塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

ホリデーシーズン真っただ中、何を買うか目移りする。

塾長です。

昨日(米国11/27)の米株市場は、Thanksgivingと週末の谷間で、盛り上がりにかけつつ、ぼんやりと上昇。

 S&P500、3,638(+0.24%)

 Nasdaq、12,205(+0.92%)

 Russell2000、1,855(+0.56%)

全体的に上昇したけれど、REIT、公益、金融が下がった。

 

債券は落ち着いている。為替はドル安・・・。

 10年債、0.8420

 ドル円、104.0850

 

原油は45ドル台をキープ。

 

Bitcoinは、先日クラッシュしたあと踏みとどまって、17,043。年初に比べると、まだまだ高い。

 

経済指標の発表はなし。

 

ホリデーシーズン(=セールのシーズン、プレゼント等の買い物シーズン)なので、買い物関係の話題が豊富。

BMO Capital Marketsのシモーン・シーゲルの解説(ポジショントーク):

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・我々は、”ホリデーが無くなっていまう恐怖”を持っていたが、実際は”数か月に渡るホリデー”だった。このシナリオは予想可能だった。企業は[ホリデーセールを]前倒しし、消費者は需要をストレッチさせた。消費者はモールに戻るかと思ったが、実際は・・・、ホリデーなのだから、消費者は買わなければいけないものを買うのみ。在庫が少ないので、欲しいモノを得るは難しい。価格が上昇。消費者は売手が売るモノを買うしかない。

パンデミックは、小売業に息をついて考える時間を与えた。小売業は安売りをし、プライシング・パワーを失っていた。今、彼らは在庫が無いと言う機会を得た。無理やり言わされたと言っても良い。そして、小売業は「売上は40%減少する」わざるを得なかった。L Brandsが持つVictoria's Secretが良い例だ。

 L Brandsは我々が最も好きな株の一つ。Bath & Body Worksは消毒液や何やらでベネフィットを得た。キャンドルがどれほど貢献したかは分からないが。その一方で、Victoria's Secretは数ビリオンドルの価値がありながら、カネを生み出せていなかったが、今はそれが可能になった。他にも同じような株はある。CapriはVersaceやJimmy Chuを持っている。素晴らしい可能性を持った会社だと思う。

・来年は興味深い年になる。小売業は、在庫不足となり、プライシングパワーにフォーカスしだした。我々が望むのは、そのレッスンを学び、成長のための成長は良くない事だと考えて欲しい。株の[PER]倍率は今の高さを保たないだろう。我々が見ているのは、どこが勝ち組となってシェアを伸ばすかだ。それらは今の倍率を保つ。そうでない企業の株は下がっていく。

 

 

こちらでは、・Walmartの元社長兼CEOのビル・サイモンと、元Sacks会長兼CEOのスティーブ・サドブが出演し、「今年はホリデーシーズン(買い物シーズン)の期間が延びた。それが来年以降、常態化するのではないか」といった議論をしている。元Walmartと元Sacksなので、大型店の視点で:

 

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<スティーブ>

・今年の小売りは、多くの予想を上回る結果になるだろう。10月のマスターカードの消費者動向レポート(SpendingPulse)は、4%上昇。11月初頭は、5.8%上昇。特に富裕層の消費が力強く戻ってきている。デパートは遅い。オンラインは伸びている。40、50%の伸び。全体売上の20%程度。しかし、デパートは苦しんでいる。改善の兆しはある。特にワクチンのニュースの後は、株価が上昇。デパートはパンデミックの前から難しいセクターだった。今後もカテゴリーキラーや大規模小売店big box retailers)が売り物の範囲を広げ、彼らに苦しめられるだろう。

<ビル>

・ローエンドの消費者は浮上しているが、失業が増え、コロナが悪くなると、状況は悪くなるだろう。

 興味深いのは、Walmart等の小売りがBlack Fridayを延長していることだ。何年もトライしてきたが、成功しなかった。今年それができるのかも知れない。

<スティーブ>

・ビルのコメントは正しいと思う。プロモーションのカレンダーにおいて、根本的な変革が起こっている。小売り業は在庫を抑えて、シーズンに突入。大きくプロモーションは打たなかった。しかし、10月にAmazonがPrime Dayをやったので、買い物シーズンが始まった。配送能力の限界もあり、全てが早まり、全てがオンラインになり、全てがオムニチャネルになった。小売りは買い物シーズンを引き延ばすのに素晴らしい仕事をしている。来年もうまく行くだろう。

<ビル>

・大型小売店、特にWalmart、Targetには興味深い。彼らは物理的な店舗で独占的。市場占有率は30、40%台。オンラインでは、バークレーのレポートによると、Amazonが2/3を占有している。WalmartとTargetは、独占市場から大きく水をあけられた2位市場に入ろうとしているのだ。彼らはすぐに追いつかなければいけないし、もしそれが出来ないのなら、旧来型のBlack Fridayのカレンダーに戻るだろう。結果が気に入らないのであれば。

 

 

こちらはShipify社長のHarley Finkelstein。Shopifyなので小規模のオンライン店舗(もちろん小型実店舗+オンラインというケースもある)。相当ポジション・トーク入っているので、話半分で:

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・今年のホリデーショッピングは全く違った年になる。もちろん一番大きな点は、店舗からオンラインへの移行。消費者はかつて無いほどオンラインで買い物をしている。

 そしてconscious consumersimのトレンド。半数以上の消費者が地域の、独立した企業を応援したいと言っている。そして、独立系のブランドを支持。我々は独立系のブランドがこの産業をリードすると思っている。

 ディスカウントから離れる動きもある。今日、11月27日、Shopifyを使っているAllbirdsは、全てのオンライン販売商品を1ドル値上げ。それを全て気候変動対策に充てると言っている。消費者の価値観を共有するブランドをサポートする動きがある。GymShark, Brooklinen, Parachute, Bombus (?), Beyond Yogaの調子が良いのは、それが理由だ。

Black Friday、Cyber Mondayは今となっては(1日、2日のイベントではなく)シーズンとなった。長く続く。開始が早い。それと同時に、独立系ブランドを買うトレンドがある。

 昨日の、Thanksgivingのデータの話をしよう。Shopifyは全てのデータを収集している。全世界での毎分毎の売上のピークを見てみると、919,000ドル。去年より34%上昇した。Shopifyを使っている過半の店が、そう言った独立系ブランドだ。米国の平均した一回の買い物は、去年86ドルから90ドルに増えた。71%がモバイルから。未来の小売りは、大型デパートというより、Brooklinenのようなものになる。

 Black Fridayの話をしよう。今朝、毎分毎の売上のピークが、去年のそれを超えた。12:05AM ESTのことだ。datastories.shopify.comに行けば、1.6ミリオンドル/分の売上がある事がわかるだろう。16,000のオーダーが毎分起こっている。

・常にAmazonのような巨大マーケットプレイスの需要はあるだろう。便利だし、ディスカウントにフォーカスしている。しかし、消費者は、彼らがコネクションを持ちたいと思う製品を欲している。巨大マーケットプレースがどうなるかは分からないが、消費者は独立系ブランドから買いたがっているし、巨大マーケットプレイスを避けようとしている。

・今日Andy Dunnが番組に出ていたね。彼はdirect to consumer brandsの先駆けだ。彼が事業を始めたとき、自分でBonobosのオンラインショップを作るしかなかった。当時、Shopifyは小さかったし、知られていなかった。こんにち、Shopify上で、52秒ごとに、起業家が最初の売上を上げている。Q3には、米国で記録的な起業数があった。2004年以来の大きさだ。多くの起業家は巨大マーケットプレイスよりもShopifyを選んでいる。彼らは、消費者との関係を自分で持ちたいのだ。Allbirdsのようなブランドは巨大マーケットプレイスを使わないで、直販するのを選んでいる。そして、それらの多くはShopifyを使っている。

 

 

ポジショントークどころか、セールストークですナ。

ハーレイが、起業家だ、起業家精神だと連呼するので、「貧乏人の経済学」を思い出してしまったヨ。

貧困や職の不安定性と起業数に正の相関があるとするならば、米国で起業が(今以上に)増えてもおかしくない。

Shopifyは、オンラインショップのプラットフォームを商材にした貧困ビジネス、という見方も出来る。

AmazonWalmart、Targetも良いが、Shopifyの方が上値余地あるかも。

同じような貧困ビジネスのEtsyよりは良さそうだ。いや、むしろ、ShopifyがEtsyを買ってくれると面白い。