塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ギル・ルリア】Salesforceの評価はニュートラル。彼らはA.I.でカネになる具体的製品を示す必要がある。

塾長です。

昨日(米国8/30)の米株は続伸。日本時間の今日21:30にPCEデフレータが発表される。

 S&P500、4,514(+0.38%)

 Nasdaq、14,019(+0.54%)

【米国市況】株4日続伸、指標下振れで利上げ観測後退-ドル軟調 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油81.63

 10年債、4.1180

 ドル円、146.0020

 Bitcoin、27,295

 

 

経済指標:

 8月 ADP雇用統計[前月比]、17.7万人(予想19.6万人)

 第2四半期 実質GDP[前期比年率]、2.1%(2.4%)

 7月 中古住宅販売成約指数[前月比]、0.9%(‐1.1%)

 同[前年同月比]、‐13.8%(‐15.7%)

米民間雇用者、この5カ月で最小の増加-労働市場のシフト鮮明に - Bloomberg

  教育と医療サービスで特に雇用が増加。貿易・輸送でも大きく増えた。娯楽・ホスピタリティーの雇用は2022年3月以来の低い伸びだった。

 ・・・雇用主の多くは解雇には消極的だが、一部では新規雇用の抑制や就労時間の短縮でコストを削減している。

 

米GDP、4-6月改定値は2.1%増に下方修正-個人消費は堅調 - Bloomberg

 米金融当局が注目するインフレ指標は速報値から下方修正。食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数は前期比年率3.7%上昇と、過去2年余りで最も低い伸びにとどまった。 

 

 

金融政策:

■今年3月SVBなど地銀が破綻したので、FEDは仕事をしているフリをしなければならない;
米銀行監督当局、一部地銀に是正措置の強化要求-関係者 - Bloomberg

  米連邦準備制度理事会FRB)は資産規模1000億ドルー2500億ドル(約14兆6000億円-36兆5000億円)の銀行に対して、非公開で一連の警告を発した。シチズンズ・ファイナンシャル・グループやフィフス・サード・バンコープ、M&Tバンクがこれに含まれる。部外秘の監督関連情報だとして、匿名を条件に複数の関係者が明らかにした。通知は銀行の資本や流動性、テクノロジー、法令順守まであらゆる事項に及んだという。

 

 

■日本も金融正常化へ;
物価目標実現なら「マイナス金利解除も選択肢の一つ」-田村日銀委員 - Bloomberg

 田村氏は記者会見で、目標実現が見通せる時期は1-3月がベースとしながらも前倒しや後ろ倒しもあり得るとし、「年内は難しいというわけではない」とも述べた。その理由として、11月や12月に企業経営者の発言から賃上げのモメンタムを感じ取れる可能性があるとしたほか、年末に公表される12月の東京都区部消費者物価指数(CPI)で確認できることも否定できないとした。

マイナス金利解除で景気・・・、というか、企業利益を減らしてしまっては逆効果だが、外国人投資家に向けて日本が普通の国・投資可能な国になったとのシグナルになるのでは?

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

■中国から香ばしい香りが流れてくるが、結局習近平中国共産党が計画的にバブルを破裂させているような気がしてならない。最終的には”何とか”しそう。その”何とか”が西側から見て奇異に映ったとしても;

中国の碧桂園、上期は過去最大の赤字-デフォルト陥り得ると警告 - Bloomberg

シャドーバンク中融の財務検証、中国が中信などに要請-関係者 - Bloomberg

 

 

個別株:

Salesforceが決算;

セールスフォース、3Q売上高見通しが市場予想上回る-株価上昇 - Bloomberg

クラウドベースの顧客管理(CRM)ソフトウエアを手掛ける米セールスフォースが30日に公表した8-10月(第3四半期)の売上高見通しはアナリスト予想を上回った。アクティビスト(物言う株主)からの圧力で過去1年間取り組んできたコスト削減の進展を示唆した。同社株は時間外取引で約5%上昇した。

株価は時間外で+5.65%、227.25ドル。

 

最後にソフトウェアアナリスト(ギル・ルリア@D.A. Davidson)のSalesforce評価を紹介;

www.youtube.com

ーD.A. Davidsonのシニア・ソフトウェア・アナリスト Gil Luriaをお呼びしています。彼はSalesforceニュートラルの評価を付けている。

 Salesforceはマージンを増やしているようだ。

・そうだ。今年、彼らはそれをやってきた。今四半期はそれを良く表している。アクティビスト投資家が入ってきて、同業者よりマージンが低いと指摘した。Salesforceは仕事をし、その差を埋めてきた。今年度を終えるとき、operating margin 30%を達成するだろう。そして利益のガイダンスを引き上げた。

 より大きな問題は、彼らがどのようにして2桁にようやく届くくらいの売上増加率を加速させられるのか?だ。アナリスト・コールでの質問は、どうやって売り上げを伸ばすのか?になる。

ーすべての企業向けソフトウェア会社はA.I.について語っている。Google Cloud CEOも昨日それを言っていた。ServiceNow、Adobeからも聞くことになるだろう。多くの企業が、A.I.から収益を上げられると言っている。投資家が納得するためにSalesforceから聞くべきことは何であろう?

・具体的な何かだ。いつその製品が一般に出荷されるのか?いつから顧客がそれに多くのカネを払うようになるのか?いつそれが売上の柱になるのか?といったこと。今日の時点で、A.I.から利益を得られる会社は2社しかない。MicrosoftnVidiaだ。そのほかの会社は物語を持っているが、それを裏付けるものはほとんどない。それが今日の(アナリスト・コールの)話題になるだろう。いつ現実になるのか?いつ売上になるのか?それはいくらか?そういった説明がなければ、これらの企業はどんどん信用を失う。なぜなら、A.I.は機会であると同時に、脅威だから。破壊的技術は新たな企業を生み、新たな市場参入者がシェアを奪う。A.I.もその一つかもしれない。我々はSalesforceからいつ実現するのかを聞く必要がある。

Salesforceは多くの顧客(install base)を持っている。それを使える彼らは良いポジションにいると言えるのでは?

・その通りだ。彼らはそれをやろうとしている。しかし、それは追加的売上(incremental dollars)だ。新規参入者が新製品を持ってSalesforceの牙城に攻めてきたとき、それは持ちこたえられるだろうか?彼らには立証責任がある。彼らは巨大なinstall baseのうえに新製品を出すことができる。しかし、我々は、「もちろん彼らの新しいA.I.製品を試してみるが、実際使うのは他の企業のものだ」というSalesforceやその他の会社の顧客を目撃している。すなわち、追加的売上にもならず、カネが他社に流れたり、買い控えにつながるということだ。

この人の話を聞くのは初めてですが、2021年株高のとき全てのアナリストがSalesforce&マーク・ベニオフを褒めたたえていたのに、ずいぶんと雰囲気が違うなぁという印象。

2021年と比べると厳しめの評価ではあるが、「具体的な成長戦略を見せろ」というのはある意味普通のこと。

そういえば、2022年には、たった1年でCo-CEOを解任?辞任?するという騒ぎもありました。この辺りから雰囲気が変わったと言えるかも;
Bret Taylor steps down as co-CEO of Salesforce, leaving Marc Benioff alone at the helm

 

App Economy InsightsがSalesforceの決算を視覚化してくれていて、とても分かりやすい。

Q2FY23(1年前)とQ2FY24(今回出たもの)を並べてみると・・・;

 

 

じゃぶじゃぶカネを使っていたSales&Marketingを少しだけ絞って、利益に回したという理解。

そもそもSales&Marketingにカネを使わないと新規顧客を獲得できない/既存顧客をつなぎとめられなかったのか or 無駄にカネをつかっていただけなのかが判明するのは、1、2年後になるでしょうネ。Salesforce製品の価格はお高いので、安いものに乗り換えたいと思っている顧客がいても、全然驚きません。

 

こちらがSalesforceの5年チャート;

Salesforce 5Y 2023/8/30 - Yahoo Finance

配当なし。

 

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