塾長です。
昨日(米国7/2)はパウエル議長のハト派発言で株高、債券利回り低下。
S&P500、5,509(+0.62%)
Nasdaq、18,028(+0.84%)
【米国市況】S&P500再び最高値更新、国債利回り低下-161円台半ば - Bloomberg
原油、83.05
10年債、4.4360
ドル円、161.4380
Bitcoin、61,904
5月 JOLTS求人件数、814.0万人(予想786.6万人)
米求人件数、5月は予想外に増加-労働需要の減速傾向が一服 - Bloomberg
■パウエルがECB主催フォーラム@ポルトガルで発言;
パウエル議長、最新データを歓迎-利下げにはさらなる確信必要 - Bloomberg
7月のポルトガルと聞くと暑そうに思いますが、そうでもない?
■グールズビー;
シカゴ連銀総裁、当局者は利下げに備える必要-インフレ減速続けば - Bloomberg
なし。
なし。
■Teslaが+10.20%;
テスラ納車、予想上回り株価上昇-台数は2四半期連続で前年割れ - Bloomberg
2日の発表によると、4-6月(第2四半期)の納車台数は44万3956台。アナリスト予想平均の43万9302台を上回ったが、前年同期比では4.8%減少した。前期比では改善し、1-3月(第1四半期)の38万6810台からは増加した。
第2四半期の生産は前年同期比14%減の41万831台。テスラは販売と生産の減少理由について説明していない。詳細は今月23日に予定する決算発表で明らかになる見込み。
生産台数が-14%で、納車が-4.8%(前年同期比)と言う事は、作るのを減らして在庫を捌いたという単純な話では?
それがどうあれ、設備産業である車会社の生産・販売台数が減っているのだから、そんな株が上がるのは(素人目には)異常。
■2Hに入ったので、一昨日はFundstrat(トム・リー)が先陣を切ってS&P500年末目標を引き上げていましたが、こちらはRBC Capital ローリー・
ー次のゲストはS&P500年末目標を5,700に引き上げたローリー・カルヴァシーナです。
目標を引き上げましたね。あなたのモデルはその方向を示している、と。しかし、それを気乗りしないもの(reluctant)だと特徴付けている。なぜですか?
・私は私自信を「神経質でビクビクした強気派(nervous jumpy bull)」と呼んでいる。いくつかのモデルにおいて上昇するケースが存在する。AAII(Investor Sentiment Survey)については何度も話している通り、1標準偏差を超えると期待しているのだが、まだそうなっていない。それ以下にスタックしている。それを気にかけている。そのレベルにあるということは、6 month forward basisにおいて4.5%上昇すると予想できる。とは言え、市場には熱狂があり、いつかの時点でそれを超えると思っている。
また、pull backがあるという予想も立てることができるし、そうなっていると思う。10%程度の下落。4月に見られたようなものだ。しかし、それが上昇基調を変えるとは思っていない。道に出来た窪み(pothole)のようなもの。
ーPE倍率19~21というのは高すぎるように思うかも知れないが、あなたはそうでもないと言っている。なぜですか?
・それは理解に苦慮してきた。過去数か月、私は多く語ってきたのは・・・、我々のバリュエーションモデルは、2024年末時点でのPE倍率がtrailing basisで21.5倍になる というものだ。それはインフレ率が下がり、FEDや10年債からの緩和によるものである。それと我々の企業利益予想を組みあわせ、S&P500年末目標を5,200~5,300としていた。さらに企業利益予想を上方修正し、インフレを楽観的に見て、5,500となる。
今、奇妙な地点にいるように感じている。市場は買われ過ぎのように感じるのだ。私はこの仕事をして25年になる。市場の過熱状態が長期間続くことも知っている。そして今の市場はセンチメントで駆動されている。それはいつかの時点で対処しなければいけないが、一旦2025年モデルを横に置いて、6,100になるという予想も立つ。インフレ率が下がり、FEDが2回利下げした場合だ。
ー10~15%の値上がりということですね。
・そうだ。ヒーロー的と呼べるものではない。巨大でキチガイのように聞こえるかも知れないが、そうではない。我々は「目標はコンパスであり、GPSではない」と説明している。我々ストラテジストは、新しい事実が出てくれば、それに従って目標を変更するだけである。計算して、2025年を研究し、全てをコンテクストに組み入れているのだ。
ー最近、国債金利が上昇している。弱い経済指標が出たり、低いインフレデータが出ているのに。
・それについては心配している。今朝「金利はどれくらいまで上がる?」とemailである人に問い合わせているのだが、まだ答えをもらっていない。現実は、私は自身で調べてみたのだが、10年債と株の関係は、10年債がどれくらい動くかに依存している。275 basis pointsや300となると[株式]市場は対処できない。100 basis pointsや200であれば大丈夫。
ー市場は少数の値上がり株とそれ以外に分かれている。それについてはどうですか?
・私はローテーション・トレードに中立的だ。成長株 vs 割安株といったものだ。成長株には心配事がたくさんある。買われ過ぎである。PEの30倍に向っているが、越えられないだろう。それと同時に、割安株、景気循環株、中小型株が値上がるためには、経済的な熱狂が必要となる。しかしGDPは平均以下に向っている。それは景気循環株に向かうような状況ではない。辛抱が必要である。
ー30倍は越えられないと言ったが、それは何についてでしょうか?Nasdaq100ですか?
・私自身のバスケットを作っている。過去20年間のMagnicicent7バスケットについて聞かれるのに飽き飽きしている。20年前のMag7と今のMag7の中身は違うのだから、意味がない。S&P500の時価総額上位10銘柄を毎月入替ながら、1980年代から調べている。バリュエーションに関する調査は20個くらいやっており、そのうちの一つである。2020年、2021年、30倍に近づいたことが何度かあったが、越えられなかった。先月には29.8倍というのがあったが、直近では28倍か27倍まで下げている。どうやら30倍と言う壁があるようだ。
ということで・・・、
・2024年末S&P500は、ファンダメンタルズ(企業利益)から計算すると、5,500※。
しかし、市場はセンチメントで駆動されており、買われ過ぎ状態が長期間続く可能性があるので、上振れれば6,100。
あいだをとって(?)、目標5,700。
但し、年末目標というの方角を示すもの(コンパス)であって、位置を示すもの(GPS)ではない(ので、外れたらゴメン)。
・個人的にはビクビクしながら強気な事を言っている。
・過去の10年債ー株の関係を調べると、10年債が1~2%幅動いても株式市場は大丈夫。2.75~3%上昇すると、株は売られる。なので、今のところ大丈夫。
・経済は弱まっており、成長株から割安株にローテーションするのはまだ先の話。
・80年代から、時価総額上位10社のPE倍率を調査したところ、30倍を超えることはなかった。先月も近づいたが、引き下がった。なので、さらなる利益上方修正がないかぎり、成長株の値上がりは限定的だろう。
だ、そうです。
※:trailing basis(この場合は2024年のこと)で21.5倍が適切と言っているので、5,500から逆算すると、S&P500利益は255ドル。
市場がファンダメンタルズやマクロから乖離して値上がりしているので、渋々目標を引き上げた感じ。
市場は間違っているとしても、間違った状態が何年も続くことがあり、もしその数年間彼女が「株は割高だ。売るべき(少なくとも買うべきでない)」と言い続けたとすれば、多分クビになるでしょうネ。
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