなどファイナンシャル市場を見る限り、とても引締められているとは言えない。

 

ーだとしたらなぜFEDは何もしないのか?QT減速で緩和しようとさえしている。

・それには同意する。あなたは私のことをご存じですね。私はタカ派だ。もし私がFOMCのテーブルについていたら、何をすべきか議論していただろう。

 バランスシートは別問題だ。毎月の縮小額を$30Bに減らしていくというのは、、、彼らがどうするか見てみようではないか。

 最大の問題は米国債オークションである。短期債の発行額が多い。明らかに金利が下がることを見込んでいる。しかし、今は5%だ。とても高価である。1年、1.5年前、2年債利回りは2%だった。持越し費用は膨大だ。

 

ー我々誰もが市場は自由で、FEDがそれほど大きな役割を持たないことを願っている。過去10年、15年間で、一般的に言って、FEDは正しい決断をしてきたと思うか?それとも問題を起こしたのだろうか?なぜこの質問をしているかというと、FEDへの政治介入を議論してきたからだ。FEDはもっとルールに基づいた決断をすべきではないだろうか。トランプが正しいとか、バイデンが、と言っているのではない。誰もがFEDに介入すべきでないと言っているだけだ。その一方で、今のFEDというシステムが素晴らしいとも思えない。

・私がFOMCのテーブルについていたとき、金利をゼロにし、それを長く続け過ぎた。3回目のQEに、私は反対票を投じた。それは成功しなかったが。(反対票を投じた理由は)price discoveryを歪めるからだ。

 ルールベースについて言えば・・・、私は誰がそのレポート(※2)をトランプ向けに書いたか知らないが、歴史的にはまったく理屈が通らない。中央銀行を支配すると・・・ワイマール共和国、アルゼンチン、ジンバブエのように災害となる。バイデンの側近は、FEDを叩くように促しているらしい。私はこれが言える。私はパウエルを友人として良く知っている。彼は(政治介入に)無関心だ。どちらの側からも同等に叩かれるというのは良いことかも知れないね(笑)。(政治介入に無関心なのは)パウエルだけでなく、FOMC全体だ※3。彼らは3回の利下げをドットプロットで示したが、毎回パウエルが言うように、これは予想ではないと言っている。

 

ーしかし彼は前回利下げ時期が近いと言っていた。本当に近いだろうか?

・近づいている。まだ十分近くないだけだ。

ー2%に近づけるのは難しい。

・そうだ。どの中央銀行も2%目標を捨てたいと望んでいない。それは信頼を損ねるからだ。(2%という)ハードな基準を決めておいて、あとから揺るがすというでは機能しない。

 

ースティッグリッツ教授が先週番組に出演した(※4)。債務コストがあるので、3,4%のインフレ率が良いと言っていた。

・彼は債務をde-baseさせたいのだろう(インフレが進むとカネの価値が下がるので、(多額になってしまった)債務の価値も相対的に下がる)。

 ジョー(バイデン)は左翼(lefty)だ。それは認めなければならない。

ーあれ?今leftyという言葉を批判的に使いましたかね?

・彼は中央よりも左寄りだと思うよ(笑)

 債務のde-baseというのは、とても危険が考え方だ。

 

ーあなたは心の中では、今年利下げしないと思っていますよね?

・ありそうにない(unlikely)と思っている。可能性はある。

ー市場はそれでも大丈夫だろうか?

・市場がどのように織り込むかを学習すべきだ。市場はゼロ金利にながくさらされてきた。今は違う球技をやっているようなものだ。多くの意思決定者が「お願いだから利下げしてくれ」と言っている。

ー失業率は上がりますか?

・上がるべきだ。経済は減速すれば、だ。失業率は4%以下で、良い数字だ。

GDP(が予想を下回った事)に驚きましたか?

・これがどのように修正されるか、だ。まだ1回目のレポートである。2回の修正がある。ちなみに私の州(テキサス州)は他州より2倍の速度で成長している。

 

 

※1:

www.youtube.com

(インフレ率を2%に戻すのは難しい。市場はまだ2%になると織り込んでいる。インフレ率が高止まりすると理解すれば、長期金利は上昇する、的な事を言っている)

 

※2:FRBの独立性弱める計画、トランプ氏側近らが策定=新聞 | ロイター

 

※3:バイデン政権で任用されたリサ・クックは「経済上の人種差別の研究をしていただけで、マクロ経済の経験がない」とか、「彼女の経歴や論文に不正がある」といった指摘もあったりしているので・・・;

Lisa Cook is Unqualified for the Federal Reserve Board | AIER

Trouble At The Fed: Investigation Into Lisa Cook’s Academic Record Raises Questions | The Daily Wire

 

※4:

www.youtube.com

今のFEDをかばっていますが、引退した人にはもっと率直に語って欲しいところ。

「1Q GDPは低く出たが、これは速報値であり、今後2回修正される」「テキサスは他州より成長している」と言っている事から、裏を読むと「1Q  GDPは2回の修正を経て上振れする」と言っているように思います。

そうなると、株高?長期金利上昇からの株安というシナリオもある。

 

 

債務先進国の国民としては「インフレで国の債務を(相対的に)縮小させるのがなぜ危険なのか?」をもう少し深堀して欲しかったデス。

最近の円安は、結局は長らく財政ファイナンスをしてきたツケが回ってきただけ、とも考えられるわけで・・・。今頃言っても、後の祭り。

 

ーー

ランキングサイトに登録しています。いつもポチっとして下さり、ありがとうございますm(__)m

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村


米国株ランキング