【AirBnB ブライアン・チェスキー】米国の宿泊料金は3%値下がりした《不動産下落の前触れ？》

日本銀行の植田和男総裁は９日、金融政策の正常化を急ぐ考えはないことを示唆した。日本の現状を踏まえると、望ましい水準よりも低いインフレ率はオーバーシュートよりも対処が難しいと指摘した。

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　　「もちろん、為替レートの変動がインフレや生産にどのような影響を与えるかを注意深く分析する。必要であれば対応する」と述べた。

米国の景気後退→利下げを待っているのだと思うが、どこまで円安に耐えられるのか？

財政政策：

なし。

地政学：

なし。

個別株：

■注目決算なし。

■ウォーレン・バフェットが個人口座でBerkshireが売買しているのと同じ株を取引きしていた、との報道；

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報道したのはProPublica。こちらがその記事；
Warren Buffett Privately Traded in Stocks Berkshire Hathaway Invested In — ProPublica

さらっとまとめると・・・；

・バフェットは個人口座で株取引している事を認めてきたが、その中身については明らかにしてこなかった。

　彼はBerkshireと同じ株を取引きするのは利益相反だと言ってきた。

　Berkshireの倫理方針には「Berkshire社員が個人取引できるようになる前に、Berkshireの実際・今後の株取引は公にされる必要がある」とあり、それに違反している。

・具体的には、2009年4月、バフェットはTVインタビューでWells Fargoについて自信を示したのち、同社株が上昇。その日のうちにバフェットは個人口座でWells Fargo株$20Mを売っていた。

　その他にも、2012年10月、Johnson ＆ Johnson株。2009年8月、Walmart株の取引がある。

・これらはIRSから漏れた情報に基づく。

だ、そうです。

金持ちはいくらでも抜け穴があって、いいですネ。

■今日の〆は久しぶりにみたAirBnB CEOブライアン・チェスキー。AirBnBという会社にも興味があるが、やはり聞きたいのは旅行需要について、AirBnBブームが及ぼしている不動産市場への影響・規制など；

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ーこの質問を聞き飽きていると思うが、市場はここ１年、レジャーや旅行の需要が弱まるサインを探している。あなたから見てどうですか?

・そのようなサインは無い。我々が目にしているのは、パンデミック目の需要である国境を越えた（州境？crossing border）旅行や、都市部への訪問が～それらは我々のビジネスの８０％を占める～が戻ってきたこと。その上、パンデミック時の行動である「広い家を郊外で借りて長期滞在」が定着した。世界的な地政学的不確かさに注意が必要だが、我々は自信を持っている。

ー新しいメトリックについて説明してもらえますか？それはあなたが以前「会社が壊れている」と言った事※に関連していますか？

・人々（顧客）が我々のサービスを愛しているかが重要だ。未だに10倍以上の人がAirBnBではなくホテルに滞在している。彼らになぜホテルを選ぶのか？と聞くと、１番多い答えは「何を得られるか分かっているから」というもの。我々は自身に「どうやってこれを解決できるか？」と問いかけた。その答えは「我々は出来る」だった。3億7千万件のレビューがある。カスタマーサービスへの問い合わせは数百万件ある。そこからGuest Favoritesという製品を作り出した。最も愛されている家はユニークで信頼性がある。これによってAirbnbは危機を脱する。我々は新たな冒険を始める。

ーロイヤリティープログラムを作らないのか？ホテルを選ぶ理由には、ポイントを獲得し、それを（系列ホテルで）使うことができる。

・今は考えていない。最高のロイヤリティープログラムは”people lovingin you”だと考えている。条件の緩い愛（less conditional love）。顧客は「我々があなたのサービスが良ければ、戻ってくる」と考える。多くの顧客はポイント還元といった処置が無くても戻ってきている。我々は人々が愛するサービスに集中している。ロイヤリティープログラムを今後絶対作らないとは言わないが、我々は他社がやらないような事をやる。

ーAirBnBは需要の成長を探している。米国市場はどのくらい飽和しているか？NYなどで規制がある。海外進出・浸透率（penetration）はどうか？

・我々は米国市場の表面をひっかいただけだ。センサスのデータによると、AirBnB３軒のうちの２軒がホテルの無い地域にある。宿泊者数で言えば、ホテルはAirBnBの10倍ある。AirBnBの宿泊料は値上がりしていないのに、ホテルは１０％上昇した。米国のAirBnBは３％値下がりした。供給は年率18%上昇。これは米国の話。米国は最も浸透率が高い。２番目がカナダ。他国は、例えば、ドイツ、韓国、日本、ブラジル、最も旅行先になっているそれらの国は浸透率が低い。今後２年間、AirBnBにとって海外（international）が成長の原動力（big story）になる。

ー地政学は心配にならないか？

・次の四半期を用心深くさせるだけだ。我々は第二次世界大戦以来最大の危機、パンデミックを切り抜けた。ビジネスは８０％下落したあと、人々は見限ったが、AiBnBは最も優れたビジネスモデルである。10万の都市に様々な価格で提供している。大都市から田舎まで。単身旅行から家族旅行まで。安い旅行から豪華な旅行までカバーしている。多くの人にとって不安な時期であるが、それと同時に、多くの人が旅行したいと思っているのを理解して欲しい。

※：Airbnb Is Fundamentally Broken, Its CEO Says. He Plans to Fix It. - BNN Bloomberg

ということで、AirBnBが顧客から高評価を得たAirBnB宿泊場所200万件を「Gues Favorites」として公開した、という宣伝でした；
Airbnb introduces Guest Favorites

気になったのは２点。

１．いつも暗い表情、暗いトーンでしゃべるブライアン・チェスキーが、少し笑っている。AirBnBの調子が良い、見通しが明かる証拠？

２．「米国でAirBnBの宿泊料金が３％下落している」と言った部分。

米国では2020・2021年超低金利時期に家を買ってAirBnBで貸すというビジネスが流行して、それが今の中古住宅供給不足につながっているという説がある。もしAirBnB競争過多→宿泊料金値下げスパイラル→商売が成り立たなくなり市場に放出（住居用ではなく収益物件なので、オーナーは収支が悪化すればすぐに手放すだろう）となれば、米国不動産の値崩れがあるかも？と注目されている。（注：不動産が暴落してもAirBnBの業績には直接影響無し。景気が悪化すれば影響を受けるが、それはどこも同じ）

米国では土地神話というか、「庭付き・ガレージ付き一戸建てを買えば一人前」信仰がある（なので今家を持っていない人は住宅価格下落を願っている）ので、彼らが作った妄想かも知れませんケド。

一応、AirBnBの3Q決算情報と、IPO（2020年12月）以来の株価チャートを貼っておきます；
Airbnb beats on revenue but offers weaker-than-expected guidance

・Airbnb reported its third-quarter earnings results after the bell, beating consensus estimates on revenue but falling short of expected guidance for the upcoming fourth quarter.

・Total nights and experiences for the third quarter were 113.2 million for the quarter, stronger than analysts surveyed had expected.