塾長です。
昨日(米国10/12)の米株市場は、最後の最後で売られてマイナス圏着地。公益が売られている。理由は不明。
S&P500、3,577(-0.33%)
Nasdaq、10,417(-0.09%)
【米国市況】株は今年の安値更新、CPI控え-ドル一時146円97銭 - Bloomberg
原油、87.26
10年債、3.9020
ドル円、146.6900
Bitcoin、19,167
9月 PPI[前年比]、8.5%(予想8.4%)
同[前月比]、0.4%(0.1%)
9月 PPIコア[前年比]、7.2%(7.3%)
同[前月比]、0.3%(0.2%)
米生産者物価指数、9月は予想上回る伸び-FRBへの圧力継続 - Bloomberg
サプライチェーンの問題はおおむね改善したが、エネルギーや食品、サービスのコストは上昇。PPIの伸びの3分の2にサービスが寄与した。旅行や宿泊、食品小売り、ポートフォリオ管理、入院治療の価格が伸びた。
ポートフォリオ管理って何???
FOMC議事要旨;
FOMC議事要旨、抑制的水準への利上げ支持-調整必要との声も - Bloomberg
議事要旨は「特に現在のかなり不透明な世界経済と金融環境の中では、経済見通しへの著しい悪影響のリスクを和らげることを目的に、追加引き締めのペースを調整することが重要であろうと幾人かの参加者が指摘した」としている。
・・・幾人かの参加者は政策金利が景気抑制的な領域に達したとして注意を促したという。
ジャクソンホール以降、全てのFED高官はタカ派的言い回しで語っているが、これは口裏を合わせているだけで、まだハト派も健在。
日和見主義カシュカリさんの発言;
カシュカリ総裁、FRBが金利政策を転換するハードル「非常に高い」 - Bloomberg
「景気が急激な下降局面入りした場合、今やっていることを停止するのは常に可能だ。インフレが非常に速いペースで元の水準に減速していると考えられる場合には、必要に応じて、やっていることを常に反転できる」
「私としては、そのような変更が起こるためのハードルは非常に高い。サービスインフレや賃金インフレ、労働市場といった基調的なインフレが軟化しつつあることを示す証左がまだほとんどみられないためだ」
イエレンさんの発言;
イエレン氏、優先課題はインフレ抑制-政策が世界に与える影響も留意 - Bloomberg
一方、「われわれの政策が世界に与える影響にも留意することになる」とし、「先進国のマクロ経済政策の引き締めは国際的な波及効果をもたらし得る」と語った。また「苦境に陥る国の支援に備える必要がある」とした上で、債権者に対し債務救済の取り組みに参加するよう求めた。
海外市場に言及した点については評価するが、自分が引き起こした問題なのに、まるで他人事という感じが否めない。
モハメド・エルエライアンは、ドル高、イエレンさんの態度(ドル高是正に消極的)に対してこんな事を言っている;
ドル高要因は3つ。他国より金利が高い。他国より成長率が高い。safe haven status(安全資産としての状態)を保っているからだ。なので、私は過去3年間、ドルに逆張りするのは早過ぎる(don't bet against dollars too early)と警告してきた。今でもそうだ。しかし、今週主要国の中央銀行関係者がIMF年次総会のためワシントンに来ている。彼らはFED、ドルに対して文句を言うだろう。「あなた達は我々に過剰な金融引締めを強いている。世界的な金融環境は基礎的理由よりも引締めされた状態になる」と。
米国はドル高で輸入品価格上昇を相殺しており、インフレに敏感な国民に配慮し中間選挙が終わるまでは、何も起き無さそうです。
ロシアへの追加制裁。あまり打つ手はなさそう;
米政権がロシアのアルミニウム禁輸検討、民間施設攻撃に対応-関係者 - Bloomberg
Phizerが市場出荷前、コロナ感染を防ぐ効果あるかテストしていなかったと認めた件、一大スキャンダルになるかと思ったら、結構静か。
コロナ感染当初からYoutubeで科学的な情報発信しているジョン・キャンベル医師(Dr. John Cambell)によると、Youtuneには医療当局に反する情報を発信してはいけないという規約があり、EU議会でのPfizer幹部とロブ・ルース(Rob Roos)の質疑をそのままの形で流す事しかできない、と言っている。コワイコワイ;
Applied Materialsが業績見通しを下方修正。織込み済みで、株価変わらず;
アプライド、業績見通し下方修正-新輸出規制で中国販売に痛手 - Bloomberg
市場の注目は明日のCPI、その先のFOMCとなっていますが、明日から決算シーズン本格化ですヨ!
その先陣を切るのが大手銀行。
10/14、JPM、MS、PNC、USB、WFC、Cが発表予定。
ということもあり、銀行株アナリストで強気派のマイク・メイヨーがCNBCに出ていた。彼は銀行株が上がる上がると言い続け、オオカミ少年状態。さて、今回は何を言うかな?
・マイクロな視点で見て見よう。来週金曜日に目にすることになる(注:来週と言っているが、今週金曜日=明日の事ですね)。銀行(の決算)は目を見張るものになる。売上は支出を上回って増加している。前回インフレによって売上が伸びた時、人員は51%増加した。1970年代のことだ。今、人員は横ばいと予測する。今日は数十年前に銀行が使っていたソロバンを持ってきた。当時は銀行がサービスを増やすたびに、ソロバンや紙を使っていたので、人員を増やした。今はその必要がない。過去10年間、銀行はテクノロジーに投資し、それが実を結んでいる。銀行のスケーラビリティーは十分評価されていない(under appreciated)。銀行は低いコストで売上を伸ばすことができる。以前のインフレ時と、昼と夜のように違うのだ。金曜日にそれを見る事になる。
ー多分視聴者から受けるだろう質問をしたい。今週、ジェイミー・ダイモンは銀行株を買えと言っただろうか?※
・これはジェイミー・ダイモンのパラドックスだ。ジェイミー・ダイモンは嵐が来るから注意しろと言った。それには李湯がある。FEDは金融引締めを行っているし、銀行には資本要件がある。心配する理由はあるのだ。しかし、それと同時に、JP Morganは投資をしてきたし、ローンの焦げ付きに対して十分な蓄えがある。どちらを取るか?である。ジェイミー・ダイモンの言葉をそのまま受け取るのか、銀行の行動を評価するのか。金曜日、それが分かる。
ーJP Morgaだけでなく、過去数回の決算シーズン後、銀行株は伸びていない。過去2回、決算後に株価は下がった。
・銀行株は第2四半期以降、市場(=S&P500)よりも落ち方が少ない。リセッションが来たとしても、銀行の利益は成長し続けるだろう。毎期、銀行株が安くなるとしたら、マクロ環境が改善した後には、それが明日かも知れないし、6か月後かも知れないが、銀行株は急騰するだろう。1年後、Bank of America株は30ドルであるはずがない。もっと高い。少なくとも市場をアウトパフォームしているはずだ。
※、彼は株価がさらに20%下がるかも、と言った;
ダイモン氏の米株弱気相場シナリオ、過酷だが想像絶するものにあらず - Bloomberg
ということで、(いつも通り)超強気でした。リセッションが来ても業績が伸びるなんて言っている・・・。
日米ともに銀行株はvalue trap。
実際、利回りを見ると、ヨダレが出てくる。
JPM 3.92%
C 5.04%
BAC 2.96%
WFC 2.98%
GS 3.40%
三井住友ファイナンシャルグループ 5.10%
三菱ファイナンシャルグループ 4.33%
などなど。
個別株は怖いので、ETFはどうかと言うと、今度は利回りが下がる。
XLF(Financial Select Sector SPDR Fund ) 2.0%
しかも、今までは超低金利で他に選択肢が無かったが、米2年国債の利回りは4.3%まで高まっている。
ドルの置き場所として銀行株 or 金融ETFを買うくらいなら、これらを選んじゃうかな。
そして、相変わらず、円の置き場所に困っている。
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