塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【KKR ヘンリー・マクヴェイ】高金利・高物価が継続し、景気後退にはならない。KKRとしては大企業のカーブアウト、電力・電力網インフラに関心がある。

塾長です。

昨日(米国5/20)は株ヨコ、Bitcoin高。

 S&P500、5,308(+0.09%)

 Nasdaq、16,794(+0.65%)

【米国市況】S&P500小幅高、エヌビディア決算控え-156円台前半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、79.65

 10年債、4.4370

 ドル円、156.3300

 Bitcoin、70,988

 

 

経済指標:

なし。

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■かつてのミーム株であるZoomが決算を発表;
Zoom Video Earnings Beat. Guidance Light As Wall Street Looks For Bottom.

Zoom Video Communications (ZM) on Monday reported April-quarter earnings and revenue that topped estimates as enterprise sales growth beat views. Revenue guidance for Zoom Video stock came in slightly below expectations as Wall Street analysts look for a bottom amid decelerating growth.

-1.23%(時間外)。

 

 

■好調だったJPMが安い。ジェイミー・ダイモンが引退期限を伸ばさないと言ったかららしい;
ダイモン氏、JPモルガンCEOの後継計画は「順調に進んでいる」 - Bloomberg

一方、会社の業績は好調;
JPモルガン、通期の純金利収入予想を上方修正-金利の恩恵続く - Bloomberg

-4.50%。

5年チャートでみると、誤差でしかない;

JPMorgan Chase 5Y 2024/5/20 - Yahoo Finance

 

 

■ウォールストリートいちの弱気派マイク・ウィルソンが驚きの強気転換;
モルガンSのウィルソン氏、弱気な見方撤回-S&P500は最高値更新へ - Bloomberg

  ウィルソン氏は2025年6月までにS&P500種株価指数は今の水準から2%上昇すると見込む。従来予想していた12月までの15%下落から大きな転換となった。

  同氏のS&P500種の予想値は5400と、従来の4500から引き上げられただけでなく、最高値の更新が見込まれている。

  同氏らがまとめた19日のリポートでは、「米国での良好な1株当たり利益の伸びに加えて、緩やかなマルチプルの圧縮」が予想されている。

インタビューが出てきたら記事にしたい。

 

 

■KKR CIO ヘンリー・マクヴェイがCNBCに出ているのを久しぶりに見た気がするので、紹介すると・・・

www.youtube.com

FEDが今年中に利下げするのは、我々のベースケースではない。なぜなら、我々は世界に24のオフィスを持ち、我々の企業を見ているが、とても良い成長をしている。2番目に、big pictureとして、レジーム・チェンジがある。高インフレ、物価高な世界。より多くの財政支出地政学、うまく行かないエネルギー転換(messy energy transition)、下がらない賃金(sticky wages)。それらのもとで、FEDは今年利下げをする必要が無い。するとしても、今年後半に0.25%。サービスのインフレ率は5%台後半だ。下がるか?と聞かれれば、そうだと答えるが、FEDが利下げを急ぐ必要はないだろう。企業の利益見通しを見てみれば、5%金利環境で、うまくやれている。

・我々の主張は「グラスの水は半分もある」だ。あなた達が今朝も話していたように、世の中には悪いことが溢れている。しかしそれなりに多くの資本が支出され、このサイクルでは消費者は仕事を保持出来ている。成長はOKだ。

 我々はテクニカル分析をあまりしないのだが、供給が限られている。IPOやハイイールドのローン生成がこれほど少なかったのは、2008年、2001年以来である。それと同時に、S&P500企業は$1Tの自社株買いを行っている。私は先週月、火曜日ヨーロッパに行ってきたのだが、彼らは$400Bの自社株買いを行っている。それは欧州において、典型的に行われることではない。これらがテクニカル的に市場をより強くしている。

・(物価上昇が続いても)スタグフレーションになるとは思わない。パウエル議長も”スタグ”について語っていたように、強い生産性向上を得ている。これは1990年代を思い起こさせる。私は60年代にいなかったが、それら2つの10年期を見てみると、強い生産性向上があった。今も生産性が急騰している。これはAIによるものではない。コロナ期の資本(の支出)によってなされたものだ。それが企業の収益性、効率性を上げている。システムに供給されたマネーをオフセットするためにも生産性向上は必要だ。後知恵ではあるが、回復期に多くのカネを供給するのは良い考えではなかった。スタフグレーションをオフセットするのは、生産性向上である。我々はそれを目にしている。

 我々のビジネスで何をやるかというと、日米欧で企業のカーブアウトにprivate equityとして投資する。それが1番目。

 2番目に、インフラストラクチャービジネスが活況だ。名目GDPが高い世界においては、より多くのcollateral-based cash flowsを必要とする((アセットではなく)キャッシュフローを基にカネを借りるなら、より多くのキャッシュフローが必要になる)。金融をロング、株をロングした時代・・・、ベンチャーキャピタルにカネが入った、長期債にカネが入った時代は過ぎさった。それはうまく行かなくなった。人々が何をしているかというと、より短い(債券の)金利を求め、うまく働く資産に回帰している。これら全ては長期の名目GDPに紐づいている。それと同時に、AIによってエネルギーに対する需要の急騰がある。我々には十分な電力供給がない。先週、欧州出張の大きな学びは、電力生産が十分であったとしても、適切な場所、需要のある所になければならない、という事だ。エネルギー供給網に大きな変化がある。nVidiaについて今朝話を聞いたが、それはヘッドラインの数字である。KKRにとって興味があるのは、AIのあるところに電力を運ぶインフラである。

日本において大企業のカーブアウトや不動産投資で馴染み深いKKRですが、参加に多数の企業・ビジネスを持っていて景気の先行きを読む力の強い企業と言えるでしょう(とはいえ、なかなか「景気が悪くなると思うので、我々のビジネスには期待しないでくれ」とは言えない)。

 

まとめると・・・、

・KKRが持つ企業・ビジネスを見る限り、経済成長は続く。世界は高物価、高金利に変化・移行した。今年、FEDは利下げをしないだろう。

・株に強気である。IPOやハイイールド債の起債が極端に少なく、カネの行き場として株式市場が選ばれるから。

・今は60年代、90年代と似ている。生産性が大きく向上し、企業の収益性・効率が上がっている。これはAIではなく、コロナ期になされた資本投資によるものだ。

・KKRとしては、日米欧で企業のカーブアウト、電力・電力網関連インフラビジネスをやりたい。

だ、そうです。

 

一番重要な意見は「高物価・高金利な世界になった」という点ですネ。

「高物価=現金が価値を失う速度が速くなる」なので、現金は何かに変えて・換えておかなければならない(=投資)。

 

まず、マクヴェイとしては株式市場に強気。

KKRとしては先進国でのカーブアウト、電力(網)インフラ。彼らは投資会社なので「今、AIが流行っているから、AI株を買おう、電力が足りないらしいから電力株を買おう(そして流行りが去る前に売り切ろう)」ではなく、「電力が足りないなら、〇〇の会社を買っておいて、7年後に売ろう」と中期的に考えているハズ。

 

ふむふむ。(最近話題に登る事の多い)発電会社は魅力的。

電力網は・・・、PG&Eのような事もあるので要注意;
PG&E、山火事被害者と1.4兆円の賠償で和解 - 日本経済新聞

 

次の大統領がトランプになるとするならば、石油関連かも。

 

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