塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

Oracle好決算。でも、買いません。

塾長です。

昨日(米国12/10)の米株市場は、皆さんどこにもカネの持って行き場が無いようで、アゲアゲ。

 S&P500、4,712(+0.95%)

 Nasdaq、15,630(+0.73%)

【米国市況】S&P500最高値、CPI受けて不安が和らぐ-ドル下落 - Bloomberg

 

 

債券、為替、コモ:

 原油、71.96

 10年債、1.4890

 ドル円、113.3700

 Bitcoin、47,310

 

 

経済指標:

 11月 CPI[前月比]、0.8%(予想0.7%)

 同[前年同月比]、6.8%(6.8%)

 11月 CPIコア[前月比]、0.5%(0.5%)

 同[前年同月比]、4.9%(4.9%)

 12月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値、70.4(68.0)

米消費者物価指数、前年比6.8%上昇-約40年ぶりの高い伸び率 - Bloomberg

CPI全体の約3分の1を占める住居費は前月比0.5%上昇。住居費はCPI項目の中でも、より構造的な部分と考えられている。前年同月比では3.8%上昇と、2007年以来の大きな伸び。家賃や住宅価格の高騰が指数に反映されるのに伴い、住宅関連コストは来年に一段と上昇するとみられている。

 

米消費者マインド指数、10年ぶり低水準から上昇-市場予想上回る - Bloomberg

 

 

個別株:

Oracleが好決算。

オラクル株が上昇、9-11月期売上高は市場予想上回る-クラウド好調 - Bloomberg

売上高は5.7%増の104億ドル(約1兆1800億円)。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は102億ドルだった。1株利益は一部項目を除いたベースで1.21ドルで、市場予想平均は1.11ドルだった。

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エンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)製品の「フュージョン」の売上高は35%、「ネットスイート」の売上高は29%それぞれ増えた。

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同社は、自社株買いプログラムの100億ドル増額も明らかにした。

 

Wolfeのアナリスト、アレックス・ズーキンの解説:

www.youtube.com

ーあなた達のOracleのprice taretは95ドルですね。今四半期決算をどう見ますか?あなたのレイティングをholdから引き上げるつもりはありますか?

・とても強い四半期だった。他の企業が強い決算を出せていないにも関わらず。理由は、ラリー・エリソンと、アプリケーションの力だろう。AWSや他社ERPとの競争に困難が無かった。彼らはかつてクラウドのコンセプトを作った会社だった。それと同時に、クラウドは大企業では使えないと言っていた。しかし、クラウドERPの継続的モーメンタムには注目すべきだ。OracleクラウドERPの中で最高の一つ。売上の1/4以下でしかないが、売上成長の80%近くを占める。我々は、パンデミックが来年収束に向かい、パンデミックが企業バックオフィスの変革を強制するイベントになると考えている。それが成長を加速させるだろう。我々は、多くの企業がサプライチェーンの混乱や人材獲得競争だけでなく、組織全体の改革を余儀なくされると考えている。

ーそうだとしたら、なぜレイティングがholdなのですか?

・我々は多くの成長株をカバーしている。Oracleは今、効率的に実行するモードに入ったと考えている。我々は、Oracleを長年見てきている、かつては失敗もあった。我々は辛抱強くいたい。企業向けソフトウェア企業にとって年の後半が重要。第4四半期に入っているところ。我々は、彼らがどのように実行し、モーメンタムを維持できるのか見てみたい。出来るのだとしたら、株価はS&P500のPER倍率を下回っているのだから、興味深い。

MicrosoftAmazonも同様ではあるが、投資家はOracleについて政府のクラウド計画を織り込んでいるか?

・今はとても面白い時代だ。Wall Streetがミーム株を買う時代。投資家は、老犬が新しい芸を覚える(an old dog learns new tricks)のが好きだ。Oracleは、Microsoftが何年も前に作った計画、クラウド移行をなぞっている。それがOracleが投資家に思って欲しい事。実際、ラリー・エリソンは、Microsoftがオフィスからクラウドに移行したかを引き合いに出した。Oracleはオンプレミスの巨大アプリケーションをクラウドに移行しようとしている。8,500のうち、1,000しか移行していない。今後5~10年間で残りを移行させるのが、事業機会となる。もし投資家が成長の堅牢性、さらなる収益期待、利益を信じるのであれば、可能性は無限大だ。

英語の表現は分かりにくい!

Oracleは成長しているように見えるが、過去にも騙されたし、まだ信用できない。実際、株価は上がっているが、S&P500 PER倍率を下回って取引されているのだから、多くの投資家はまだOracleを信用していない。もしMicrofoftがやったようにクラウド移行に成功するとしたら、株価が跳ね上がる可能性はある」と、素直に分かりやすくしゃべれないものだろうか。

 

さて、Oracle株価は、昨日1日で15.61%上昇し、102.63ドル。こちらは年初来:

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Oracle YTD 2021/12/10 - Yahoo Finance

Oracleのビジネスは、DBMSERP、Cloud、どの領域をとっても、激しい競争にさらされていて、「きちんと実行力を確認しなければ買えない」という指摘に同意します。

そして、その実行力を確認しようにも、earnings reportが貧弱で確認できない(最新の決算報告書)。売上をたったの4分野「Cloud services and license support」「Cloud lincese and on-premise license」「Hardware」「Services」でしか開示していないし、それぞれに何が入っているのか分からない。Earnings conference callは音声のみ(visual aid無し)。

大富豪で見栄っ張りラリーさんによる「俺様の会社の株を売ってやる」的態度が見え隠れ。そんな会社の株は買えません。