塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【マイク・ウィルソン】23年株安、24年株高。勝ち組・負け組企業がはっきり分かれる【ポジション・トーク】

塾長です。

昨日(米国11/22)の米株市場は朝方グズグズしていたのに、終わってみれば大幅高。

 S&P500、4,002(+1.36%)

 Nasdaq、11,174(+1.36%)

【米国市況】株と国債が上昇、利上げの見通し意識-ドル141円台前半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、81.36

 10年債、3.7580

 ドル円、141.1560

 Bitcoin、16,191

 

 

経済指標:

 11月 リッチモンド連銀製造業指数、-9.0(予想-7.0)

 

 

金融政策:

メスターさんの発言。中身なし;
クリーブランド連銀総裁、FRBは物価安定の回復に注力-手段活用へ - Bloomberg

「高水準のインフレを踏まえ、物価安定の回復は引き続き連邦公開市場委員会(FOMC)の最も重要な焦点だ」
「インフレ率を2%への持続的な下向きの軌道に乗せるため、われわれは手段を活用することにコミットしている」

 

ジョージさんの発言;
カンザスシティー連銀総裁、高貯蓄率はより高い金利を要する可能性も - Bloomberg

「高い貯蓄率は消費に勢いを与える可能性があるとともに、より高い金利を必要とする一方で、そうした世帯の資産が増え、家計の圧迫が和らぎ備えが充実するのは確かに良いことだ」とジョージ総裁。「とは言っても、インフレ抑制はつまり、消費より貯蓄を促さなくてはならないことを意味する」と続けた。

「利上げをしても消費が衰えないのは、米国人がたくさん貯蓄しているせい。だから金利をもっと上げます」と言っている?

ふーん。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■Best Buyが好決算。経済は減速していない?;
ベスト・バイ、通期見通しを上方修正-8~10月決算は市場予想上回る - Bloomberg

 同社の22日発表によれば、通期の調整後の売上高営業利益率は「4%をやや上回る」と予想。従来見通しの4%から上方修正した。ただ今年早い段階に示していた予想はなお下回っている

  また通期の既存店売上高については、今年は前年比で10%減と予想。従来予想(11%減)から若干上向きに修正された。

予想を下方修正しすぎちゃってました、って事みたい。

だが、株価は大きく反応して+12.78%、79.88ドル。

PER 10.69、Forward Yeild 4.97%。割安と言えば割安。

 

 

■リストラのニュースはうま味。HP(HPQ)とFIS;
米HP、最大6000人の雇用削減を計画-PC需要低下で業績見通し悪化 - Bloomberg
フィンテック大手の米FIS、数千人規模の人員削減を計画-関係者 - Bloomberg

 

 

■FTX事件がどんどん香ばしくなっている;
SBF’s parents, FTX executives bought Bahamas property worth US$121 million: Reuters

FTX創業者・元CEO サム・バンクマンフリード(Sam Bankman-Fried/ SBF)の両親がバハマで高級住宅を複数購入していたのだとか。

SBFの両親は、父親がイエール大学法学部教授、母親がスタンフォード大学法学部教授。みんなグルだったのネ?と。

 

 

 

■先週金曜日からCNBCのYoutubeに上げる動画がイレギュラーになっていたのだが、元に戻った様子。

◆超弱気派マイク・ウィルソン;

www.youtube.com

ーあなたは、以前のように経済サイクルに従った市場に戻り興奮している、と感じているそうですね。8-10年の経済サイクルにおいて、インフレは急速に減速するが、FEDはゼロ金利にする可能性がある一方、金利が下がらないどころか上がるかも知れないと言っている。それがnew normalだと。

・そうだ。我々はコロナ前からそのように言ってきた。次のリセッションでは金融抑制が終了すると。パンデミックは完全な環境を整えた。経済刺激策が効き、物価が高騰した。我々は他社と違った見方をしている。これは70年代ではなく、40年代に近いのだと。需要がインフレを牽引している。コスト上昇(供給側)によるものではない。それゆえ、インフレは急速に収まる。需要が減少し、供給が増える。2023年はまさにそうなる。ミルトン・フリードマンが「インフレーションは貨幣的現象だ(monetary phenomenon)」と言った通りである。21年1Q、年率27%成長した。それが現在2.5%になっている。過去30年間、インフレ率や、その他経済変数全てが予測可能だった。これからの環境では、経済変数が極端に変動する。企業にとっては経営が難しい環境となり、一部の企業はうまくやれるが、一部はうまくやれない。株式市場の中で勝ち組と負け組が大きく分かれないだろう。

ーそれは弱気というのとは少し違いますね。インフレは良くないが、デフレはもっと良くないのだから。インフレ率が2~4%というのは、株に良い。あなたは、来年初・中旬に株は底を打つと考えているのでしょうか?

・そうだ。但し、インフレ率の予想は1~6%としている。パンデミック中、企業は儲けすぎた。一部は余計な需要によるものだったが、多くはインフレによるものだった。企業に価格決定力があり、operating marginを上昇させた。今、その逆が起こっている。コストが上昇し、marginを圧縮している。しかし、その後に景気上昇期(boom)が来るだろう。我々は2023年の企業利益にとても弱気であるが、それ以上に2024年に強気である。我々はこれについて何年も語ってきた。この極端に振れる経済活動において、戦略的に振る前は、大きく儲けるチャンス。それが我々のやっていることだ。経済循環を分析している。我々の資金管理において、スイートスポットだ。

ということで、超ポジション・トークでしたネ。

「今後業績の良い企業、悪い企業で大きく分かれる。金利もどっちに行くか分からない。だから我々(Morgan Stanley)にカネを預けてちょうだい。うまく運用してあげますよ」って。

passive投資に押され、彼ら(money managers)にとっては苦しい環境が続いている(どんどん苦しくなっている)ので、そんな事を言っちゃうのも仕方がないが・・・。

 

◆少し気分が悪くなってきたので、Sofi リズ・ヤング;

www.youtube.com

ーpauses and refreshesとフレーミングしてますね?

・株式市場は基本的にダウントレンドの中、上昇と下降を繰り返している。6月底から8月天井まで、2か月かけて上昇した。8月天井から10月底まで2か月かけて下落。現在の上昇局面は1か月と少し。残念ながら、これはbear market rallyでしょう。

 株には季節性があるが、現在のような環境では、その力が弱まる。12月には元の傾向に戻ろうとする力が働くだろう。

ー12月FOMCで0.5%利上げし、FEDが市場を怖がらせなければ、サンタクロース・ラリーが起きたりしませんか?来年の始めにかけて。

・そうなる可能性はある。多くの人がS&P500のfailure pointに執着している。4,100辺り。今年、何度か200DMAを超えられず、折り返した。私はVIXを見るべきだと思う。20に近づいている。今年、VIXが20を下回ったときに、bear market rallyは天井を付けた。そして、VIXは再上昇した。今もVIXが20に、S&P500が4,100に近づきつつある。その辺りで折り返すのだろう。サンタクロース・ラリーが起きるとは思っていない。消費は強くない。通年見られる動き(≒年末株高)は起きないだろう。

 もう一つ、2018年末、金利引き上げ局面で市場は急落した。その後FEDはpovotして、市場を救った。今も金利引き上げ局面である。

ーなぜホリデーシーズンの消費が強くないと思うのですか?

・予想より強くなるとは思わない。確かに10月の小売売上は良かった。しかし、11、12月が良いとは限らない。10月の消費は、多くのレイオフに関するニュースが出る前の出来事だ。消費者は雇用を気にするとき、消費を止めるものだ。

レイオフと言っても、テック企業が中心です。

・多くの先行指標が下降している。イールドカーブは逆転している。「6か月後、すべてが良くなる」なんて言えない状況だ。

ー嵐が来そうだということですね。そうだとしたら、どこに投資すべきでしょうか?

・現金も一つの資産クラスである。去年の今日、Nasdaqは最高値を付けていた。30%以上下落したが、valuationはearningsの24倍を少し下回ったくらい。パンデミック前の2019年末、ほぼ同じレベルだった。しかし状況が違う。2019年末のFFレートは下降局面にあり、1.75%。現在は上昇局面で4%。私なら今はテックや急成長株にカネを入れたりせず、割安株に逃げ込む。金融、ヘルスケアなど。Utilities(公益)でさえ良く見える。割高だが、一部の割高生活必需品よりも良い。

本blogでは極端な意見を取り上げるので(その方がオモシロイから)、普通の事しか言わない彼女のインタビューはスルーしがち。

でも本当は、マイク・ウィルソンより、彼女の方が基本的には真っ当な戦略なんだろうなって思ってマス。

 

ちなみに、リズ・ヤング(Liz Young)は元々BNY Mellonにいたのだが、2021年にSoFiに移籍;
https://www.linkedin.com/in/liz-young-b010884/?trk=public_profile_browsemap

SoFiはFinTech/急成長銘柄。株価は2021/1/25、25.14ドルの最高値を付け、昨日時点4.64ドル。最高値の2割にも満たない。

ある意味彼女はパンデミックバブル絶頂2021年にSoFi株を買ったようなもので、今彼女が言っている事との対比が面白い。順調に役職は上がっているので、移籍が失敗だと言う意味ではないが、報酬の一部をストックオプションで受け取っている可能性はある。

 

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