塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【エド・ヤーディーニ】S&P500年末目標を引下げたが、トランプの脅しが通れば、他国の対米関税減少&支出増により、株は上がる。

塾長です。

昨日(米国3/17)は株高。もう底入れ?そうであれば、直近高値から-10%、200日移動平均線(付近)で跳ね返ったことになる。

 S&P500、5,675(+0.64%)

 Nasdaq、17,808(+0.31%)

【米国市況】株続伸、リセッション懸念ひとまず後退-ドル149円台 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、67.37

 10年債、4.3060

 ドル円、149.26

 Bitcoin、84,214

 

 

経済指標:

 2月 小売売上高[前月比]、0.2%(予想0.7%)

 2月 小売売上高コア[〃]、0.3%(0.3%)

 3月 NY連銀製造業景気指数、-20.0(-2.1)

米小売売上高、予想下回る0.2%増-成長見通し巡る懸念に拍車 (3) - Bloomberg

NY製造業、活動が大きく縮小-連銀景況指数は1年ぶりの低水準 - Bloomberg

 

 

金融政策:

トランプ氏、ボウマンFRB理事を銀行監督担当の次期副議長に起用 - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

■今日のトランプ;

習氏訪米はそう遠くない、トランプ氏示唆-6月バースデーサミットも - Bloomberg

バイデン氏による恩赦「無効」、トランプ氏が手書き署名限定の持論展開 - Bloomberg

トランプ氏、イランに一段の圧力-「フーシ派が攻撃なら責任問われる」 - Bloomberg

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

 

■〆は最近S&P500年末目標を引き下げた強気派エド・ヤーディーニ;

www.youtube.com

ーあなたはS&P500年末目標を約9%引き下げ、6,400としました。以前は7,000でした。直接的には、今起きている関税ですか?

・間違いない。バリュエーションに関するものだ。誰もが知っているようにバリュエーションは引き伸ばされていた。経済の見通しは良かった、関税問題が直撃するまでは。どうやら関税問題はすぐに去りそうにない。なのでバリュエーションは以前のような高さを保てない。実際、Mag7は30倍から25倍に下がり、S&P500は22から20倍に下がった。私はバリュエーションを調整したのだ。経済は過去3年間証明してきたように、回復力があるだろう。なので企業利益は(予想を)保つことができる。しかしバリュエーションのストーリーはかつてより強くない。

 

ー関税で値段が上がり、マージンが影響を受けるのでは?それとも経済が減速する?

・我々は2週間前、リセッション入りする主観的確率を20%から35%に引き上げた。データを見ると、関税問題が消費者を神経質にさせている。彼らは物価が下がらないと思っている。トランプ大統領は良くやっている点もある。エネルギー価格は下がった。メキシコへの関税は南国境に効果を発揮している。関税が他国の支出を増加させるという結果をもたらしている。米国議会が長年やろうとしてできなかった欧州、中国の消費喚起をトランプはやっている。

ー彼らにより多くのカネを使わせるという事ですね。

・そうだ。

 そして(10年)国債金利が4.3%に留まっている。世界の金利が上がっているからだ。

 米国は色々な意味で例外的である。その一つは、多くの債務と赤字である。しかしその点に関して言えば、他国は米国に追従している。彼らは例外的な財政赤字となるだろう。それは、少なくとも短期的には、世界の経済成長にとってポジティブである。

 

ーS&P500が6,400というのは長い道のりだ。今日は5,600である。あなたは年間でプラスになると思っているのですね?

・そうだ。

ーいつ上昇するだろう?まだ底をついていないのでしょうか?

・去年、今年前半の市場はガタガタする(choppy)だと思っていた。それは当たっていた。しかし年後半までには・・・、関税交渉が行われているわけだが、その一部は低い関税に落ち着くだろう。年後半は経済が引き続き回復力があると証明するだろう。企業業績は良好を保ち続けられる。年後半、市場は最高値を付けると思う。

 

ー理論的にあ、多くの国が米国に対し高い関税をかけている。なので彼らは米国と戦う位置にない。相互関税は、最終的に、(他国の米国に対する関税が)カットされるか、消滅することになる?

・まったくその通り。そういった事を市場は想定し、ボトムを形成していると考える事も出来る。誰もが相互関税のかかる4月2日に買いたいと思わないと誰もがしっているからだ。最近は、トランプ大統領が関税について語らない日は株価が上がっている(笑)。金曜日に上がったのはそのせいだ。トランプが関税について語らなかった。もう一つ指摘しておきたいのは、今日、トランプは関税について力説していたが、どうやら株式市場はひどい事になりそうになり。

 

ーUSMCAに準拠しているものに関税をかけることはできない。関税をかけたいなら、USMCAを再度議論する必要がある。

・そうだ。彼は関税を道具として使い、関税をさげさせようとしている。それはとても強気だ。

ー彼は(関税によって国の)収入を増やそうとしているのでは?

・私の意見を正直に言わせてもらえば、それは幻想だ。所得税と企業税を輸入税で置き換えることはできない。それは十分ではない。

ということでまとめると・・・、

・S&P500年末目標を6,400に引下げたのは、関税が不確実性を高めるのでバリュエーションを引き下げたからだ。経済は堅調で、企業利益予想は据え置き。但し、リセッション確率を20%から35%に引き上げてもいる。

・トランプは「関税をかけるぞ」というのは脅しの道具である。彼は、メキシコの国境警備は強化された。他国が米国に課している関税を下げさせよう、他国の支出(←防衛費や経済対策)を増やさせようとしている。

 他国の支出が増えるのは、少なくとも短期的には、世界経済成長にプラスである。

 これらは株にとって強気になれる要素である。

・年後半までには、関税問題が解決し、他国の米国に対する関税が下がっているだろう(=今後米国から輸出が増える)。年後半、米国経済は堅調を維持し、株は最高値をつけるだろう。

・株は相互関税のかかる4月2日を先どって下げている。最近、トランプが関税について話をする日は株が下がっていたが、今日そうなっていないのは、ボトムを形成しようとしているからかも知れない。

と言っているようです。

 

 

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【ロバート・カプラン】インフレ問題は解決していないので、FEDは利下げしない。不安の源は税制支出削減、不法移民強制送還、関税だ。

塾長です。

昨日(米国3/14)は最近の傾向通り週末を前に株が買い戻された。ショートカバー?まったくエントリーする気になれません。

 S&P500、5,638(+2.13%)

 Nasdaq、17,754(+2.61%)

【米国市況】株反発、リスクオンで国債には売り-ドル148円台半ば - Bloomberg

  S&P500種株価指数は2.1%値上がり。上昇率は昨年の米大統領選後に大幅高を記録して以来の大きさとなった。ただ週間ベースでは4週連続で下落。これは昨年8月以来の長期連続安となる。

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、67.19

 10年債、4.3080

 ドル円、148.6100

 Bitcoin、84,278

 

 

経済指標:

 3月 ミシガン大学消費者信頼感指数、57.9(予想63.6)

米消費者マインド、約2年ぶり低水準-インフレ期待は急上昇 - Bloomberg

・3月の米ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は57.9に低下

 ・2022年11月以来の低水準

 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想全てを下回った

  ・予想の中央値は63

 ・前月は64.7

・1年先のインフレ期待は4.9%に上昇-22年以来の高水準

 ・前月は4.3%

 ・予想は4.3%

・5-10年先のインフレ期待は3.9%に上昇-32年ぶり高水準

 ・前月は3.5%

 ・予想は3.4%

 :

 トランプ米大統領の関税政策の範囲が拡大する中、消費者の間では支持政党に関係なく、追加関税が最終的にコスト上昇につながるとの懸念が強まっている。

これでは利下げできません。

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

■つなぎ予算通過;

米共和党のつなぎ予算案、上院を通過-政府閉鎖は事実上回避 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

■Siriが遅れているそうで・・・、

アップル「Siri」の遅れ、「みっともない」-開発責任者がチームを鼓舞 - Bloomberg

Citi Removes Apple Inc. (AAPL) from Catalyst Watch, Maintains ‘Buy’ Amid Siri Delay

+1.82%

 

 

■〆は元ダラスFED総裁からGoldman副議長に華麗に転身したロバート・カプラン。ミシガン大学消費者信頼感指数発表後のもの;

www.youtube.com

ーあなたは金融環境は引き締まっていたと思うか?FED(が決める短期金利)だけでなく、一般的な金融環境として。

GDP比で歴史的に高い財政支出から、普通の財政支出になるのは、インフレ緩和的(disinflationary)だ。それはFEDに利下げ余地を与えるだろう。霧がかかっているのは、他の事が起きているからだ。FEDは3月会合で何もしないだろうが、彼らはインフレ率が下がっているのかを、経済成長とバランスを取る形で、評価するという立場を取るだろう。彼らは金利を変える決定を少なくとも5月に延期する。今年末まで何もしなかったとしても(=金利を下げなくても)私は驚かない。インフレ問題があるので、彼らは先取りして行動するよりも、受け身の行動を取るだろう。

 

ーインフレはまだパイプラインに入っていると思うか?関税は一時値段を上げるが、それが続くとは思わない?

・インフレは需要駆動か、コスト関連かだ。需要駆動のインフレは前年末に起きたが、財政支出(の削減)と労働市場の冷却によって弱まるだろう。国境を閉じ、強制送還しているので、労働者の増加は落ちる。それら2つはインフレ緩和的である。

 関税はコスト問題である。それは経済を減速させる。FEDはコスト問題に対して行動を起こさない傾向がある。しかし、時に、インフレが粘着的である理由は分からない。そのため彼らはより理解を深める必要がある。現時点で(関税の)政策は決定されていない。それは彼らがより辛抱強くなる理由となる。

 

ー米国は常に「強いドル」政策をとってきた。しかし、どこか裏の方で、この政権のどこかで、強いドルは歓迎できないと決まったのだろうか?

・「適度な(moderate)ドル」だ。米国は高いレバレッジがかかっている。多額の国債が発行され、増えている。(そのような時には)人々にドルの堅牢さを信じてもらいたい。私が思うに・・・、私は2日前に欧州から帰って来たのだが、世界で少しばかりの資本の移動、再配置が行われているのを目撃している。リスクのウェイトをかけ、米資産がが欧州や、アジアに移った可能性がある。このまま続くかは分からないが。これが理由でドルが弱くなっている。米国は「強いドル」でなくても良いが、「堅牢な(firm)ドル」が必要だ。財政赤字国債にして売らなければいけないからだ。(発行する)国債の期限を短くすれば、懸念を避けることができるのだが。また、ゴールドが値上がりしている。人々がドルからゴールドに資金を移行しているのだろう。我々はそれら全てに気を付けるべきだ。

 

ーこの質問をしたのはあなたが最初ではない。他の人は「安定的な(stable)ドル」と言った。あなたは「堅牢なドル」と言った。しかし、これは「我々は強いドルを持ちたくない」と言っているのと同じでは?

・世界の人々がドルに資産を割り当てるのをためらう事態は避けたい。確かに海外の品物(goods)の値段は安くなくなるが、この経済において品物の占める割合は少ない。米国はサービス指向の経済である。それと同時に、高いレバレッジがかかっている経済であり、世界中から資本の流入が必要だ。そのためには、ドルがとても弱くなる(excessively week)のを望まない。

 

・もう一つ言って良いだろうか。人々の重しになっている源が3つある。1つは財政支出削減だ。我々はレバレッジを少なくしなければいけないので、それは予想通りである。2つめは、数百万人の労働者としての不法移民が強制送還されるかもしれないとの不安。私は企業から彼らが仕事に出るのを躊躇っていると聞いている。それゆえ彼らは支出していない。3番目に、関税問題は重大だ。特に製造業を米国に戻すには、カナダ・メキシコとのサプライチェーン配置は必要不可欠である。希望的には、規制緩和とエネルギーエコシステムの改革がオフセットしてくれると良いのだが。不確実性を作っているのは関税だけではない。

ということで・・・、

・インフレ問題は解決していないので、FEDは3月会合で利下げしない。年内利下げしないかも知れない。関税騒動がいつまで続くのか分かっていないのもFEDの決定を遅らせる。

・ドルは強くある必要はないが、多額の国債を売り続けるために、堅牢であり、投資に適切であると信じてもらう必要がある。

 直近のドル安は欧州、アジア、ゴールドへの資本の移動によるものだ。

・人々の不安の源は3つある。財政支出削減、不法移民強制送還、関税だ。規制緩和、エネルギー改革(=原油価格低下)がこれらをオフセットするのを希望する。

だ、そうです。

 

 

■〆と言っておいてアレですが、強気派トム・リーの(短い)インタビューも掲載しておきます。”強気派”が下落局面で何を言うか、こうご期待;

www.youtube.com

ー新たな政権になって毎日ヘッドラインニュースが市場を騒がしている。しかし歴史的に見れば、市場は回復する。しますよね?

・そうだ。市場は毎回回復した。52週高値からこれほどの速さで下落したときに覚えておきたいのは・・・、約1か月前には最高値にいたわけだが、市場は危機を織り込んだ。50%の確率でリセッションになり、FEDの救済(put)が無いと織込まれたと、私は思う。FEDは利下げするポジションにあり、下落傾向を緩和すべきである。

 (相互関税がかかる)4月2日より前に人々は株式市場から逃げ出そうとしているが、彼らに覚えていて欲しいことがある。1つ目は、私はとても高い確率で4月2日より前に関税問題の解決があると思う。これは単純なことだ。カナダ、メキシコ、中国は4月18日以降(???)、米国市場をアウトパフォームしている。これは市場が彼らがリセッションにならないと言っている。2つめは、世界的危機が発展しているとき・・・、1962年キューバ危機のとき、それは12日間の危機だった。市場は危機に向かう7日間で下落し底を付けた。危機が終わるに向かう5日間、市場は2/3を取り戻した。

・+25%関税がかかればカナダ、メキシコ、中国は景気後退入りするはずだが、彼らの株式市場は米国を上回っている。それは関税問題が、関税のかかる期限である4月2日よりも前に解決するのを示唆している。

・世界危機があるとき、株式市場は危機に向けて下落するが、危機が解決する前に回復する。キューバ危機がそうであったように。

だ、そうですヨ?

 

 

トム・リーは4月2日より前に関税問題が解決すると言っているし、ロバート・カプランも「関税がひとたび決着すれば、企業はサプライチェーンを決められる」的な事を言っていますが、トランプはこの先いつまでも、何か気に入らないことがあるたびに「関税上げるぞ」と脅すのではないでしょうかネ?

 

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【クリス・ハーヴェイ】年末までまだ10か月あるのでS&P500目標は変えない。【ローリー・カルヴァシーナ】弱気ケース発動すれば5,775。【エド・ヤーディーニ】6,400に引下げ。

塾長です。

昨日(米国3/13)も貿易戦争懸念でリスクオフ。株下落、10年債利回り低下。

 S&P500、5,521(-1.39%)

 Nasdaq、17,303(-01.96%)

【米国市況】S&P調整局面入り、関税巡る懸念で-ドル147円台後半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、66.86

 10年債、4.2740

 ドル円、147.94

 Bitcoin、81,302

 

 

経済指標:

 2月 PPI[前月比]、0.0%(予想0.3%)

 同[前年同月比]、3.2%(3.2%)

 2月 PPIコア[前月比]、-0.1%(0.3%)

 同[前年同月比]、3.4%(3.5%)

米PPI、2月は横ばい-PCE価格指数に反映される項目は上昇 - Bloomberg

 

米新規失業保険申請は微減、コロナ禍前の水準近辺にとどまる - Bloomberg

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

■ベッセント・・・早く成長戦略を出して頂きたい。;

ベッセント長官、最近のドル相場下落は自然な「調整」-懸念を否定 - Bloomberg

  同長官はまた、12日のビジネス・ラウンドテーブルで出席者らに政府が減税パッケージと規制緩和に取り組んでいると説明したことを明らかにした。「経済的な確実性をもたらす」ことが目的だという。

 

■議会は通常通り、茶番を続けている;

米上院民主党トップ、共和つなぎ予算案阻止せぬ意向-政府閉鎖回避へ - Bloomberg

 

 

地政学

■今日のトランプ(とその仲間たち);

トランプ氏、欧州ワインに関税200%の方針-EU報復措置に対抗 - Bloomberg

ラトニック米商務長官、英国とメキシコ称賛-関税への報復自制で - Bloomberg

 

 

個別株:

Intel CEO交代;

米インテル、次期CEOにリップブー・タン氏起用-経営再建を託す - Bloomberg

半導体メーカーのインテルは12日、次期最高経営責任者(CEO)に元同社取締役会メンバーで、米ソフトウエア会社ケイデンス・デザイン・システムズのCEOや会長を務めたリップブー・タン氏を起用すると発表した。

半導体屋のゲルシンガーから半導体製造ソフトウェア屋に交代。

彼を連れてきたということは、産業用ソフトウェア会社でも買収するのかしら?

+14.60%

 

 

■Dollar Generalなどが決算;

Dollar General Hopes Customers Trading Down, Picking Delivery Is a Winning Combo

・Americans' search for less-expensive versions of products could benefit Dollar General, CEO Todd Vasos said.

・The bargain retailer may also be able to pick up shoppers who frequented recently-closed competitors, he said.

・Dollar General aims to offer delivery services from 10,000 stores by the end of the year, Vasos said.

+6.81%

 

 

■〆のインタビューは、Wall StreetのアナリストがS&P500年末目標を変えたり、買えなかったりという事で、Wells Fargo クリス・ハーヴェイ(3/12付け);

www.youtube.com

ーあなたはS&P500年末目標を変更していませんね。7,007と、Wall Streetの中で最も高い。なぜあなたにはその自信があるのですか?

・我々には約10か月残されている。年末までには、FED金利を多く下げ、インフレ率が下がり、カナダ・メキシコへの関税(の騒動)を通過し、経済回復とM&A活動増加の増加開始を見ることになるだろう。現在が厳しいという事だけで、良い年後半を過ごせないという理由にはならない。

 

ー木を見ず、森を見る、という事ですね。

・そうだ。

ーしかし、短期的に木が切り倒されるかも知れない。短期的に、戦術的になるという考えにはなりませんか?

・見ての通り、(市場は)醜い。我々は、短期的なリスク回避(de-risking)のほとんどは終わったとみている。我々にとって、キーとなる指標は、今週前半に小型株が(市場を)アウトパフォームしたことである。それは多くのde-riskingがあったというサインである。会話から多くの痛みとリスク回避があったことが分かる。来月も難しい月になるだろう。多分それは夏の中央まで続くだろう。

我々が顧客に勧めるのは、株式市場に留まる事(stay the game)だ。いつサプライズがあるか分からないからだ。変動の少ない株でヘッジして、良いリスク・リワードを探すことだ。しかし、今は「現金が王である」時ではない。

 

ーこれはパーフェクトストームと言って良いだろう。Multi-Strategy、Long Only、一般投資家が同時に売っている。それが大きな変動を引き起こすと思いますか?

・誰もが「モーメンタム・トレード」に殺到していた。ヘッジファンドと一般投資家が巻き戻している。一部のLong-Onlyもだ。しかし、彼らだけが投資家ではない。欧州はより良い(doing better)、割安株、変動の少ない株、S&P500 equal weightも(S&P500より)良い。あなたには選択肢があるという事だ。確かにモーメンタム・トレードに大きな値付け変更(reprcing)があり、リスク回避による巻き戻しがあり、流動性に対する需要がある。それは解消しつつあるが・・・、そうですね、あなたの言う事は正しい。まだ森から脱していないし、先が見通せない。もしあなたのポートフォリオがうまく行っていないなら、強い部分を利用して、ある程度はポジション変更すべきだろう。

 

ーMag7がリセットされたが、どうでしょう?過去数年でS&P493社に対するMag7のプレミアムが最も低くなっている。

・我々の答えは、「悪くない」だ。我々は「テクニカル的に多くのMag7は魅力的である」と言ってきた。未だにCommunicationセクターが好きだ。Metaが良い。巻き戻しがあったことで、一部は行き過ぎた。これらは短期的に戻すだろう。

 

ーもしリセッション入りしたらどうなりますか?(S&P500のマルチプルは)22.5倍だった。あなたも少し高すぎたと思っていたでしょう。しかし、企業決算は悪くないので、大丈夫だろう、と。今、マルチプルは20に落ちた。ここでリセッションになればどうなりますか?

・そのリセッションがどのようなものかを定義しなければならない。人々はリセッションというと、金融危機や2000年初期を思い起こす。しかし、金融業界や消費者はそのような状況にない。(リセッション入りすれば)厳しくなるだろう。株はさらに20%下がるかも知れない。しかし、それは買いの機会だ。FEDが介入する。究極的に、20か月後、我々は関税と関税に関するノイズに悩まされなくなるだろう。確かに難しい。だらか我々は「今はヒーローになる時ではない」「ポートフォリオの多くの部分は変動が少なく、リスク回避的であるべき」「リスク・リワードを見極めろ」と言っている。リセッションになればという事だが、今はその可能性は低い。

 

 

 

次にインタビュー動画はありませんが、エド・ヤーディーニ;

Another strategist chops his S&P 500 target — but for a different reason than the Goldman Sachs reduction

“The latest batch of economic indicators released on Monday, Tuesday, and Wednesday supported our resilient economy scenario with subdued inflation,” he says. “Nevertheless, we can’t ignore the potential stagflationary impact of the policies that Trump 2.0 is currently implementing haphazardly,” pointing both to tariffs that seem less a negotiating tactic than preferred policy, as well as a “shotgun approach to paring the federal workforce”

 :

That takes Yardeni’s best-case scenario down to 6,400 from 7,000 (and also his year-end 2026 view down to 7,200 from 8,000). His “worst-case scenario” for the end of 2025 is now down to 5,800.

 

Goldmanも引き下げていました;

Goldman Sachs lowers S&P 500 year-end target to 6,200

 

最後に、RBC ローリー・カルヴァシーナ;

www.youtube.com

エド・ヤーディーニは今日、(S&P500年末目標を)引き下げた。あなたもご存じかもしれません。7,000から6,400に、だ。とても高いところから、他社と同等になった。あなたは変更していませんね?6,600ですか?

・そうだ、6,600を変更していない。しかし、我々の弱気ケースについて話しておきたい。我々は年初、弱気ケースでは(S&P500が年末に)5,775と予想した。我々は当初5つのモデルを持っていて、今は4つに減っている。我々は年初から予想が難しいと言ってきた。多くの曲がりくねりがあるだろう、もしあなたがその全ての曲がりくねりを正しく予想できると言うならば、あなたはバカ者だ、と。6,600という予想のもとでは、年途中の5%、10%の下落があり得る。しかし、もしそれを割り込むならば、我々はそうなるとは思っていないが、成長に対する恐怖がやってきて、最高値から14%~20%下落になる。それは2018年、2015年と2016年、2010年、2011年に見られたものだ。リセッションに対する恐れ、システミックリスクが実現しないのであれば、我々は6,600を維持するが、そうなるのであれば我々は弱気ケースに転じる。

 :

 

 

ということで、

・Wells FargoはS&P500年末目標を7,007に据え置き。夏半ばまでの波乱はあるが、それはモーメンタムトレードが巻き戻り、カネは欧州株等に逃げているが、年後半には関税問題が片付いた米株市場に戻ってくるだろう。

RBCは6,600据え置きだが・・・、成長に対する恐怖(growth scare、経済成長しないのでは?という予想)が起きれば、過去にあったように株価は大きく修正され、年末5,775。

エド・ヤーディーニは、経済好調で企業収益目標は買えないが、トランプ政権の不確実性からマルチプルが下がり、目標を6,400に引き下げ。

だ、そうです。

 

Wells Fargoのほかに、CitiやJPMも目標を維持していますが、大手銀行のアナリストは(会社内で統一見解を作るのに時間がかかるようで)遅れがち。1、2か月後には引き下げていそうデス。RBCのように最初から弱気ケースを示しておくのは頭の良いやり方ですネ。

 

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【ジェレミー・シーゲル教授】米国民の約半数が株を持っているのに、10万程度の工場職を増やすために時価総額を20兆ドル減らすというのは政治と呼べない。

塾長です。

昨日(米国3/11)はトランプの鉄鋼・アルミ25%関税が実現してしまい、またも株安。ハイテクが買われたが、1日おきに成長株と割安株の売買が入れ替わっている感じ。

 S&P500、5,572(-0.76%)

 Nasdaq、17,435(-0.18%)

【米国市況】株続落、トランプ氏発言が相場を翻弄-ドル147円台後半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、66.64

 10年債、4.2880

 ドル円、148.05

 Bitcoin、82,809

 

 

経済指標:

 1月 JOLTS、774.0万人(予想767.0万人)

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

米下院、9月末までのつなぎ予算案可決-上院に送付 - Bloomberg

 

 

地政学

■今日のトランプ;

米の鉄鋼・アルミ25%輸入関税、全ての貿易相手国に例外なく発動へ - Bloomberg

トランプ米大統領、リセッション予想せず-市場の混乱は気にしない - Bloomberg

米国に長期滞在するカナダ人、情報登録と指紋採取を新規制義務付けへ - Bloomberg

トランプ氏長男、MAGA経済圏の収益化図る-ESGと真っ向対立 - Bloomberg

 

 

個別株:

■Kohl's(←服装品、リネンなどを販売している)などが決算;

Kohl's stock plummets as sales drop, guidance widely misses estimates amid turnaround efforts

On Tuesday before the market open, Kohl's reported that Q4 revenue and same-store sales declined 9.4% and 6.7% year over year, respectively. Adjusted earnings per share came in at $0.95, compared to $1.67 in the year-ago period.

Its 2025 outlook was not any better. The company expects same-store sales to fall 4% to 6%, far more than the 0.55% anticipated. Earnings per share of $0.10 to $0.60 were also far below estimates of $1.24.

-24.07%

 

 

■〆は皆大好きジェレミー・シーゲル教授。彼はトランプ勝利時、「トランプは歴代最も株式市場を重視する大統領だ」と言っていた(人のうちの一人)。さて、この株安に対して何とコメントするでしょう?;

www.youtube.com

ーここ数日の株の値動きをどう思いますか?

・カナダの関税とウクライナ停戦の希望がなければ、今日までさらに1,000ポイント下げていたかも知れない。トランプの通商政策は破壊的(disruptive)だ。破滅的(destructive)と言って良い。市場を動揺させている。消費者と企業に不確実性をもたらしている。トランプのチームが株式市場を見ているのを望む。過去6か月で10%下がったのは、このせいだ。

 

ートランプが株式市場を気にせず、株がどうあろうとも政策を通すつもりだとしたらどうだろう?この質問をしているのは、今日、報道官が株の下落について問われ、「我々は経済的移行期間にある。ジョー・バイデンと前政権が作った混乱からの移行である」と言った。また、ベッセント財務長官はこの番組に出演し「トランプ putはない」と言った。これらは投資家に対して「経済は良くなる前に悪くなるぞ。株は下がるかもしれないが、そうさせておけ」とメッセージを送っているようだ。

・私にとってこれは経済的に筋が通っていない。政治的にも理にかなっていない。10万人の工場労働職を米国に戻すために、米国株式の価値を$20T減らすというのか?フロリダに住んで、過去10年間で富を蓄えた人達が、ペンシルバニアの工場で300人もしくは500人の雇用を救ったとして興奮するのか?ちなみにそこで作る鉄鋼品よりも、関税をかけられる前の鉄鋼品を海外から買った方が安い。単純に、理にかなっていないのだ。私はこの話を聞いたし、その政治的効果や経済的効果を聞いたが、私には信用できない。確かに不公正な貿易慣行はあるだろう、それらの一部を修正したいだろうが、このグランド・ヴィジョンのコストはそれ以上のものだ。政治的なコストも、共和党を利していないし、米国民の得になっていない。忘れてはいけないのは、米国民のほぼ半数が直接的、もしくは間接的に株を持っている。401K、RIA、年金基金などでだ。1.5億人だ。いくつか工場を米国にもどしたところで、いくつの職になるというのか?(1.5億人の)1%の1/10くらいか?その彼らの給料が少しばかり上がる、と?これのどこに政治があるのか?私には見えない。誰か教えてくれ。

と、お怒りのご様子でした。

怒っても何にもなりませんが。

 

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