塾長です。
昨日(米国7/23)の米株市場は、4連騰。
S&P500、4,411(+1.01%)
Nasdaq、14,836(+1.04%)
【米国市況】株が最高値を更新、好調決算相次ぐ-ドルは110円台半ば - Bloomberg
ブルームバーグがまとめたデータによれば、S&P500種株価指数の構成企業でこれまでに発表された決算の約87%が、市場予想を上回った。
債券、為替、コモ:
原油、72.17
10年債、1.2860
ドル円、110.5100
Bitcoin、33,186
経済指標:
7月 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)、63.1(予想62.0)
7月 サービス部門購買担当者景気指数(〃)、59.8(64.8)
7月 総合購買担当者景気指数(〃)、59.7
米中:
中国がアメリカ人を”制裁”しても、実質的効果も無いと思いますが、何もせずにはいられなかったんだネ!
中国、ロス前商務長官ら米国の個人7人に制裁-香港リスク警告に報復 - Bloomberg
引き続き中国政府が(国外に上場している)中国民間企業の締め付け:
中国、オンライン家庭教師事業の非営利化を検討-関係者 - Bloomberg
アメリカの人々(いや、多分、世界中の人々)は、この中国政府による民間企業統制強化の意図・意味を測りかねている。
イアン・ブレマーの解説:
ー中国政府が教育テック分野の規制強化をしたことで、米国に上場している中国株が大きく下落している。この発表、もしくは、発表の噂は驚くべきものだ。中国の狙いは、共産主義対資本主義のバランスを取ろうとしているのか、外国人投資家を罰するためか?
・外国人投資家を狙ったものではないと思う。もちろん、影響はあるが。中国が戦略的と見なす分野、特に安全保障分野における経済的切り離しだ。習近平の5か年計画はDual Circulation(双循環)に基いている。それは、中国国内市場、中国国内サプライチェーンにフォーカスするものだ。中国において、最も外国と近く、最も透明性が高く、企業統治が進んでいるエリアは、最も中国政府の統制が効いていない。そこの取り締まりを強化しているのだ。その結果として、株価が下がっている。
こちらは、StanfordのChief Investment Strategist、ジョン・ルトレッジ(ラトレッジ)のインタビュー:
・私の友人でもあるジム・クレイマーはじめ、多くの人々が共産主義だと言っている。これ(中国民間企業規制強化)は、主義とは何の関係もない。これは、権力喪失を恐れる独裁者によるものだ。その恐れとは、自由なエネルギーの循環。彼らはIPOを取りやめさせ、徐々に情報産業の国有化を進めている。それは中国国内の対話のやり方だ。
ーそうだとすると、投資家は中国企業に近づくべきではないのか?
・数日前にも言った事だが、これは激辛ミートボールだ。多くの投資家は触るべきではない。中国国内の情報を直接取れないのであれば、離れているべきだ。しかし、長期的には、例えばAlibabaやBiliBili、これは今ハリケーンの目になっている会社、のような企業は、長期的視点で見れば、世界的に素晴らしいテック企業である。中国の長期的な経済的ポジションは、いかにテクノロジー分野におけるタレントを惹きつけられるかにかかっている。習近平は、テック産業と短期的な権力掌握のトレードオフ問題を抱えている。彼はテック企業を殺してはいけない。傷つける事はできる。BIliBiliやPinuoduoは、2年後の売上の2倍の価値で取引されている。Alibabaは3年後の利益の2倍だ。これらは超激安。私なら、少しのポジションを持ち、見守るだろう。長期的には、大きなポジションを取りたい。
ー投資家は短期的リスクを認識していると思う。中国はこれらの企業をダメにすることはないだろう。
・その通りだ。Huaweiがその最初。米国がHuaweiを攻撃した。その裏には一帯一路政策があった。中国のアフリカ、中南米、南アジアへの影響力拡大。米国は押し返さなかった。良いニュースもある。2週間前、米国が国務副長官を中国に派遣する際、中国は5番目のランクの人物を会談相手に指定してきた。米国はそれを断った。正しい事だ。昨日、中国は外務副大臣を指定した。同じレベル同士での会談になる(※)。長期的に、米国は中国と対話をすべきだ。米中は一つの部屋にいる2頭の象。なんとか対話しななければならない。
※:中国側は王毅外相を出してくるのでは???
話題になっている中国企業の株価はこんな感じ:
上場廃止が怖くて買えません。
さて、個別株では、AT&Tの決算を取り上げたかったのだけれど、CNBCに解説やCEO/CFOインタビューが見当たらない・・・。特に配当、自社株買いに対する評価が聞きたかった。
こちらは、Bloombergの記事:
AT&T、利益が市場予想上回る-無線通信などで契約者が増加 - Bloomberg
一見株価の動きは悪くないように思えるが、S&Pが1%上昇したのに対して、AT&Tは0.5%上昇。実質的(相対的)には下落している・・・: