塾長です。
昨日(米国2/13)の米株は、CPIが高く出て、急落。債券利回りも上昇し、円安。Bitcoinの下げ幅(-0.92%)がS&P、DOW(-1.35%)、Nasdaqより小さいのが笑える。
S&P500、4,953(-1.37%)
Nasdaq、15,655(-1.80%)
【米国市況】株・債券ともに急落、CPI上振れで-ドル150円台後半 - Bloomberg
原油、77.83
10年債、4.3160
ドル円、150.6270
Bitcoin、49,494
為替の動きはかなり急速、必要あれば最も適切な対応取る-神田財務官 - Bloomberg
1月 CPI[前月比]、0.3%(予想0.2%)
同[前年同月比]、3.1%(2.9%)
1月 CPIコア[前月比]、0.4%(0.2%)
同[前年同月比]、3.9%(3.7%)
米CPI、コア指数が8カ月ぶり大幅上昇-利下げ期待に冷や水 - Bloomberg
1月のCPIは食品価格や自動車保険、医療費の上昇を反映した。住居費は全体の伸びの3分の2余りに寄与した。外来医療費とペットサービスはいずれも1月としては過去最大の上昇となった。
一方、中古車の価格は前月比ベースで1969年以来の大幅低下となった。算出手法の変更が影響した。より広範な財やエネルギーの価格は低下が続き、最近のディスインフレは少数のカテゴリーに集中しているとする金融当局者の懸念を浮き彫りにした。
なし。
なし。
なし。
■Coca-Cola、Marriott、AirBnB、Lyftあたりが決算;
Marriott (MAR) Q4 Earnings Surpass Estimates, Revenues Miss
-5.59%、234.94ドル。
エアビーが楽観的見通し、海外好調-コロナ禍後の旅行ブーム衰えず - Bloomberg
1-3月期の売上高見通しは20億3000万-20億7000万ドル(約3060億-3120億円)と、アナリスト予想平均(20億2000万ドル)を上回った。同社は13日の株主宛ての書簡で、宿泊・体験予約数は10-12月期に比べると緩やかな伸びになる見込みだが、これは前年同期の成長率が際立って高かったためだと説明した。
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ブルームバーグ集計のデータによると、10-12月期の売上高は17%増の22億2000万ドルと、アナリスト予想平均(21億6000万ドル)を上回った。宿泊・体験予約数は12%増の9880万件と、こちらも予想(約11%増)を上回った。同社は1日の平均料金の「小幅上昇」や、有利な為替レートが業績を押し上げたと説明した。
時間外-4.65%、143.50ドル。
リフト株が急伸、業績見通しが市場予想上回る-需要好調示唆 - Bloomberg
AirBnBの見通しは良いですが、従来型の大手は”正常化”しているという記事;
The new normal: travel companies temper expectations for 2024
Marriott told investors that it expects 2024 revenue per available room, a closely watched industry metric for hotels' top-line performance, to increase between 3% and 5% this year, after nearly 15% growth in 2023.
Similarly, Hilton expects full-year room revenue to rise between 2% and 4% in 2024, down from a 12.6% increase in 2023.
ホテルは予約が入るので、業績の見通しが立てやすい業種。経済の先行きが見通せる(当期の業績自体は遅行指数だと言われている)。
コロナ後から続いた「revenge travel」にも終止符。正常化を通り越して落ち込むかに注目。
■〆は債券王 ジェフリー・ガンドラック;
ーETF Edgeカンファレンスの講演のメッセージは「金利はボトムを付けた」でしたね。それが投資家に意味するところは?
・金利は歴史的に長いサイクルをもつ。理由はどうあれ、40年間のトレンドがあった。40年前の高いレベルから下落して、直近数年は上昇している。丁度4年間になる。金利は馬鹿げたほど低かった。特に実金利は。今の実金利は理にかなっている(reasonable)。問題は、債務の額だ。それが奇妙な動きをさせる。我々は、経済がソフトになると、FEDが金利を下げ、長期金利も下がる、という考え方に慣れていた。
FEDが利下げするほど経済が弱まったとき、大きな問題に直面するだろう。債務の金利支払いだ。長期金利は・・・、1984年、実金利は10%だった。[長期金利が]1桁台後半(high single digit)にならないとも限らない。それ(40年間低下してきた金利が、長期間上昇し続ける可能性がある)がこの長期トレンドについてだ。
金利上昇局面で、経済は高金利に対してより脆弱になる。金利低下局面では、企業がカネに問題を抱えても、借換え時には金利支払いが減る。それが破綻を防ぐ。極限にいる企業に依存したリスク資産をサポートする。金利上昇局面では、破綻しなければならくなるかもしれない。それが経済サイクルにボラタリティをもたらす。70、80年代はそうだった。大きな経済ボラタリティがあった。金利上昇がボラタリティを作り出すということだ。※
ーCPIがほぼ全てのレベルで高く出ました。利下げ期待への影響は?市場は6回を見込んでいる。
・市場の織込みは行き過ぎだ。FED議長によると3月は無い。という事は、開始は5月だ。その頃には選挙になっている。それが主要な焦点ではないだろうが・・・、5月から年末までに6回というのは、インフレ率にとてつもない改善がなければ起こらない。
ーFEDは選挙を気にするでしょうか?パウエルは選挙に決断は左右されないと言っていた。
・彼らが政治的になるとかは関係ない。私は2次的な変数(secondary variable)だと思うが、それも関係ない。彼らは世間の見方を気にする。このような経済では、彼らは全てに対して等しく、積極的で無いのを好むのだ。
今日出たCPIについては、過去1.5年間、インフレに関する議論の変化が面白い(funny)。Super Core PCEがインフレ率の主要なメトリックだと言われていた。それは2020年のジャクソン・ホールで導入されたと記憶している。彼らはもうそれについては語らない。それに代わり、去年11月1日、急激にトーンを変えた。どうやら(その場限りの)指標を選んでいるようだ。独占的にインフレの年率変化に注目したりしない。そのかわり、6か月平均、3か月平均を持ち出す。今日の[CPI]レポートはそれに噛みついた。Core CPIの3か月平均は上昇したのだ。3か月平均は4%になり、12か月平均は3.9だ。もはや「3か月平均は下がっている」と言って、安心することはできない。
CPIは問題ではないと思う。PCEだ。29日に発表される。PPIは金曜日発表だったと思う。PCEがどうなるかを示してくれるだろう。FEDが利下げだと言っているときに、PCEが上昇するのはあり得ない。
ー2年金利が先行指標(leading indicator)になると言っていましたね。我々はFFレートが2年金利を主導していると考えるが、あなたはその逆だと。
・2年金利は、2年間を平均すると1%の利下げだと言っている。
※:DoubleLine Capitalはジェフリー・ガンドラックの投資会社;
ダブルライン、投資適格で最も高リスク債の保有減らす-高金利を懸念 - Bloomberg
前回インタビューで彼は「急激に下げたきたインフレ率は失速(stall)する」と言っていたので、当たりましたネ(1回分のデータだけですが);
この次に起きる事として、「FEDが高金利を持続させ、(見かけほど強くない)経済は景気後退入りする」と予想していました。
2023年の株高を当てた強気派代表トム・リーの予想は「S&Pは7%下落(5,000から7%下落すると、4,650)するが、年末には株高」でしたが、ガンドラックの予想が当たる(景気後退入り)とすれば、年末時点の株価は今より安いでしょう。
今年こそ弱気派が待ち焦がれた景気後退入りするのか、今年も無いのか、楽しみです。
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