塾長です。
昨日(米国8/21)の米株は大きなニュースもないのに期待だけでハイテクが急上昇。
S&P500、4,399(+0.69%)
Nasdaq、13,497(+1.56%)
【米国市況】ハイテク買い、AI熱でエヌビディア急伸-ドル146円台 - Bloomberg
原油、80.83
10年債、4.3420
ドル円、146.2260
Bitcoin、26,134
なし。
■中国利下げ;
中国人民銀行が今年2回目の利下げ 国内消費不調、デフレ懸念の払拭に躍起:東京新聞 TOKYO Web
多くのエコノミストは国内景気や物価低迷を受けて0.15%引き下げると予測していたが、市場関係者は「引き下げ幅が小さかったことが失望につながった」と指摘。ロイター通信によると21日の中国株は約9カ月ぶりの安値に下落した。一方、住宅ローン金利の目安となる5年物は4.2%に据え置いた。
習近平は本格的に国民のマンション投機をやめさせるつもりでしょうか?
日本の失敗を研究しているハズなので、お手並み拝見。
なし。
なし。
■Zoomが決算。
ズーム株、大幅上昇-通期の利益・売上高見通し引き上げ - Bloomberg
24年1月通期の売上高は最大45億ドル(約6580億円)の見通し。5月時点で約44億8000万ドルだった。一部項目を除いた通期の1株利益見通しは4.63-4.67ドル。従来は4.25-4.31ドル。
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5-7月(第2四半期)の企業向け売上高は10%増の6億5950万ドルと、アナリスト予想を上回った。ブルームバーグ・インテリジェンスのジョン・バトラー氏は、この業績はズームが大企業により多くのサービスを提供する計画にとって良い兆しだと述べた。消費者および中小企業向けオンライン売り上げは4.3%減の4億7920万ドル。
■ハード屋さんがソフト屋さんを買っても、うまく経営できないと思います;
英競争当局、ブロードコムのヴイエムウェア買収計画を承認 - Bloomberg
■格付け会社が長期債価格下落により、米銀の経営悪化を懸念している;
S&P、キーコープなど米銀5行を格下げ-高金利や預金減の影響懸念 - Bloomberg
S&Pは「より高い金利がより長期化する状況で、金利リスク管理が他の大手地銀よりもキーコープの収益性を抑制する」との見解を示した。
S&Pは、コメリカとバレー・ナショナル・バンコープ、UMBファイナンシャル、アソシエーテッド・バンコープも同時に格下げしたと明らかにした。
金融セクターETF(FInancial Select Sector SPDR Fund (XLF))とS&P500を年初来で比較するとこんな感じ;
XLFは3月のSVB破綻をきっかけに大きく下げたあと、S&P500とほぼ同じ足取りをたどっている。
投資家は「いますぐ金融危機が来て、銀行がバタバタ倒れるぞ!」と心配しているというよりも、「景気後退が起きたり、高金利が長く続けば、銀行の収益は悪化する」と考えて1、2段階価格帯を引き下げたという感じに見えます。
■最後はジム・ビアンコ;
ー長期金利が上がっているが株も上がっている。債券と株に不一致がある。今年にはいってnVidia株は3倍になった。金利に何が起きているのか?
・金利の話から始めよう。金利のカーブがスティープ化している。長期金利が上がっているからだ。典型的に、それが起きるのは、市場が「FEDが遅れている」と考えたときだ。FFレートを5%に引き上げたのだが、それが起きているのかも知れない。インフレ対策に遅れているのではない。インフレ率は8、9%から脱した。ジンバブエのようにはなっていない。3%、3.5%といったところだ。それはFEDにとって受け入れがたい。もしFEDが1回以上の利上げでインフレと戦わないのであれば、誰も長期債を持ちたくなくなる。そこに日本の金利。日本は外国で最も米国債を持っている。数十年間ではじめて日本の長期金利が上昇している。米国債を持っている日本の投資家が国内に魅力を感じ始めた。当時に[米国長期債の]sell 0ffは起きている。
私の分析が正しいならば、これを止めるのは強硬的なFEDだ。もしパウエルが金曜日、「我々は仕事を終えていない。2回以上の利上げがあるかも」と言えば、債券市場のラリーが見られるかも知れない。株式市場はそれを嫌うだろう。同じニュースに対して、どちらの市場も強気に、もしくは、弱気に受け取ることはないだろう。
ー日本について聞きたいのだが、少し金利が上がっただけだ。とても低い。日本の投資家が米国債を買わないほど高いのか?
・日本の10年債金利は0.66%くらい。しかし日本の投資家は為替リスクを負っているのを忘れてはいけない。米国債を所有していれば、最終的に日本円にしなければならない。もしリスクを取らないのであれば、減価する貨幣でカネを失う。このボラティリティと不確実性の高い円において、彼らは0.66%の方を取る。そうすれば、米国債で4.3%金利をもらうかわりに、貨幣の3、4%値下がりを心配しなくて済む。大きな金額が動いているのではない。周辺で起きているだけだ。もし日本の金利がさらに上昇すれば、その動きは拡大する。市場はそれを心配している。
ー金曜日、パウエルは何を言うだろう?
・彼は何も言わないと思う。私は、彼が講演を行わない(skip the meeting)と思っていた。かつてバーナンキもイエレンもスキップしたことがある。彼がそうしないのは、物事が未だ流動的だからだと思う。彼らは利上げサイクルの終わりについて話しているが、市場は利上げサイクルを終えるべきではないと考えている。少なくとも長期債は。
彼が何を言うかわからないが、実質的に何も言わなかったとしても驚かない。
まとめると・・・;
・米長期債値下がり(金利上昇)の原因は、長期的に高インフレが続く(FEDが2%インフレ目標を達成できない)という懸念、日本による米国債売り越し拡大懸念、である。
ジャクソンホールでパウエルが超タカ派発言(2回以上の利上げ)をすれば、債券は買われるだろう。
・しかし、パウエルは実質的に何も言わないと思う。
だそうです。
ジム・ビアンコの考える長期債値下がり理由は、(先週お伝えした)エルエラリアンのそれとは異なります。
エルエラリアンは供給過剰が主要因だとし、高インフレと日本は補助的だ、と言っていた;
【モハメド・エルエラリアン】米長期国債安の原因は供給過剰。そこに米国経済成長・高インフレ・日本金融引締めが輪をかけた。 - 塾長の資産運用
(なので、パウエルの発言@ジャクソンホールくらいでは、値下がりは止まらない)
ということで、25日(米国時間)をお楽しみに。
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