塾長です。
クリスマス連休明けの昨日(米国12/26)、米株はクリスマスラリー継続。
S&P500、4,774(+0.42%)
Nasdaq、15,074(+0.54%)
【米国市況】株上昇、S&P500種過去最高値に接近-ドルは142円前半 - Bloomberg
いわゆるサンタクロース・ラリーは通常、年末5営業日と年明け2営業日を対象とし、株式相場は概してこの期間に堅調に推移することが過去の例に示されている。ストック・トレーダーズ・アルマナックによれば、1969年からS&P500種はこの期間に平均1.3%上昇している。
原油、75.27
10年債、3.8860
ドル円、142.3640
Bitcoin、42,496
10月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)[前年比]、4.87%(予想4.9%)
全米の住宅価格指数、10月は過去最高を更新-9カ月連続で上昇 - Bloomberg
なし。
なし。
中国が米企業1社と人権問題研究者2人に制裁、新疆関連業務巡り - Bloomberg
■決算なし。
■〆はトム・リーのインタビュー。重要な部分(どこに投資する、2024年末S&P500目標5,200・・・)はこれまで紹介していた通りですが、後半(24分~)にいつもと違った顔が見えたので、その部分のみご紹介;
ーあなたは永遠の強気派(perma-bull)と呼ばれることに対してどう思いますか?
・それは卑劣(cheap shot)だと思う。彼らは情けない(lame)。バカ(dumb)でもある。今年の[強気相場を]見逃した人達は・・・説明責任の問題だ、今年市場が25%上昇しているのに、多くのファンドマネージャがキャッシュに資金を割り当てろと言っていた。それは災害級である。今年1番上昇したセクターはFAANGである。99%上昇。それはMMFに入れていたら、20年かかるゲインである。FAANGをover weightするという戦略的に正しい投資を薦めたのを”永遠の強気(perma-bull、「株が上がる」としか言わない人)”と呼ぶ者達を、私なら笑って彼らを”永遠に間違う者達、永遠の間違い派(perma-wrong)”と呼ぶよ。
次に、トラックレコードを見て欲しい。我々の顧客のロイヤリティーは素晴らしい。我々が調査会社 FS Insightを始めたのは2年前だった。500個のGoogle reviewがついていて、ほとんどが五つ星だ。いくらポートフォリオが救われた、年金が救われたと言った事が書かれている。それはperma-bullだからできたのではなく、正しかったからだ。
我々はperma-bullと呼ぶ奴はバカだ。彼らは顧客のカネを増やしていない。我々は顧客をリッチにしている。
私はperma-bullと呼ばれることを気にしないが、我々は1か月前に小型株をupgradeした。それ以来、約30%上昇した。小型株を買って8週間持っていただけで、MMF6年間分のリターンになったのだ。私をperma-bullと呼び、私の言う事を聞くなと言った奴らに従いMMFに入れていた人たちはカネを失ったと言える。我々の顧客で2022年から資産を増やせなかった者はいない。去年(2022年)、20%ロストしたかも知れないが、今年FAANGで99%儲けたのだ。
ーPerma-wrongというのは面白いですね。
2022年はあなたがビジネス(Fundstat)を始めてから10周年になる。おめでとうございます。
・ありがとうございます。我々は26か国でビジネスをしていて(注:多分26か国に顧客がいる、という意味)、多くの興味深い会話ができている。
ーあなたから学べる事が多い。いつも市場の歴史などを語ってくれる。どのようなプロセスで何を見ているのでしょうか?
・多くの事がありますね。まず、私はよく[本を]読みます。忙しいのでペースは速くないですが、かつては3,4冊/月くらい読んでいました。ほとんどがノン・フィクションの歴史関係です。歴史が最も社会(society)を理解するうえで重要だからです。テーマを持った研究(thematic research)を作ってくれもします。我々の研究のほとんどがテーマを持っている。例えば、我々は人口動態の研究をしています。我々は初期の段階で暗号資産の重要性に気付くことができました。ミレニアル世代が銀行に対する嫌悪感を持っている事を知っていたからです。多分7年前だったと思います。
AIについても初期に気付くことができました。労働力不足があるためです。2018年それについて記述し、2019年nVidiaをgranny shotsに加えました。granny shotsというのは、我々のコアとなる株のリストで、我々のテーマを持った仕事の行先を示してくれます。granny shotsは今年33%くらい上昇しました。過去5年間、S&P500をアウトパフォームしています。累積では、100%くらいになっているはずです。
我々はテーマを持った研究で知られている。インフレーションについては、過去1.5年間、32個のコンポーネントのレベルで調査しました。そして、コアインフレーションがコンセンサスを下回ると完全に確信することができた。我々は経済学者ではないが、1950年からの全てのデータをみせることができ、住宅価格と車価格が平均へ回帰すると。車価格は上昇していかない。中古車価格は30%下落する余地がある。多くの人達がそれを受け入れられず、データ依存だと言って、CPIの前年比しか見ないのは、驚くべき事だ。こういった事が過去12か月、我々のアドバンテージになっている。
ということで、まとめると・・・;
・トム・リー/Fundstratを”永遠の強気派 perma-bull”と呼ぶ人達はアホ。彼らを”永遠の間違い派 perma-wrong”と呼びたい。
我々は顧客のカネを増やしたが、彼らは(相対的に)顧客にカネを失わせている。
・歴史から学び、テーマを持った研究により良い成果を出すことができている。暗号資産、AIの重要性について、初期の段階で気付くことができた。
・多くの人がデータを詳細に分析できていない/思い込みにより間違った解釈をしている。
でした。
テーマを持った研究というのは、キャシー・ウッドと同じ手法ですネ。成績に違いがある(そのように見える)のは、キャシー・ウッドはAI、ロボット、EV・・・といったテーマに沿った新興株を集めたETFを組成し勝負しているのに対し、トム・リーはFAANGのような超大型株を勧めたり、「今後数か月小型株が上がる」的な情報発信もするという違いでしょうか。トムの方がテーマの幅が広く、逃げ道が確保できる(例えば、市況が悪い時に、キャシーはAppleをETFに組込まない・組込めない)ので、成績は出やすいのでしょう。
「ミレニアル世代が銀行を嫌っている」というのも興味深いテーマです。拡大解釈して「若い世代は古い世代の秩序(establishment)を嫌っている」と言い換える事もできそう。しかし、そんな若い世代は親世代に頼って生きている;
成人後も「子育て」続く-同居し支援する親世代、老後計画にリスクも - Bloomberg
昔に比べて家が買いにくくなった等、同情できる面もありますが、裏を返すと単なる中2病では?と思わなくもない。
それが真実だとしたら、買うべきはBitcoinやDraftKingsなのかな?と。
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