塾長です。
昨日(米国8/22)の米株はnVidia決算(今晩)とパウエル講演@ジャクソンホール(米25日)待ちで小動き。
S&P500、4,387(-0.28%)
Nasdaq、13,505(+0.06%)
【米国市況】S&P500は反落、エヌビディア決算を警戒ー145円台後半 - Bloomberg
原油、80.25
10年債、4.3280
ドル円、145.7800
Bitcoin、25,894
7月 中古住宅販売件数、407.0万件(予想414.0万件)
同[前月比]、‐2.2%(‐0.3%)
8月 リッチモンド連銀製造業指数、‐7.0(‐10.0)
米中古住宅販売、7月は年初来の低水準-在庫不足と金利上昇が重し - Bloomberg
中古住宅販売在庫は前月から111万戸に増えたが、7月の総在庫数としてはデータが残る1999年以降で最低となった。販売に対する在庫比率は3.3カ月。同比率は5カ月を下回ると在庫がタイトと見なされる。
中古住宅価格(季節調整前、中央値)は前年同月比1.9%上昇の40万6700ドル(約5940万円)だった。
■最近巷で「FRBは2%目標を達成できないのでは?」と囁かれている件について、バーキンが反論;
米リッチモンド連銀総裁、インフレ目標変更ならFRBは信頼失う恐れ - Bloomberg
「2%の目標は、決して達成できない空想上のユニコーンのようなものではない」
元NY連銀総裁ビル・ダドリーもコラムにこんな事を書いている;
【コラム】米国債の強気相場にお別れ、パラダイム変わった-ダドリー - Bloomberg
私の予測では、10年物米国債利回りを3つの要素に分解している。まず、Rスター(自然利子率、景気に中立的な実質利子率)だ。連邦準備制度が成長を阻害も刺激もしたくないと考えた場合に設定する「中立的」な短期金利である。私はこれを1%とした。次に平均長期インフレ率2.5%。最後に、投資家が長期債保有のリスクを補うために必要とする追加利回りであるタームプレミアムを1%と試算した。その結果1+2.5+1で目標利回りは4.5%という計算だ。
何の説明も無しに「平均長期インフレ率2.5%」とさらっと書いているが、もしFEDがFFレートを10%に引き上げ経済をぶち壊せば、インフレどころかデフレにだってなるでしょう。それをしないのは、経済を壊す(深いリセッション)のが怖いから。なぜ怖いかというと、上司である政権や議会に怒られるから。
一部の人はジャクソンホールでパウエルがこれをにおわすだろうと予想している。例えば「十分引締め的な今の金利水準を長く維持する」的な事を言ったとして、それは”インフレ目標達成まで何年もの時間がかかる(≒実質的に2%目標は達成できない)”と言っているとも解釈できる、という感じ。
なし。
インドがコメ輸出制限の強化検討、世界的な供給懸念も-関係者 - Bloomberg
■Macy's、Dick's Sporting Goodsが決算。モノが売れない上に、盗み(ほぼ強盗)が経営を圧迫するほど増加している;
メーシーズ、季節商品値下げで既存店売上高が減少ー予想は上回る - Bloomberg
メーシーズの名を冠したブランドの5-7月(第2四半期)の既存店売上高は9.2%減、高級ブランドのブルーミングデールズは2.7%減、ブルーマーキュリーは5.8%増だった。
株価は-14.05%、12.66ドル。
ディックス株急落、通期の利益見通し下方修正-店舗での窃盗増加 - Bloomberg
22日の米株式市場で、米スポーツ用品小売りディックス・スポーティング・グッズが急落。通期利益見通しの下方修正が嫌気された。同社では事業の成長ペースが減速、また店舗では窃盗が増加している。
決算会見情報を流してくれるTwitter(X)アカウント The Transcriptによると、Dick's CEOはこのような説明をしていたらしい;
DICK'S Sporting Goods with a double miss + slashes outlook over elevated shrinkage.
— The Transcript (@TheTranscript_) 2023年8月22日
CEO: "...our Q2 profitability was short of our expectations due in large part to the impact of elevated inventory shrink, an increasingly serious issue impacting many retailers"$DKS: -19% PM https://t.co/4m2hbLKABn pic.twitter.com/3QPBw5wNVP
CEO: "我々のQ2利益未達の多くは高いレベルにある"inventory shrink"の影響に起因する。それは多くの小売業にとってシリアスな問題だ。
”inventory shrink”は会計用語の”棚卸減耗”、直訳すると”在庫縮小”。盗みや紛失により、帳簿上の資産より棚卸資産が減った状態のこと。
素直に「強盗・万引きが増えて利益を圧迫した」と言えばいいのでは?と思うが、誰に遠慮しているのでしょう・・・。
窃盗が増えているのは、$950(≒14万円)以下の窃盗をmisdemeanor、軽犯罪扱いにするカリフォルニア州法Proposition 47※が原因では?という説もある。
関連するWall Street Silverのツイート;
These people in California are robbing in a free-for-all because of this law: 🚨🚨🚨
— Wall Street Silver (@WallStreetSilv) 2023年8月21日
🔊
Proposition 47 changed the law so that theft of $950 and below is a misdemeanor. In reality, nobody is prosecuted even if caught. This has created a free for all in California with no… pic.twitter.com/BanDQd8nmH
ナイキが在庫過多で困っているらしいので、カリフォルニア州にあるDick'sに在庫を送れば良いのでは?;
ナイキ株が9日続落、上場以来の長期下落-中国懸念と在庫増響く - Bloomberg
■〆はエド・ヤーディーニ;
ー10年債券利回りが上昇している。FEDメンバーのコメントと一致しない動きだ。人によってはテクニカル要因だと言い、世界で売れていないと言うひともいる。まだ金利は上がるだろうか?そろそろ頂上に近い(near the high)だろうか?
・”平常に近い(near the normal)”と思う。金融危機(GFC)後からコロナ前までの金利は約ゼロだったが、GFC前の10年債利回りの平均は4.5%くらいだった。ある意味、平常に戻ったということだ。株式市場が荒れていないのは、それが原因だろう。平常というのは、悪いことではない。
ー金利が7、8%という時代もあった。そのころ、私は恐れていなかったし、株式市場も恐れていなかった。しかし、今の我々にその準備はできているだろうか?システムにショックを与えるのでは?数年後、10年金利は6、7%になっていると思いますか?
・いや、思わない。私はほかの人と同様に財政を心配している。債務が増加している。これまで需要と供給は、債券市場で問題にならなかった。FEDやインフレで債券市場は動いていた。ここ数週間は供給[過多]が問題になっている。フィッチの格下げも影響しているかも知れない。違う次元の放漫財政が行われている。連保予算事務局(Congressional Budget Office)も認めている。しかし、私は債券市場の多くの部分がインフレによって動いていると思う。そしてインフレ率は去年夏から今まで大きく下げたし、それは今年末まで続くと思う。
ー債券が株に代わる投資先になると言われている。
・債券利回りが今の値にあるのは、経済に驚くべき回復力があり、企業利益が予想以上になる、それは今年だけでなく、来年も続くという事の証拠だと考える。株式市場は先を見る。来年を見ている。株式市場は持ちこたえるだろう。今は値下がり(pull back)していて、それは9月末まで続くかも知れないが、年末までに4,600に値上がりするだろう。
ーそう願いますよ。経済には成長してほしい。債務が心配だ。
・そうだ。その解決策は成長と生産性向上だ。
いつものように株への強気姿勢を崩していない。
・10年債価格下落/利回り上昇の原因の大部分はインフレ。供給問題は小さい。
・GFC前、平均的に10年債利回りは4.5%くらいだった。その時、株式市場も大丈夫だったので、今も大丈夫。
・8、9月は季節的に株値下がりの時期。年末には4,600へ。
だそうです。
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