塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ピーター・ブックヴァー】インフレへの勝利宣言は早すぎる。2024年以降、巨額の債務借換えが待っており、経済は停滞する。

塾長です。

昨日(米国12/29)は年内最後の取引。一服。おつかれさまでした。

 S&P500、4,769(-0.28%)

 Nasdaq、15,011(-0.56%)

【米国市況】S&P500種は年24%高、利下げ観測支え-ドル141円近辺 - Bloomberg

  年初来では約24%の値上がり。ナスダック100指数は1999年以来の好調な一年となった。

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、71.33

 10年債、3.8660

 ドル円140.9980

 Bitcoin、41,990

 

 

経済指標:

 12月 シカゴPMI、46.9(予想50.0)

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■決算なし。

 

■〆はいつもマトモな事を言っているピーター・ブックヴァー(”マトモ=当たる”ではない);

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ー投資家はFEDが2024年に何をするか気にしている。まぁ、毎年のことですが。

 2023年はFEDがインフレと戦うために経済を失速させると予想されていましたが、そうなりませんでした。2024年はどうなるでしょう?

・多くのトレード・オフがある。

 もし長期金利が再上昇したらどうなるだろう?市場がFEDがインフレとの戦いから撤退したと考えるかも知れない。超過した債務はなくならないのだから。

 もしFEDが[12月の]ドットプロットが示す3回の利下げしかしなかったらどうだろう?市場は6回を期待している。ここにもトレードオフがある。FEDが6回利下げするとしたら、失業率は4.5~5%になった時だろう。

 多くの押し引きがある。投資家は注意すべきだ。1970年代からのレッスンは、インフレが一旦収まり、FEDが安心したところで、インフレが再燃したことだ。多くの人がインフレとの戦いに勝ったと思っているようだが、インフレ率を落とすだけでなく2%台にしばらくの間留めることが出来て始めて勝ったと言えるのだ。数か月では短い。

 

ーそうだと思いますよ。パウエルも70年代の経験の危険性を語っていた。

 とは言え、もしインフレが正しい方向に向えば、全ての逃げ道になるのですよね?

・そうだ。それが大きな救済となる。もしインフレ率を2%近辺に保つことができれば、FEDは多くの柔軟性をもつことができる。2022年に入るまでの15年間、低インフレが続いたことが、全ての中央銀行に多くの実験をするライセンスを与えた。ゼロ金利QEといった実験だ。もしインフレ率のレベルが当時に戻るのであれば、彼らは柔軟性を持つだろう。しかし私はそう簡単ではないと思う。9%まで上昇したインフレ率が魔法のように2%辺りに戻るとは思えない。もっと凸凹したものになるだろう。私は今後3~4年間、インフレ率は3~4%になると信じている。2022年以前の1~2%ではなく。

 

ー市場が来年6回の利下げを予想していることについてどう思いますか?1.5%ポイント分の利下げである。

・FFレートの先物市場は、今日の時点での考えを示しているだけだ。明日変わるかも知れないし、来週かもしれない。先物預言者(predictor)ではなく、その時点の情報を元に、何を織り込んでいるかを示しているだけである。

 ここにもトレードオフがある。もし3回の利下げしかしないなら、インフレはそこまで下がっておらず、そこそこの経済成長だという事だ。もし6回以上の利下げがあるならば、経済はトラブルに見舞われているということだ。そして、とても短期間に大きく利上げしたのを忘れてはいけない。まだその影響は経済に浸透していない。投資適格な$700Bの債務が2024年に借換えを行う必要がある。商業不動産の負債$500Bが2024年に借換えを行う。まだ借換えの壁があるという事だ。1.5%分の利下げが魔法のようにそれを解決したりしない。

 

ー金融引締めは時間差をもって効いてくるというが、Goldmanの推計によると金融環境は緩んでいる。時間差との戦いにも勝ったのでは?

・いや、それ(引締め効果)はまだ続くはずだ。2024年の借り換えの壁については言及した通りである。2025年にはさらに大きいものが待っている。2026年にもある。もし私が正しければ、インフレ率が3~4%で続けば・・・、過去インフレ率が3~4%のとき、株式市場はOKだったが、今回違うのは、ゼロ金利と1~2%インフレが15年間続いたことである。それが調整されるのに数年かかる。経済がスムースに着したと言うのは早すぎる。経済が高金利環境に慣れるのには時間が必要だ。バランスシートに乗っている巨大な債務が影響を受ける。2023年に全ての債務に期限が来たのではない。しかし、期限は日々やってくる。今よりは低いとしても、債務は借りた時の金利より高く借り換えなくてはならないし、そうなれば多くの資金を金利支払いに当てなければならなくなる。

ということで、彼は・・・;

・インフレ率は下がっているが、勝利宣言するのは早すぎる。2%近辺をしばらく維持しなければならない。

・市場の予想・織込みには矛盾がある。

 ーFEDが来年6回利下げするとしたら、リセッションが起きた時であり、株は安くなるはず。

 ー3回利下げなら、経済はそこそこかも知れないが、2022年以前の低金利時代に比べれば高金利が続き、企業は債務借換えの壁に当たる。

・私の予想では、今後3~4年、インフレ率3~4%が続く。FEDが利下げしたとしても、少しに留まる。低金利時代に借りた債務の借り換えが企業の活動を圧迫する。(企業利益が少なくなり、株安?)

と言っている。

 

「2023年に全ての借金の借り換えが行われたのではない。2024、2025年の方が額が多くなる。債務は数年かけて徐々に高い金利への借換えが行われる」というのはその通りだと思いますが、2023年にも借り換えが行われたわけで、その影響があまり見られていないというのはどう説明するつもりでしょう?

事例的な報道はありますが、市場を揺るがすような動きにはなっていないような?;
Los Angeles Office Building Sells at 52% Less Than 2018 Price - BNN Bloomberg

 

 

ちなみに、(このblogでも何回か紹介している)マイケル・ハウウェルは「債務借換えはやらなければいけない事。借り換えない=デフォルトを選択する企業は少ない。かつて金利水準は資本投資する際の判断に使われたので意味があったが、資本投資よりも債務が巨大になってしまった今の環境では、(かつて程)重視する必要は無い」(意訳)と言っている;

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