塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

ボーイングの社債には、極めて大きな需要があった。

塾長です。

ボーイングが政府援助を受けず、社債を発行して危機を乗り切る事になりました。

www.aviationwire.jp

 

ボーイング社債だけでなく、社債一般についてJPMprgan Global Investment Banking ジム・ケイシーがCNBCに出てコメントしてたヨ:

www.youtube.com

ボーイングは3~40年の社債、$25Bを発行する。

 とてつもない需要があった。

 もとは$10Bと考えていた。

 投資家がボーイングに長期の投資をしたがっているのが良く分かった。疑いない。

 25のうち、$16.5Bは10年以上先の期限。

 買収のケースを除いて、これは史上最大の起債だ。

・危機当初に比べて、社債金利は下がってきている。

 投資適格社債のスプレッド(国債との利回りの差)は400 basis pointsだった。

 そこから57%回復した。

 S&Pは48%回復。すなわち、社債の方が株式よりも回復が早い。

 適格社債市場は、危機モードを脱し、リセッションの領域入りしたと伝えてきている。

 今のスプレッドは240くらい。

 他のリセッションの時と比べてみよう。

 2016年原油市場崩壊時、スプレッドは250.

 2011年8月、欧州危機時は、270.

 2002年エンロン事件、280~290.

 この先経済的なチャレンジは待ち受けているが、適格社債市場は、危機モードを脱したと伝えている。

FEDが発したシグナルは、市場を大きく助けたのは間違いない。

 しかし、もう一つ付け加えておきたい。

 前回ここで話した時(3月12日)、$100Bが適格社債市場から引き上げられたと言った。

 それは、非伝統的な投資家によって置換えられた。

 彼らはヘッジファンド、ハイイールド社債の投資家、などだ。

 なぜなら、投資適格社債の利回りが、ハイイールド社債と同程度になったからだ。

 投資適格社債の利回りが5%になるなどめったにない。

 そして金がじゃぶじゃぶ入ってきた。

・投資適格社債がハイイールド社債にダウングレードされる現象、フォーリング・エンジェルについては心配している。

 JPMのアナリストは、今年$200~220Bがハイイールドにダウングレードされるとの調査結果。

 歴史的な観点でみると、2014~2019年に起こったダウングレードを全て足し合わせても、それ程の金額にはならない。

 金融危機時、2008、2009年では、$130Bがダウングレードされた。

 これは新しい記録になった。

 

 

ガンドラックは、投資適格社債市場は過大評価されていると言っていたけれど、金が有り余っているので、行き先が無いからしょうがないんだヨ。

当然、彼も分かっていて(分かっていないはずがない)、ポジショントークしているだけなんだろうけど。

 

社債の話はヨコに置いて、ボーイングが生き残れそうなのは、良い話。

米国が弱ると、日本が困る。