塾長です。
昨日は5月1日。Sell in Mayに突入。JP MorgaがFirst Republic Bankを救済したので、株は上昇するかと思いきや、ヨコ。FOMC(5/2、3)を前に動きにくいのでしょうか。
S&P500、4,167(-0.04%)
Nasdaq、12,212(-0.11%)
【米国市況】米国債が大幅安、企業の起債が影響-ドル137円台半ば - Bloomberg
原油、75.66
10年債、3.5740
ドル円、137.4910
Bitcoin、28,133
ドル・円137円半ば、FOMC控え米金利上昇-ユーロ・円は08年高値 - Bloomberg
また円安に向っている。
円安→庶民の生活に直接影響する食料品・燃料高→金融政策見直し?
4月 製造業PMI、50.2(予想50.4)
4月 ISM製造業景気指数、47.1(46.7)
米ISM製造業景況指数、6カ月連続で活動縮小-長引く低迷示唆 - Bloomberg
今日からFOMC。日本時間5/4早朝には政策金利発表、パウエル議長プレスカンファレンス。
米債務上限の特別措置、6月1日にも使い切る可能性-イエレン長官 - Bloomberg
なし。
■ 注目決算無し。
■ JPMorganがFirst Republic Bank買収。予定調和な気がします。
JPモルガンがファースト・リパブリック買収、106億ドル支払い - Bloomberg
JPモルガンは融資債権約1730億ドル(約23兆7000億円)と証券300億ドル相当、預金920億ドルを引き取る。JPモルガンとFDICはファースト・リパブリックの一戸建て住宅向けローンおよび商業用ローンからの損失と回収額を分け合う。FDICが1日早朝に発表した。
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JPモルガンのプレゼンテーションによると、同行はファースト・リパブリック買収代金としてFDICに106億ドルを支払う。また、FDICは新たに500億ドルの5年物固定金利ターム融資を提供する。
JPMorgan株価は+2.14%、141.20ドル。
どうやら、記事にあるように、買収費用をFDICから低金利で借りられるうえに、損失をFDICと分け合うという条件がついていて、JPMにとって好条件(政府・納税者にとっては悪条件)だったみたい。
■ リストラのニュースが2件。どちらもコロナバブル中に急拡大した銀行業。JPMに美味しい儲け話を持っていかれた銀行でもある。
モルガンSが3000人削減を計画、ディールメーキング低迷-関係者 - Bloomberg
シティCEO、投資銀行部門の人員数調整の意向-年内回復を期待せず - Bloomberg
それぞれの株価は次の通り;
MS、-2.27%、87.93
C、+0.38%、47.25
■ 〆はジム・ビアンコ。
ー銀行危機が続いています。X-day(債務上限に達する日)が6月上旬と言われている。FEDはどのようにこれらを政策に組み入れるでしょう?
・FEDはそれらを考慮しないと思う。FEDはインフレに焦点を合わせている。[5月FOMCで]金利を上げるだろう。6月にも利上げする可能性を残すだろう。私はそれを間違いだと思うが、彼らは気にしない。
金曜日に出たレポートによると、パウエルを含むFED 総裁達は2月14日、銀行はSVBはじめとする銀行が含み損に苦しんでいるとの報告を受けた。そこにはSilicon Valley Bankの名前もあった。その3週間後、パウエルは金利を上げると議会証言した。その24時間後、SVBは破綻した。銀行の苦境は彼の考えを変えない。全てはインフレ。なので、次回FOMCで金利を上げ、6月の利上げ余地を残す。
ーここ何年も金融政策と財政政策は歩調を合わせてきた。”ハト派的金利引上げ”、すなわち、金利を上げて、そこで止め、状況を観察する、とはならないのか?
・X-dayは問題にならないと思う。6月上旬というのはビックリしただろうが。多くの人は7月下旬ごろと思っていた。その点はサプライズだった。パウエルは明確に「FEDは債務上限に対する立場は、何もしない事だ」と述べている。私もそれに賛同する。これは100%政治的な活動だ。議会が解決すべき問題であり、他がどうこうする問題ではない。また、彼は”fiscal dominance”について語っていた。それは「財政赤字のデフォルトが正しい金融政策を妨げない」と言う意味だ。
ー2つシナリオがあるだろう。一つはFEDが金利を上げ続け、何かを壊し続ける。もう一つは、金利を上げずに、インフレが高いまま。彼らが何もしなければどうなるだろう?
・パウエルが何を見ているかというと、57%の民衆はその日暮らしの生活を送っている。これはBankrateの最新の調査※によるものだ。貯蓄が$1,000以下である。インフレ率が5,6%であれば、それら民衆が損をする。金利を上げれば、株が下がって、金持ちが損をする。パウエルは57%の民衆に対して「株が下がるので、賃金上昇がインフレ率に追い付いていなくても我慢してくれ」とは言えないのだ。それがインフレにフォーカスする理由である。彼は何度もプレスカンファレンスやスピーチで、金融市場よりもインフレ退治を優先すると言ってきた。
ー債務上限に達した場合、債券はどうなる?
・多くの人が6月1日あたりに期限がくる国債を避けている。それゆえ、そこだけ金利カーブが歪んでいる。償還されなければ、MMFの価値をゼロとしなければならないからだ。MMFのファンドマネージャにとっては頭痛のタネ。しかし、それ以外、例えば10年債のsell-offになったりはしない。
※:正確に言うと、BankrateはPYMNTSの調査を引用しているだけのようです;
Living Paycheck To Paycheck Statistics | Bankrate
ジム・ビアンコの主張「パウエルは57%の民衆のために金融政策を決めている」は、少々ナイーブかな?という印象。
後々「インフレを作り出して、放置したFED議長」と呼ばれたくないだけでは?
もしパウエルが株を下げたいと思っているとしたら、それは最終的にFEDの権力を強化する and/or 金融機関がかるからでは?と勘繰ってしまう【陰謀論】。
ところで、記事の中に米銀数行の貯蓄性預金口座の利率が記載されていました;
Bank of Americaが0.01%でしかないのに対して、準大手銀行のPNCは4.30%。
2年債利回りが4.13%なので、PNCは十分競争力があるように思えます。
ちなみに、今朝時点、SBI証券で買えるドル建てMMF金利はこちら;
一番高いのが、BlackRockの4.3790%。
去年の秋頃は銀行預金、MMFともにFF金利にまったく追い付いていませんでしたが、もうそんな状態ではありませんネ。
余っているドルがあればMMFを買っておきましょう!(円安なので、円に換えておくという手もある)
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