塾長です。
昨日(米国5/19)の米株は、”FOMC議事要旨に「いつか債券買付を宿縮小しなきゃね!」と書いてあったのが理由”で、下落。
S&P500、4,115(-0.29%)
Nasdaq、13,299(-0.03%)
【米国市況】S&P500続落、国債利回り上昇-FOMC議事要旨で - Bloomberg
この程度の理由で株価が大きく下げるのは、市場参加者の多くが売り時を探っているという事でしょう。
債券、為替、コモ:
10年債、1.6830
ドル円、109.2380
Bitcoin、38,211
ビットコイン、急降下後に下げ幅を大幅縮小-仮想通貨市場で耐性示す - Bloomberg
コインベース株が上場来最安値、ビットコイン価格一時31%安 - Bloomberg
重要経済指標の発表はナシ。
金融政策は、前述のFOMC議事要旨:
FOMC議事要旨:今後のテーパリング協議開始に一部が言及 - Bloomberg
このBloomberg記事の原文&完全版はこちら
Fed Officials Signal Open to Taper Talk at ‘Upcoming Meetings’
個別株では、TargetがQ1の決算を発表。
・Adj. EPS、$3.69(予想$2.25)。
既存店売上高、22.9%増(予想10.7%)。
店舗売上、18%増。
デジタルでの売上、50%増。
(などなど)
日本と違って、米国では給付金がすぐに消費に反映されるのが興味深いですネ。
日本の給付金が少なすぎると言う事もできるし、日本の給付金は人が死なないようにするのが目的で、米国は消費喚起が目的だ(目的が違うのだ)、という事も出来るでしょう。
最後は、Bloombergによるキャシー・ウッドのインタビュー:
ーインフレが問題になると思うか?
・我々はコロナ禍でこのように言い続けてきた。V字回復において、企業側は消費者に大きく後れを取っている。消費者はモノを買いまくった。彼らは家にいるしかないので、買い物しかする事が無い。配送できる耐久消費財、非耐久消費財のどちらも買った。その消費は、昨年のモノ消費の1/3を占める。企業側は、それを予想していなかった。コロナ前から後れを取っていたのである。資本投下、在庫の面で。逆イールドカーブ、米中貿易摩擦、などの心配をしていた。そして、企業はさらに遅れを取った。今も追いついていない。
そしてどうなったか?注文が2倍、3倍となった。もしかしたら、4倍かも知れない。なぜならモノが得られないからだ。
私がどう思うか?これは長期に渡るデフレへの準備段階である。説明しよう。デフレに3つの理由(sources)がある。1つ目は、それら2倍、3倍となった注文がキャンセルされる。先週木材価格が30%下がった。私は、このキャンセルの始まりに思える。銅が下げ始めた。コモディティ価格の上昇は大きすぎ、早過ぎた。企業がパニックになって、急激に買い注文を入れたからだ。もし在庫を持てなかったら、競合に負けてしまうから。これは循環的なデフレである。我々は、これが今年終盤に起こると思っていた。
これもしばらく前から言ってる事だが、技術革新によるデフレだ。DNAシーケンシングのコストは、40%低下した。AIの学習コストは毎年37から50%下がっている。これらは全ての経済に影響するデフレ要因である。AIは全ての領域で使われるのだから。これは良いデフレと言える。
悪いデフレもある。これらのイノベーションについて行けない会社への影響だ。DNAシーケンシング、ロボット、エネルギー貯蔵、AI、ブロックチェーン技術など。目先しか見ていない株主を満足させるためにレバレッジをかけて自社株買いをしている会社、技術革新に投資していない会社は、ビジネスを失う。
キャシー・ウッドはこれらを理由にして、Tesla、Bitcoin等々に投資している。その投資先に同意するかどうかは別にして、デフレについては同意しますワ。
例えば、Tesla。スゴイ会社だと思います。
しかし・・・:
テスラ株、1月以降で時価総額約33兆円吹き飛ぶ-重なる悪材料 - Bloomberg
こちら、直近1年の株価。
ここから切り返すのかも知れない。さらに2倍、3倍と株価は上がるのかも知れない。
しかし、これほどのボラタリティは許容できないので、買いません。結果的に買いそびれた事になったとしても、彼女ほどのリスク許容度は無いので、仕方がない。