塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【エド・ヤーディーニ】株価はAIバブル初期段階。しかしAIによる企業利益押上げは正当だ。

塾長です。

休場明けの昨日(米国6/20)は久しぶりに株下落、債券利回り上昇、原油高。そして円安。

 S&P500、5,473(-0.25%)

 Nasdaq、17,721(-0.79%)

【米国市況】円安進行、ドル160円が再び視野に-株に買い疲れの兆候 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、82.34

 10年債、4.2540

 ドル円、158.9440

 Bitcoin、64,911

 

 

経済指標:

 5月 住宅着工件数、127.7万件(予想138.0万件)

 同[前月比]、-5.5%(1.2%)

 5月 住宅建築許可件数、138.6万件(146.5万件)

 同[前月比]、-3.8%(1.4%)

 6月 フィラデルフィア連銀景況指数、1.3(4.5)

米住宅着工件数、2020年6月以来の低水準-許可件数も減少 - Bloomberg

 

 

金融政策:

バーキン、カシュカリ、グールズビー。みなさん、適当な事をしゃべっているだけ;
リッチモンド連銀総裁、利下げ前にインフレ鈍化の道筋明確化必要 - Bloomberg

ミネアポリス連銀総裁、インフレ率2%達成は1、2年先の公算大 - Bloomberg

シカゴ連銀総裁、米利下げ可能に-5月のようなインフレ統計増えれば - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

Accenture決算;

Accenture Stock Jumps Despite Earnings Miss. Consulting Firm Touts AI Bookings Growth.

+7.29%。

「3Q決算は悪かったが、4Q見通しが良かった」らしい。

決算ミスした会社は売られる傾向にあったので、珍しい値動き。

 

 

■元々弱気派で、一時的強気に転じていたバニー・バニスターが再び弱気に;
「熱狂」がS&P500種を6000に押し上げも、急落前に-スティーフル - Bloomberg

  バニスター氏は投資マネーの流入が続いてS&P500種が20日の5500弱から年末までに6000の大台に達する可能性はあると指摘。だが、2026年半ばまでには、今年初めの4800付近まで下落し、約2割値下がりすると予想した。

どうやらテクニカル的に超強気相場がやってきているようで、こちらの動画(↓)ではスヴェン・ヘンリクが「チャートを描いてみると、2028年にS&P500が9,000をつける」と言っている(9,000になる予想をしているのではなく、「このまま行くとチャート上は9,000になってしまう。それほどS&Pは強烈な上げ方をしている。これはおかしいぞ」という意味;

www.youtube.com

 

先日ダン・ナイルズのインタビュー動画紹介でも書いたように、弱気派がいる一方、強気派も多い。6月に入ってからGoldman、Evercore、CitiがS&P年末目標を引き上げている;
ゴールドマン、S&P500の目標引き上げ-ウォール街の最高に並ぶ - Bloomberg

Evercore raises S&P 500 2024 year-end price target to 'Street high' 6,000 By Investing.com

Citi Ramps Up US Stock Outlook, Joining Goldman and Evercore ISI - BNN Bloomberg

 

2000年バブル崩壊時とは行かないまでも、2022年のような相場にはなるかも???

 

 

■〆は強気派代表としてエド・ヤーディーニ;

www.youtube.com

ーあなたはテック・セクターのバリュエーションが31倍近いと指摘していました。それをどう考えれば良いのでしょう?

・メルトアップの初期にあるという明らかなサインである。私は年末S&P500を5,400と予想している。年の中盤である今、それは5,500だ。強気市場(bull market)はとても力強く、私の体中に蹄跡をつけているように感じている。同じ事が去年も起きた。私の[2023年末]目標は4,600であったが、それを年中盤に達成してしまった。このメルトアップは企業利益[増加]とバリュエーション[増加]によって導かれている。バリュエーション主導については、投機が蔓延していると危惧している。しかし、現実として、テック株は予想以上の利益を上げている。AI革命が利益を押し上げている。

 

ーしかし、ここ数日「nVidiaは儲けすぎ(over earning)なのでは?」と問われてもいますね。私はあなたがメルトアップの”初期にある”と言ったのに興味があります。nVidiaを見ていると、初期には見えません。イニングの後半で、抑え投手が出てきそうに感じます。

・1990年代との対比で言うと、Ciscoは急上昇し、急降下した。当時はより多くの余剰(excesses)があった。当時は電信設備の買い手にファイナンスしていた※1。それは危険な経営手法である。またドットコム企業は最初のラウンドで資金を獲得できたが、2番目のラウンドに失敗した。今、nVidia半導体を買っているのは、とてもリッチなテクノロジー企業である。GPUは速いコンピューターである。誰もがAIとは何か?を探っている。ビッグデータが加速している、ステロイドが注入されている。我々は量子コンピューティングに向っている。GPUがそうなるだろう※2。例えば、AccuentureはAIによって企業利益が押し上げられると発表した。

 

ー誰もがそれを主張しますがね。

・そうだが、市場はそれを筋が通ったニュースと扱い、株は上がっている。

ーおっしゃる事は分かりますが、AIによってハンバーガーを効率的に作るとか、フレンチフライをカリカリにするとも言っています。

・実際の企業が確実な情報を出している。DellはAIに関連した技術をイーロン・マスクに提供すると言った。イーロン・マスクはそれら多くの技術を集約してスーパー・コンピューターを作る※3。彼は多くの場合、言った事を遂行する。

 

 

※1:出典が見つけられなかったのですが、Ciscoは当時Ciscoのネットワーク機器の買い手にローンを提供して買わせていたのだとか。nVidiaの場合、所謂”AIスタートアップ”に投資していて、当然彼らはnVidiaGPUを買うわけで、それがCiscoの手法と似ているという主張もある。

 

※2:量子コンピューティング | イノベーションの前進 | NVIDIA

量子コンピュータと現行GPUはまったく仕組みが違うという認識ですが・・・、まあ、nVidiaくらいカネがあれば完全に別の研究をすることくらい容易いのでしょう。 

 

※3:デルとスーパー・マイクロ、xAIスパコンにサーバーラック提供へ | ロイター

デルのマイケル・デル最高経営責任者(CEO)は、xAIの生成AI「Grok(グロック)」の次期バージョンを動かす「AIファクトリー」をエヌビディア(NVDA.O), opens new tabと共に構築するとXに投稿した。
米メディア「ジ・インフォメーション」が5月に報じたところによると、マスク氏はxAIがGrokの次期バージョンを動かすスパコンの構築を計画していると投資家に述べた。2025年秋までの運用を目指しているという。

ポイントは、

・S&P500は企業利益(期待)とバリュエーション増加の両方で値上がりしている。テックは31倍にもなっており、バリュエーションの方は行き過ぎ。去年のように株は(一時的に)調整される。年末目標は5,400据置き。

・企業利益(期待)の方は正当である。AIによって利益が押上られる。今朝もAccentureが良い決算見通しを出し、市場は真に受けた。

だ、そうです。

 

後半は若干議論が噛み合っていませんでした。聞き手のスコット・ワプナーが「AIによってハンバーガーを効率よく提供するとか、フレンチフライをカリカリにする、とか言っていますが、本当にAIは役に立つのですか?」と聞いても、ヤーディーはAIを提供する側(GPUnVidiaクラウドのMS、Amaozn、Google、サーバーのDell、SuperMicro、システム構築のAccenture)の儲け話しかしていない。xAIは・・・、一応Grokがあるので「影も形もない」とは言いませんが、ビジネスモデルが分からない。

AIブーム初期段階なのでAI提供側に利益が出ているのは良いとして、問題は(AIを単なるブームで終わらせないためには)実際にAIを利益に結び付けるアプリケーションが必要ですネ。

通常は、一旦幻滅期を挟んでから、実用化に至るという道筋を辿るのですが、今回はどうなるでしょう?

 

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