塾長の資産運用

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新NISA成長枠でPFF、BNDは買えるのか?専門家に聞いて来た【資産運用フェス2023】

塾長です。

 タイトルの通り「新NISA成長枠でPFF、BNDは買えるのか?」を専門家(商品を作っている人、売っている人/証券会社)に聞いて来ました。資産運用フェス2023のレポートです。

 

前置き:

金融庁が新NISAの枠組み(↓)を発表してしばらくが経ちます。

新NISA - 金融庁

この制度、多くの若い方(金融資産からの収益/切り崩し以外に主たる収入があり、それが長く続くと想定される人々)は低価格(手数料)なインデックス投資信託を積み立てて行くには良い感じ。別の言い方をすると、この制度は資産形成期にある人向けに作られている。

それでは資産形成が終わった人、人生終盤に差し掛かった人、現役引退した人はどのように使えば良いでしょう?そのような人達にとって「つみたて投資」は意味がありません。つみたてるための収入が無いし、もし余分なカネがあるなら、健康寿命があるうちに使ってしまった方が良い※1。

有名なポートフォリオとして、株60:債券40ポートフォリオを年齢とともに変化させていくという手法があります。株の割合を80-年齢、100ー年齢にする、といった具合。例えば、70歳の人なら株10~30:債券90~70のポートフォリオになる。ゼロ金利政策が長く続いたので忘れてしまっている人も多いですが、債券を持つのは”株と逆の動きをするのでダウンサイドリスクを減らせる”が理由ではなく(理由の一つでしかなく)、債券が安定した金利を提供してくれるからです。

残念ながら新NISAには(旧NISAでも)、債券投資信託ETFは入れられても、債券そのものを入れる事ができません。例えば最近米10年国債利回りが4%を超えているので、それを新NISAに入れて年金の足しにする、といった使い方はできません。(なぜ???)

次善の策として、価格があまり変動せず定期的な配当を出してくれる優先株PFF、PFFD、SPFF・・・)を考えたくなるのですが、新NISA成長枠 投資対象商品には;

①整理・管理銘柄②信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託及びデリバティブ取引を持ちいた一定の投資信託等を除外

との制約がある。

一時期タコ足配当をする毎月分配型投資信託が問題になったので、毎月分配型を対象から外したのでしょうが、PFFやPFFDまで同列に扱われてしまっている模様。(なぜ「タコ足分配はダメ」としなかったのか?は大きな謎。Daimond Onlineにこのような記事があるが、有料会員でないので読めません:新NISAのルールが骨抜きに!?「隔月分配型」投信が40本登場、金融庁の見解は? | Diamond Premium News | ダイヤモンド・オンライン

債券ETFとして有名なBNDも毎月分配です(利回りが低いので個人的には買う予定なし)。

 

※1:

 

本編:

ということで、新NISA成長枠で「PFF、PFFD、BNDが成長枠で買えないのか?買えるようにならないのか?それはいつ判明するのか?」を専門家に聞いてきました。

聞きに行った場所はSBI証券主催「資産運用フェス2023」;

 

聞いた相手はPFFを出しているBlackRock、PFFDのGlobal X、主催者であり証券会社のSBI証券SBI証券主催なので他証券会社の出展無し)。また、BNDを出しているVanguardは出展していませんでした。

それぞれの回答は次の通りでした;

 

BlackRock

PFFが新NISAで買えるようになるかは、証券会社が決める。我々はどうしようもない。BlackRockから働きかけはしていない。いつ買えるようになる/買えないと分かるか、どこで発表されるかは言えない(知らない?)。投資家が個人で調べて欲しい。

BlackRockの人はもっと丁寧な話し方をしていましたが、内容をまとめると上記のようになります。新NISA直前の展博なのだから、もう少しマシな回答を用意しておけば良いのに・・・。残念。

 

Global X

我々も困っている。なので今回講演を聞きにきてくれた人達を対象に、新NISA対応のためPFFDを隔月配当にしても良いか?アンケートを取っている。対応商品がいつできるかは今の時点では言えない

実は2か月ほど前に「PFFDは新NISA対応するか?毎月配当でなくても良いので対応して欲しい」と問合せメールを送ったところ、Global Xの営業から「投資信託協会の発表を待ってくれ」と返信をもらっていました。その頃から比べると、1歩前進。客の方を向いた対応でした。

 

SBI証券

対象商品を決めるのは投資信託協会である。日本の商品だけでなく、海外ETFに関しても彼らが対象・非対象を決める。SBI証券が個別に投資信託協会に折衝するのではなく、楽天証券などとも連携して働きかけ(話し合い)をするような動きになっている。毎月配当のPFF、BNDが対象になるかも議論の対象である。10月末までには発表できるようになると思う。(新NISAが始まる)来年にずれ込むことは無い。

ということで、これが(現時点での)結論ですネ。

現在議論中。10月末まで待て、と。

 

 

番外:

ここからオマケ。商品を作る側にいる(eMaxis Slimで有名な)三菱UFJ国際投信、SBIアセットマネージメントに対して、資産形成の終わった人、高利回り商品を欲しい人は新NISAに何をいれるべきか、聞いたきました。

三菱UFJ国際投信

日経平均高配当利回り株ファンドを出した。新NISA成長枠の対象である。最近の株高で利回りは下がったが、それでも4%は出ている。SBI証券で買えば、購入手数料がかからずお得。これが売れたので、社内で米国高配当の話も出ている。いつ出るかは言えない。出るとしても、新NISA開始には間に合わないだろう。

反対に「高配当というと、何%くらいを想定しますか?」と聞かれたので、「5%は欲しい」と回答しておきました。単に話の調子を合わせただけかも知れないが、向こうから質問してくるというのは、資産形成後の人に向けた商品を作る気がある様子。期待しています。

 

SBIアセットマネージメント

配当を出すと特別分配金になってしまうので、新NISAの対象商品から外れてしまう。なので、そのような商品は作れない。

・・・。

一応「SBI・B・米国高配当株式インデックスファンドの中身はVYMなのだから、その配当をそのまま出してくれるような商品で良い。元本を削るような商品は求めていない」と説明したのですが、うまく伝わりませんでした。投資信託に詳しくない担当者だった模様。ある意味「我社の商品は間違っていない」というだけで、こちら(客)の商品に対する要望を聞く気がない様子でした。残念。

 

 

以上、「資産運用フェス2023」のレポートでした。

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