塾長です。
昨日（米国3/15）は株のSQ日で荒れ模様。長期債利回り上昇、引きずられて円安。
S&P500、5,117（-0.65%）
Nasdaq、15,973（-0.96%）
【米国市況】株続落、ハイテクに売り－ドル149円付近でもみ合い - Bloomberg
この日は四半期ごとに到来する「トリプルウィッチング」に当たり、株価指数先物と株価指数オプション、個別株オプションの満期日が集中したことが相場の変動を増幅させたとみられる。
原油、81.00
10年債、4.3040
ドル円、149.0330
Bitcoin、69,950
3月 NY連銀製造業景気指数、-20.9（-8.2）
2月 鉱工業生産指数［前月比］、0.1%（予想0.0%）
2月 設備稼働率、78.3%（78.4%）
3月 ミシガン大学消費者信頼感指数、76.5（77.1）
２月の米鉱工業生産指数、小幅上昇にとどまる－製造業生産は大幅回復 - Bloomberg
■日銀、YCC撤廃？初耳ですが？
日銀、来週会合でマイナス金利解除を決定する見通し－報道 - Bloomberg
また日本経済新聞によると、現在はマイナス0.1％となっている短期の政策金利を0.1ポイント以上引き上げ、短期金利を０－0.1％に誘導する案が有力となっている。マイナス金利政策の解除とあわせて大規模緩和の柱となってきた長短金利操作（イールドカーブ・コントロール、ＹＣＣ）も撤廃する方針だという。
YCC撤廃したら、長期金利は1.5%とかに上昇してしまう？
そうなれば「どんどん利上げ」と言えるのでは？（関連記事：債券は上昇転換、どんどん利上げするパス考えにくいと内田日銀副総裁 - Bloomberg）
REIT売りたくなってきました。
なし。
なし。
■一昨日引け後に決算を出したAdobeは-13.67%、492.46ドルまで下落；
Adobe Drops on Weak Forecast Fueled by AI Competition Fears
■〆は車／EV関連の話題をいくつか。
●まずはBernstein トニー・サコナギ。Teslaについて；
ーTelsaに何があったのでしょう？
・Tesla株は2024年に入った時、とても高いマルチプル（PER）だった。「（Teslaは）それほど成長しないのでは？」と疑われる時期にいる。去年の利益は減少したし、今年の利益も減少しそうだ。今年自動車ビジネスは成長しないかも知れない。来年も同じかも。株は利益の60倍辺りで取引されている。Appleも同様だが、成長しない会社に高い株価を支払うのは難しい。Teslaの短期から中期的な問題は、成長する能力である。
ーTeslaは低価格車を強調している。来年Model2と呼ばれるものが出る。価格を下がるのは、長期的に良い事だろうか？
・Teslaが車産業を牽引する企業になるためには、車をもっと取得可能（affordable）にしなけれならない。現在Tesla車のほとんどが$40,000以上だ。比較的狭い市場にいる。Teslaの企業価値が主張しているのは、支配的な車メーカーになることだ。トヨタやVWに匹敵するような。そのためには広く消費者を引き付ける必要がある。間違いなく下の市場に行けなければならない。チャレンジは、時間がかかること。低価格車が出るのは2025年終盤になるだろう。大量生産するのにも時間がかかる。Teslaが低価格車を大量に売るのは2026年後半か、もしかしたら2027年になる。投資家にとって、それはとても長い期間だ。
ーBYDがTesla以上に売れているのは、それが理由ですか？多くのモデルがある。
・まったくその通り。Teslaは４車種しかない。そのうち２車種は70,000ドル以上。BYDは約30車種。中国ではマイクロEVを10,000ドル以下で売っている。安いものからラグジュアリーなモデルまで取り揃えている。市場全体に車種を提供している。Teslaはそうではない。この時点では、ラグジュアリーなニッチ市場にいる。
Tesla株価５年チャート；
上値が切り下がっているので、チャートの形は悪い。
コロナショック時、28ドルまで落ちていたので、そこと比較すればまだ５，６倍値上がりしている。
●元Ford CEOマーク・フィールズ。米国のEV市場について。；
ー米国EV市場においては、early adoptersは受け入れたが、それ以外の消費者には厳しいと言われている。同意するか？
・そうだ。early adoptersは異なる購入基準を持っている。イノベーションや、環境へのインパクトといったもの。広く消費者に受け入れられるためには・・・、平均的な消費者はコスト、利便性といったものにフォーカスする。充電設備が十分にない。急速充電といっても45分かかる。マスの消費者は「きみたちがそれらを解決してくれよ。俺はそれまで待っている。それまでは内燃機関車かハイブリッドにする」と言っている。ハイブリッドは消費者にとても良い解決策だ。ハイブリッドが売れている理由である。
ー充電設備、充電時間、航続距離が唯一の問題でしょうか？
・メインストリームの市場においては、誰もが2台の車をもっているわけではない。１台を車庫に入れて充電できるわけではない。全てのデモグラフィックを通して、金持ちだろうが、貧乏だろうが、誰もが持っているラグジュアリー（ぜいたく品）は”時間”である、と言われる。彼らにとって事を難しくするならば、彼らはそれが解決されるのを待つ。
間違って欲しくないが、市場は成長している。去年は50%伸びた。今年、市場の１０％は行くかも知れない。問題はペースである。それゆえ、メーカーは価格を下げ、インセンティブを加え、在庫が増えてしまっている。
ーEVへの移行は進行している。充電設備も作られている。インセンティブもある。中国もやっている。あなたはEVへの移行が起きないと信じているわけではないですよね？
・EVへの移行は間違いなく起きる。時間がかかるだけだ。車が発明されてから100年後も人々は馬を持っていた。EVへの移行が始まってから50、60年後でも、内燃機関車を持つ人はいる。コレクターアイテムなどの理由で。過去２年間にでてきたスタートアップ企業が問題だ。EV移行に時間がかかるので、財政的に厳しいだろう。それが起きていることだ。
新興EVメーカー Fiskerの昨日の終値は0.1747ドル。
Rivian 11.04ドル。最高値はIPO時の129ドル。
Lucid 2.70ドル。最高値55ドル。
●この章の最後のニュースとして、EV（Tesla）をたくさん買って失敗したHertz CEOが辞任；
新CEOはギル・ウェストだそうです（笑；
Hertz appoints Gil West as CEO
彼はGM COO・Cruise Unit（無人運転事業部）のGMだったが、その無人運転タクシーが事故を起こし、それを隠蔽しようとしてクビになった人；
GM's Cruise Cleans House, Fires 9 More Execs
GM's Cruise robotaxi service faces fine in alleged cover-up of accident - Los Angeles Times
「会社のために事故を隠蔽するなんて、素晴らしい。まさしく我社（Hertz）が欲している人材だ」という事でしょうか。
Hertzはコロナショックで破産→21年に再上場。34ドルまで値上がりしたが、その後低迷；
この手の会社はつぶれるまえにKKRなどが買って再建してくれそう。それを期待して買うのもアリ（博打として）。
個別株コワイが、夢もある。
（投資は自己責任で）
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