塾長です。
昨日(米国4/30)はFOMC最終日前日・パウエルタカ派発言待ちで、株が売られ国債が買われた。そして介入効果も虚しく円安。
S&P500、5,035(-1.57%)
Nasdaq、15,657(-2.04%)
【米国市況】円は対ドル157円後半に下落、FOMC控え株と国債も安い - Bloomberg
原油、81.35
10年債、4.6880
ドル円、157.7010
Bitcoin、60,651
第1四半期 雇用コスト指数[前期比]、1.2%(予想1.0%)
2月 ケースシラー住宅価格(20都市)[前年比]、7.29%(6.65%)
4月 シカゴPMI、37.9(45.1)
4月 コンファレンスボード消費者信頼感指数、97.0(104.0)
1-3月の米雇用コスト指数、1年ぶりの大幅上昇-賃金圧力示す - Bloomberg
米住宅価格、2月は伸びが加速-NYなど4都市では過去最高値 - Bloomberg
米消費者信頼感指数、22年7月以来の低水準-全ての予想下回る - Bloomberg
なし。今晩、パウエル会見。
中国共産党、不動産危機で新たな対策示唆-利下げ可能性にも言及 - Bloomberg
■Coca-Cola、McDonald's、AMD、Starbucks、Amazonなどが決算;
Coca-Cola (KO) Tops on Q1 Earnings & Revenues, Raises View
マクドナルド、1-3月既存店売上高は全地域で予想下回る-戦争響く - Bloomberg
マクドナルドの幹部は、中東での戦争に関連したボイコットが広がる中で成長が鈍化する恐れを指摘。30日も「戦争が続く限り」、売り上げは低調となるだろうと警告した。
同社の重要な顧客層である米国の低所得者の客足も遠のいたと、幹部はこれまでに述べていた。米低所得者層の来店が1-3月に増えたと報告するドミノ・ピザなど他のチェーン店とは対照的な傾向を示している。
米AMD、さえない売上高見通し示す-ゲーム用半導体が需要不振 - Bloomberg
スターバックス、2020年以来の減収-消費者が節約志向強める - Bloomberg
Starbucks revises 2024 guidance, after badly missing its Q2 earnings estimates
・Adjusted earnings per share: $0.68 versus $0.80
・Revenue: $8.56 billion versus $9.13 billion
・Same-store sales growth: -4% versus 1.46%
North America: -3% versus 2.05%
US: -3% versus 2.31%
International: -6% versus 1.36%
China: -11% versus -1.62%
・Foot traffic growth: -6% versus -0.27%
North America: -7%, compared to up 6% in Q2 2023
International: -3%, compared to up 7% in Q2 2023
・Ticket size growth: 2% versus 2.41%
North America: 4%, compared to up 5% in Q2 2023
International: -3%, compared to flat in Q2 2023
アマゾン、クラウド部門の売上高好調-AI需要増加 - Bloomberg
発表文によると、1-3月期の営業利益は153億ドルで、売上高は13%増の1433億ドル。営業利益と売上高はいずれもアナリスト予想平均を上回った。クラウド部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の売上高は前年同期比17%増の250億ドル。市場予想は241億ドルだった。
それぞれ-0.44%、-0.19%、-6.94%(時間外)、-11.63%(〃)、+1.26%(〃)。
一番インパクトが大きいのはStarbucks。米国同店舗売上が減少(-3%)している。スターバックスのような嗜好品を消費者が買っているうちは経済は大丈夫。逆に、買い控えが起きたら危ないシグナル。
■〆は元ダラス連銀総裁 ロバート・カプラン;
ー彼ら(FED)は利上げについて語るべきだろうか?
・いや、そうすべきではない。彼らは可能性を残しておくべきだ。彼らはそうするだろう。それを(FOMC後の)会見で聞くことになるだろう。
ー彼らは利下げをすると言っているが、その表現を変えるだろうか?
・表現をそのままにしておく方が賢いだろう。私の見立てでは・・・、私がFOMCにいたら、このように議論するだろう。FEDが利下げできない理由は、サービスセクターのインフレ率と賃金に粘着性があるからだ。以前も言ったように、政府の支出が多すぎるからだ。それは政府として長期的に持続できない。人為的であり、最終的には消滅しなければならない。FEDは賢く選択肢を残しておくだろう。この時点で大きな予言(grand prognostication)をしないだろう。
ーあなたは(インフレの原因・景気後退にならない理由は)財政支出のせいだとの議論をリードしてきた。それを解きほぐして下さい。
・サービスとモノのインフレを分けて考えよう。モノの価格はディス・インフレだ。サプライチェーンの問題が解決し、モノのインフレ率はとても低くなっている。
今日のインフレの問題は、ほぼ全てがサービスセクターにある。労働者が高齢化しているからだ。移民は入ってきているが。今朝のECI(Employment Cost Index)みられたように。
なぜ私が財政を大きな問題だと主張しているかを思い出してもらいたい。2020年、財政赤字はGDPの15%だった。コロナに対処するためだった。2021年、さらにGDPの15%の赤字が追加された。それはARPA(American Rescure Plan Act)のことだ。そのカネは今でも支出されている。7%少しを去年使い、今年に入って7%少しを使った。コロナ以前、財政赤字が最大だったのは2004年だった。最大雇用の状態で、赤字は(GDPの)4%だった。今の赤字はそれよりもとても大きい。3つのプログラムがある。ARPAと、Inflation Reduction Act、Inflastructure Actだ。それらが全米で走っている。私は全ての場所で目撃している。それらが労働者需要を増大させているのだ。これが労働市場がとても強い理由だ。政府主導の労働需要だ。どれくらい人為的なものだったかは、これらの財政支出が消滅していくと、後知恵として分かることになる。
ーそれはいつ起きるのですか?
・(笑)ARPAのカネはようやく消滅しはじめたところだ。2025年までに使い切らなければならない。しかしInflation Reduction ActとInflastructure Actがある。私は政府全体でのアプローチを望んでいる。政府はインフレ退治が優先的であると気づくべきだ。6千万人の低・中所得者が生計をやりくりできるように、だ。Inflation Reduction ActとInflastructure Actの実行を遅らせる(slow down)べきだ。キャンセルするのではなく、slowにさせるだけだ。このインフレ問題と徹底的に戦い、労働者階級の生活が楽になるようにする。そうすればFEDは金利から足を外せる。財政の栓が開いているうちは、それが出来ない。それが私の意見である。
ということで、
・明日のFOMCでは利上げの可能性(option)は残しつつも、今までの表現(今年利下げする)を変えないだろう。
・FEDが利下げできないのは政府(議会)のせいだ。インフレは労働者不足(労働需要過多)から来ていて、それは財政刺激策のせいだ。
・政府全体(財政政策と金融政策が一致した)のアプローチが必要だ。
だ、そうです。
表現は変えないと言っているが、それはFOMC後の声明文のこと。それは多分コンセンサスになっている。
むしろ、パウエルが声明文を読み上げたあとのQ&Aで、「直近3回のCPIは上振れているし、雇用も予想以上の増加だ。利上げの可能性を議論しましよね?」などと聞かれた場合に何と答えるかの方が重要そう。
金曜日に出る雇用統計(の速報値)を知りつつ答えるハズなので、その辺りにも注意してパウエル発言を聞く必要がある。
タカ派的回答であれば、4月雇用統計は強いのだろうし、株は下がり、国債利回りは上昇。短期的には株の買い場となりそう。
そのままSell in Mayに突入し、3、4か月売られる相場が続くかも?
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