塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

米株急落を引き起こしたパウエル談話、何がそんなにタカ派的だったの?

塾長です。

昨日(米国8/26)は待ちに待った(?)ジャクソンホール会議後のパウエル会見があり、米株は激落ちくん。

今朝からWIFIの調子が悪く、接続が切れてばかり。踏んだり蹴ったり。

 S&P500、4,057(-3.37%)

 Nasdaq、12,141(-3.94%)

【米国市況】株急落、FRB議長発言で売り強まる-ドル137円台半ば - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、92.97

 10年債、3.0350

 ドル円、137.7520

 Bitcoin、20,259

 

 

経済指標:

 7月 PCEデフレータ[前年比]、6.3%(予想6.4%)

 7月 PCEコアデフレータ[前年比]、4.6%(4.8%)

 同[前年同月比]、0.1%(0.3%)

 7月 個人所得[前月比]、0.2%(0.6%)

 7月 個人支出[前月比]、0.1%(0.4%)

 7月 卸売在庫[前月比]、0.8%(1.4%)

米個人消費支出、7月は低調な伸びにとどまる-インフレは緩和 - Bloomberg

 

 

金融政策:

パウエルさん会見の模様。ライブでは音量が非常に小さかったですが、こちらのビデオは修正されて聞き取りやすい;

www.youtube.com

パウエル議長、高金利維持する可能性高いと示唆-転換期待裏切る - Bloomberg

こんな事を言いました;

・インフレ抑制が最優先課題(成長は後回し)

インフレ抑制の過程で家計やビジネスに痛みが出る

・米国経済は21年に比べて減速しているが、まだモーメンタムがある。特に労働市場に歪みがある。需要過多。

・インフレ率が2%に向かうまで、金利を上げ続ける。

・7月FOMCでFFレートを2.25~2.5%にした。今の状況を鑑みれば、利上げを中立金利で止めたりしない。

・9月FOMCでも0.75%利上げするかもしれない。今後出てくるデータとそれによって変化する見通し(outlook)次第。

・歴史は、早めの(prematually)金融緩和への転換を強く戒めている。
1970、80年代の高インフレとそれに続く低インフレの25年間からの学びが3つある。

  1. 中央銀行は低く、安定したインフレを達成できるし、すべきである。需要を供給に合わせられる。
  2. インフレは、インフレ期待が大きな役割を持つ。インフレへの注目自体が家計やビジネス上の決定に影響を及ぼす。高インフレが長引けば長引くほど、高インフレが定着(entrenched)する可能性が上がってしまう。(「なので、高いインフレを長く続けてはいけない。早急に低下させる必要がある」と言っている)
  3. ゆえに、(インフレ抑制という)仕事が終わるまで、利上げを継続しなければならない(we muct keep at it until the job is done)。1970、80年代、何度も高インフレ抑制に失敗し、最終的にボルカーが長期に渡る金融引締めを行い、成功した。同じ失敗を繰り返さないためにも、今この問題(高インフレ)を解決する。

・我々は強固に、素早くツール(金利、バランスシート)を使って需要を抑制し、供給とバランスがとれるようにする。インフレ期待を固定する(anchored)。

 

ポイントは、過去のようにアヤフヤ、曖昧、柔らかな言い方をせず、以下3点を言い切った事でしょう。ボルカーを引き合いに出し、mustを使うあたりにその決意(?)が表れている;

  • インフレ退治は家計やビジネスに痛みが出る
  • 早めのハト派転換はない、中立金利以上に利上げする
  • インフレ退治をゆっくりやってはいけない。ボルカー時代のように、強力な金融引締めをする

市場はパウエルがタカ派発言するとは予想していましたが、ここまでは織込んでいなかったでしょうネ。

ただ、9月FOMCまで時間があるので、それまではアナリストの間で「〇〇の統計が△△だったから、0.75%利上げは必要ない」「いや、あれは9月1%利上げの予告だった」とか姦しい状況が続く予感。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

マーク・ザッカーバーグがジョー・ローガンの番組に出演し、「FBIがFocebookに来て、ハンター・バイデンのlaptop問題は嘘情報だから、検閲しろ的な事を言った」と暴露;

www.youtube.com

ザッカーバーグは「具体的に何と言われたのか覚えていない」的なことを言っている。彼/Facebook、全てのSNSは「誰に何を言われて何を検閲しているのか」透明化すべきですネ。

 

 

個別株:

AmazonがEAを買収?;
ゲーム大手EA買収、AppleではなくAmazonがオファーか - iPhone Mania

 

 

今日の〆はFundstrat トム・リー

www.youtube.com

・パウエルがインフレに対してタフな姿勢を見せたが、それはこれまでと変わらない。

・物価を引き上げてきたドライバーは消失している。住宅在庫はGFCレベルに高い。車や家具などの耐久消費財に対する需要は減少し、価格も下落。Indeed.comを見れば、求職は40%減。FEDの2%ゴールを達成するために、賃金上昇がゼロ%になる必要は無い。1.5%落ちれば良い。

 株は債券よりも安い。債券は安定している。最終的にsell-offは買われて終わるだろう。

・私はコモディティー価格上昇や賃金上昇が無い(dismiss)と言っているのではない。消費者のインフレ期待次第である。消費者のインフレ期待は3か月連続で下落している。1年も5年もだ。市場はどうかというと、swapsマーケットでは、1年は2.7%である。6月中旬以来、そこに留まっている。今から1年後のインフレ率を言い当てることは出来ないが、インフレ率はコンセンサスよりも下落傾向にあると言える。

・今年末までにFEDは1.0~1.25%利上げするだろう。FEDが利上げすると株価は下がるというのは誤解(misconception)だ。市場の織込み次第。既に金融引締めは織込まれている。

何を信じるかはあなた次第!

 

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