塾長です。
昨日（米国1/19）の米株は連騰。こんなに上がるということは、ショートカバーでしょうか？
S&P500、4,839（+1.23%）
Nasdaq、15,310（+1.70%）
【米国市況】Ｓ＆Ｐ500種が最高値、消費者マインド改善－ドル148円台 - Bloomberg
原油、73.71
10年債、4.1460
ドル円、148.1280
Bitcoin、41,590
1月 ミシガン大学消費者信頼感指数、78.8（予想70.0）
12月 中古住宅販売件数、378.0万件（384.0万件）
同［前月比］、-1.0%（0.4%）
米消費者マインド大幅改善、１年先インフレ期待は３年ぶり低水準 - Bloomberg
シカゴ連銀総裁、インフレ鈍化続けば利下げ議論に値する－データ重視 - Bloomberg
サンフランシスコ連銀総裁、利下げが近いと考えるのは「時期尚早」 - Bloomberg
フィラデルフィア連銀総裁、「ソフトデータ」も引き続き重要な指針に - Bloomberg
■最高裁で違法と判定されていましたが、バイデンは学生ローン免除を強行；
Biden administration to forgive $4.9 billion in student debt for 73,600 borrowers
なし。
■State Street、Travelarsなどが決算出しましたが、興味ないのでスルー。
■昨日一番のニュースはFordのF-150 Lightning減産発表。去年12月にリークしていたので驚きはないですが、コンテクストが分かるように関連する話題を（ほぼ）時系列に並べてみました；
●まず、去年（2023年）からEVが売れなくなっているらしい（or 計画通りに売れない）。
そこで、2023/10、GMはEV生産計画見直しを発表；
GM abandons plan to build 400,000 EVs by mid-2024 | Automotive Dive
2024/1/17、Teslaは中国に続き、欧州でも値下げ；
Tesla slashes car prices across Europe after similar cuts in China
●運悪く（？）今週、シカゴに寒波が来ていて（最低気温-20℉／-28℃というレベル）、Tesla車が立ち往生しているというニュースが全国に流れていた。（右寄りの）Fox Newsだけでなく、ACBも取り上げている。こちら（↓）はABC Chicagoの動画；
このTesla Chargin Stationでは少数の充電器しな稼働しておらず、充電待ちをしていた複数のTesla車が電池切れを起こし、オーナーは仕方が無く車を放置して帰宅している模様。
こちら（↓）は、NBC Chicagoの報道；
（Teslaではなく）公共の充電ステーションで充電待ちのEVが長蛇の列を作っている様子を映している。
どうやら-20°Fというレベルになると、航続距離が短くなるだけでなく、充電に要する時間も長くなるのだとか。
「1日に２回も充電しなければならない」と言っているEVオーナーの声も伝えている。
こんなニュースを見せられては、米国北部・北東部の消費者はEV購入を躊躇うでしょうネ。カリフォルニア、テキサス、フロリダなどは関係ないでしょうが。
●しかし、バイデン政権はEV推進を諦めず、EV充電設備拡充のための２つの政策（補助金と税控除）を発表；
Biden administration announces $623 million for new EV chargers across the nation | CNN Politics（2024/1/11）
New Biden guidance makes EV charger tax credits available where most Americans live（2024/1/19）
充電設備の不足／それによる自動車メーカーのEV生産計画見直しについては、元Ford CEO マーク・フィールズが去年12月時点でこのように警告していました（2023/12/19付け）；
過去数か月、これについては多く話してきましたね。バイデン政権のInfrastrucre Actについて、簡単な計算をしてみよう。同法案では$7.5Bを充電設備に割当て、500,000台設置する計画だ。まだほとんど作られていない。一部は規制の問題だし、一部はサプライチェーンの問題だ。しかし、計画（projections）を見てみよう。2030年までに充電需要をを満たすため米国では120万～140万台必要だ。今日時点で180,000台がある。必要な数が最低限の120万台だとして、今日から2030年までの毎日、465台の充電器を設置する必要がある。これでは計算が合わない。
自動車メーカーはこれを認識している。だから生産計画を引き下げているのだ。誰もがEVに移行することは分かっている。しかし、元々計画した通りには行かない。だから自動車メーカーは計画を見直しているのだ。
●本blogでもお伝えしましたが、HertzがレンタカーとしてつあっていたTesla車を大量に中古車市場に放出、という話題もありました；
Rental giant Hertz dumps EVs, including Teslas, for gas cars
Tesla／EV車は修理費が高く、採算が合わないらしい。
安いTesla中古車が大量に市場に出ると、新車も売れなくなる（値下げ圧力がかかる）という悪循環が予想される。
これは暖かい南部州の消費者にも影響する話。
●そんな背景のもと、昨日（2024/1/19）、FordがF-150 Lightingの生産減（ほぼ半減）を発表したということです。雇用にも影響が出ている；
Ford cuts production of F-150 Lightning EV, adds jobs at Bronco and Ranger plant
・Ford is increasing production of its Bronco SUV and Ranger pickup, while cutting production of its all-electric F-150 Lightning, the automaker said Friday.
・The announced cut to Lightning production comes a month after CNBC and other media outlets reported Ford would slash planned production of the pickup roughly in half this year.
・The automaker will be reducing production of the Lightning at its Rouge Electric Vehicle Center in Michigan to one production shift from two, impacting approximately 1,400 employees.
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Ford said roughly half of the affected employees will transfer to the Michigan Assembly Plant that produces the Bronco and Ranger. Others will transfer to nearby plants or are expected to participate in a “Special Retirement Incentive Program” agreed to in the 2023 Ford-United Auto Workers contract, the company said.
雇用への影響は1,400人。半分はミシガン組立工場に移されBroncoとRangerの組立を行う。残りは近くの工場に移動するか、2023年に組合と合意した退職パッケージをもらう。
CNBCの動画報道によると「F-150で売れていないのはEV（Lightning）だけで、売上順はHybrid、内燃機関、EVとなっている」らしい；
元々は日本メーカーに燃費競争で負けた欧州メーカーが政府ぐるみで中国と組み、日本メーカー潰しとして始まったEV移行計画、今年は転換点になるのかも知れません；
欧州委、中国ＥＶメーカーを査察へ 補助金の有無調査＝関係筋 | ロイター
そこで「Hybridに強いトヨタの時代が到来か！」と思いたいところですが、ダイハツがねぇ・・・。
そう言えば、日野はどうなったのでしたっけ？？？
エンジン不正の“呪縛”抜け切れず…日野自・三菱ふそうの統合、「延期の可能性高い」の見方も｜ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
日野自動車 米での集団訴訟和解へ 約350億円を特別損失に計上 | NHK | 自動車
車メーカーは怖くて買えない。
飛行機メーカーも・・・；
ボーイング株、事故で一時9%安 同型機でボルトの緩み - 日本経済新聞
ボーイング製貨物機、離陸後にエンジンから出火…マイアミの空港に緊急着陸（読売新聞オンライン） - Yahoo!ニュース
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