塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【マルコ・コラノヴィック】景気後退がくるので株にはネガティブ。しかし株安のタイミングは分からない。

塾長です。

昨日(米国10/5)の米株は大きく下げて始まり、終盤回復。底を作るような動き。しかしそれも今晩発表される雇用統計次第。

 S&P500、4,258(-0.13%)

 Nasdaq、13,219(-0.12%)

【米国市況】株は小反落、雇用統計控え神経質な展開-148円台半ば - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、82.77

 10年債、4.7170

 ドル円、148.4340

 Bitcoin、27,416

 

 

経済指標:

米新規失業保険申請、やや増加も過去最低近辺-労働市場の強さ継続 - Bloomberg

 より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は20万8750件と、2月以来の低水準となった。

 

8月の実質賃金は2.5%減、17カ月連続のマイナス-名目は横ばい - Bloomberg

物価変動の影響を除いた8月の実質賃金は17カ月連続で前年割れとなった。マイナス幅は前月から縮小したものの、市場予想よりも大きかった。

 

 

金融政策:

バーキン、デーリーは債券利回り上昇を警戒していない様子;

米国債利回り急上昇、強い指標と供給拡大を反映-バーキン総裁 - Bloomberg

米国債利回りの急上昇は堅調な経済指標と大量の国債供給を反映したものだとし、利回りは過去に見られた一段と正常な水準に戻りつつあるとの認識を示した。

SF連銀総裁、米政策金利は据え置き可能-雇用と物価減速続けば - Bloomberg

  このところの債券市場のタイト化については、ほぼ1回分の利上げに相当するとの見解を示した。債券利回りが高止まりする場合は政策金利を据え置くことが可能だとも示唆した。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■去年「FEDが利上げをやめないから」と言って弱気派に転換したJPMorgan マルコ・コラノヴィックのインタビュー。今年の株高を外していた彼は最近テレビ出演を控えていたが、株が下がってきたのでCNBCへの出演を決めたのかも???;

www.youtube.com

ーゲストはストラテジストの殿堂入りしているマルコ・コラノヴィックさんです。今年初め、多くの人が株に弱気でした。あなたはそれに固執していた。それは簡単では無かったでしょう。痛みが来ると予想しているのですね?

・我々のS&P500目標価格は4,200だった。変動の多い年だと思っていた。夏のテック株高は予想していなかった。それが目標価格に向けて下落してきている。それでも我々はネガティブだ。すぐにではないが、景気後退は最終的にやってくる。株が上昇する可能性は低い。

ーこれはタイミングの問題である。投資家はソフトランディングか景気後退が来ると思っているが、雇用市場は強い。

労働市場は強いが、消費者のストレスを目にし始めた。車[ローン]の滞納など。インフレがある。”金利はより高く、より長く”だ。最終的に[景気後退が]来る。そこで我々は上昇する可能性と、下落する可能性を見る。株が6、7%上昇する可能性はあるだろうか?もちろんだ。しかし、下落するとしたら、それは20%下落かも知れない。現金は5.5%利回りだ。株が5.5%以上上昇する可能性はいくらあるだろう?3、4%かもしれない。下落するときは-20%だ。タイミングを見極めるのは難しい。しかし我々はこの考え方を保っている。魅力的では無いし、興奮できるようなものではないが、代替がある。リセッションを避ける道筋があるとは思えない。

ー10年債金利が13%まで行くというビデオが拡散していました。あなたはどこまで行くと思いますか?

金利はとても高い。株のマルチプルと比べると、計算が合わない。ここから金利は上がるかも知れない。13%になるとは思わないが、今でさえマルチプルと矛盾している金利はさらに上がる可能性がある。

ー株式市場は二つに分かれている。Magnificent 7とそれ以外に、だ。後者は[年初来]フラットもしくは下落している。Magnificent ’の資金が他に行くだろうか?

・良いポイントだ。Russell2000は2%下落だ。現金が5.5%だというのに。S&P500のequal weightは下落している。Magnificent 7だけが大きく上昇した。取れる道は2つある。景気後退が来ないと思うなら、それら出遅れ株を買うべきだ。Magnificent 7を買うべきではない。景気後退がくるなら、Magnificent 7はその他の株に追い付く。また、景気後退への見方がどうであろうと、相対的な価値というものがある。既に売られ過ぎの株はある。あなたが言ったような生活必需品や公益などのこと。景気循環株だ。

ーあなたがストラテジストとして殿堂入りしている理由の一つに、あなたはクオンツのバックグラウンドを持っている。市場はポジショニング、センチメントに関連する。その観点ではどうだろう?

・ポジションニングは重要だ。[去年]11月、12月、とてもポジションが低かった。ボラタリティーが高かった。今年、それが一定的に下がってきて、テクニカル投資家は買いを積み上げてきた。それは株の追い風だ。我々はそれを過小評価していた。それにAIで株が上がった。今はVIXが上がってきている。18、19。データは揺れている。我々のポジションは50~60%。とても高くはないが、去年12月よりは高い。12月は10くらいだった。

ー強気とは言えませんね。

・まあ、中間といったところでしょうか。消費者の貯蓄が蝕まれ、徐々に厳しくなってきている。

ーボラタリティーを資産クラスとしてどのように考えるべきでしょうか?我々は大抵オプションとして話題にしますが。

・ボラタリティーを保持し続けるのは難しい。negative carryが発生するからだ。ボラタリティーは保護(protection)であるので、そのためにカネを払う。今年は特に難しい。今年の夏、それは12くらいまで下がった。7月だ。あなたはある程度[株の]下落に対する保護を持つべきである。1,2、3日のオプションを売る投資家もいる。今は[VIXは]18くらい。多少持っておくのは良いが、12,13の頃よりは魅力が減った。

「やはり」と言うべきか、焦点の一つは「なぜ今年の株高を予想できなかったのか?」である。

彼の言い訳(見逃した点)は2つ;

・ボラタリティーが低く、テクニカルな買いが入った。(注:日本と違い、米国株式市場は何か起きなければ、徐々に株が買われていく)

・AIを原動力にしてMagnificent 7が強烈に上がった。

しかし、将来見通しはネガティブ。理由は景気後退が来るから。消費者は弱まっている。とは言え、空売りするのは金利がかかる(いつ株安が来るかは読めない)のでお勧めできない。個別には景気循環株の一部に売られ過ぎな銘柄もある、と。

労働市場の強さについては回答なし。彼のように「これだけ物価が上がれば消費者は音を上げるだろう」と予想する者もいれば、「労働市場が強い(=人々に職がある)あいだは、消費者はなんとかなる。ゆえに景気後退が来ないか、来てもソフトだ」という意見も多い。

確かに、なぜ米国消費者が貯蓄を減らし/借金を増やして、消費を継続するのか?を理解するのは難しい。しかし、彼らを”drunken sailors”とバカし、スッパリ切り捨てるのもいかがなものかと。バブルに踊らされてキチ〇イのようになっているという感じはしないので。

 

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