塾長です。
昨日(米国5/10)の米株は、4月CPIを好感して上昇。と言っても、レンジ相場。
S&P500、4,137(+0.45%)
Nasdaq、12,306(+1.04%)
【米国市況】S&P500が反発、CPIで利回り低下-ドル134円台前半 - Bloomberg
原油、73.05
10年債、3.4390
ドル円、134.0790
Bitcoin、27,578
4月 CPI[前月比]、0.4%(予想0.3%)
同[前年同月比]、4.9%(5.0%)
4月 CPIコア[前月比]、0.4%(0.3%)
同[前年同月比]、5.5%(5.5%)
米CPI、インフレ鈍化を示唆-FRBに利上げ停止の余地与える - Bloomberg
ブルームバーグの計算によると、エネルギーと住宅を除いたサービス価格は前月比で0.1%、前年同月比で5.1%の上昇と、それぞれ昨年7月以来の低い伸びとなった。
なし。
なし。
なし。
■ 決算はDisney。
ディズニー1-3月、動画配信事業赤字が予想より小幅-会員減少 - Bloomberg
ディズニーは昨年12月、ディズニープラスで広告付きプランを新設し、その過程で広告なしプランの料金を38%引き上げ月額11ドルとした。収入は増えたが、顧客数には響いているように見受けられる。ディズニープラスの有料会員数は1億5780万人に減少した。市場予想は1億6310万人だった。
株価は時間外で‐4.76%、96.33ドル。
Disneyはストリーミングサービス会員数増加速度を落としてでも赤字を減らしたいのだが、市場はそれを嫌った(streaming warに負けると恐れた)みたい。
■ 最後はジェレミー・シーゲル教授の定点観測;
ー今日出たCPIをどう見ますか?
・よかったよ。whisper numberはコンセンサスより悪かったので心配していたが、実際はコンセンサスと同じ、もしくは、それ以下だった。
CPIデータの中身を見ると、家賃を除けば、コアインフレーションは2%台だ。家賃は遅効性がある。今年後半には落ちてくる。上昇していた中古車価格、ガソリン価格は直近2週間で下がった。これらがさらに物価を押し下げる。
私はFEDは仕事をやり終えたと思う。また、CNBCの出演者達が「リセッションの恐れが覆いかぶさっている」と言っているのに同意する。ひとたびFEDがそのサインに気づけば、彼らは素早く反応するだろうか。
FEDがさらに利上げするための条件は厳しい(the bar is high)。利下げするための条件(bar)も高い。雇用者数の減少が必要だ。私は、それが秋に起きても驚かない。そうなったら、FEDがどのように対応するかだ。それが心配事ではあるが、市場の価格は適正だ。PERは19、20倍くらいであるべきだが、リセッションに対する恐れ、FEDが素早く対応しないことに対する恐れから、PERは下がる(≒株価が下がる)のが心配である。
ー利下げのbarの方が、利上げよりも、よっぽど高いと思いませんか?
・利上げするためには、次回FOMCまでに出る5月CPIと、5月雇用統計がとても高くなる必要がある。家賃は今年後半に下がるので、公式な数値(CPI)も下がる。
我々はまだ銀行危機による貸し出し減少を目にしていない。真の銀行危機、とりつけ騒ぎが起きるとは思っていない。預金は保護される。5月から8月にかけて銀行貸し出しは減るだろう。それが経済に影響を及ぼし、雇用者数減少を引き起こすだろう。
ー地方銀行の危機が最後の問題ではないかも知れない。ドラッケンミラーは昨日「人々はカネが配られたら、馬鹿なことをする。11年間もカネが配られれば、人々は本当に馬鹿なことをする。その例が地方銀行であり、Bed Bath & Beyondだ。さらに死体が出てくるだろう」と言った※。
・パンデミック後の経済刺激策は失敗だった。私はそれ以前の金融政策が失敗だったとは思っていない。1.2%程度のインフレ率、株価は上昇していた。パンデミック後、巨額の財政支出を行い、カネを刷って、その後の対応が遅れたのが間違いだったのだ。
※、2023/5/9、スタンレー・ドラッケンミラーがSohn Investment Conferenceでインタビューを受け、しゃべったみたい(↓、未見);
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