塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【サビタ・スプラマニアン】今後10年は大型割安株が好成績。【トム・リー】S&P500は6月末までに5,500。【クリス・ハーヴェイ】次の決算期まで株は値上がらない。バランスよく割安株を持て。

塾長です。

昨日(米国6/4)も米国債が売られ、株が終盤買われた1日でした。夏のドライブシーズンに向けて原油価格(WTI)が下がっている理由もよく分からない。

 S&P500、5,291(+0.15%)

 Nasdaq、16,857(+0.17%)

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、72.84

 10年債、4.3360

 ドル円、154.8130

 Bitcoin、70,657

 

 

経済指標:

 4月 JOLTS求人件数、805.9万人(予想831.5万人)

 4月 製造業新規受注[前月比]、0.7%(0.7%)

 4月 耐久財受注[前月比]、0.6%(0.7%)

 4月 耐久財受注コア[〃]、0.4%(0.4%)

米求人件数、3年ぶりの低水準-労働市場の緩やかな減速と整合 - Bloomberg

  求人件数の減少は広範にわたった。医療では3年ぶり低水準。製造業では2020年12月以来の水準に減った。政府でも減少した。

  求人件数は宿泊・飲食サービスでも減少し、これはカリフォルニア州での最低賃金引き上げを反映している可能性がある。

 

 

金融政策:

FOMCは6月11、12日開催。

 

■日銀;
日銀、早ければ今月会合で国債購入減額を具体的に検討も-関係者 - Bloomberg

 

■ECB。米国オフィス不動産不況(からの金融危機)だけが注目されていますが、欧州の方がヤバかったりして?
ECB、複数の独銀行に商業不動産ローンの引当金積み増し要請へ - Bloomberg

問題が意識されている/表に出ているのであれば、なんらかの形で対処されるでしょう。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■HPEが決算。巷ではSuperMicroばかり注目されているが、HPEもAI/データセンター需要で上振れ;
HPエンタープライズ、売り上げ好調-AIサーバー事業が押し上げ - Bloomberg

  HPEによると、5-7月(第3四半期)の売上高は74億-78億ドルの見通し。アナリスト予想平均は74億5000万ドル。1株利益は一部項目を除いたベースで43-48セントを見込む。市場予想平均は46セントだった。

  通期の売上高見通しについては1-3%増と、従来予想(横ばいから2%増)から引き上げた。1株利益は予想レンジの中間値で約1.90ドルの見通し。2月時点の予想の中間値は約1.87ドルだった。

+15.91%(時間外)。

 

 

 

■昨日はWells Fargo、BofA、FundstratのストラテジストがCNBCのインタビューに答えていました。

3人もいるので、逐語訳ではなく、簡潔に箇条書きで。

まずは大手の中では比較的早めに強気転換したBoA サビタ・スプラマニアン;

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  • Dowは工業活動という坑道のカナリアだと言われているが、インデックスは少しばかり詐称されている。S&P500は7社が支配しているし、DOWも上位が重い。皮をむいてみると、S&P500社の決算は7社以外も良く、これは株に強気な理由になる。心配になるのは、弱気派が減っており、(株価が)心配の壁を登らなくなるのでは?という点だ。
  • trailing PE、forward PEともにreasonableであると思う。21倍だ。過去の水準と比べて高いが、資産が軽く、マージンが大きいので正当化できる。AIは現実というよりhypeだろう。しかし生産性・効率の向上は強気なストーリーとして信じている。これはFED金利を操作しているのではなく、正常な市場として強気になれる。
  • S&P500年末目標は5,400。来年も良い年になると思うが、値上がりという点ではエキサイティングではない。配当に注目している。次の10年間、米国では大型割安株(large cap value companies)が最高のパフォーマンスを出すと思う。エネルギーや銀行。AIなどで労働力を減らせる(labor light)。
  • 配当はインフレから守るための収入源として機能する。2000年代に配当にかかる税金が下がったが、配当を出す株のパフォーマンスは悪化した。これは驚きである。税金は配当株に影響を及ぼさないというのが我々の研究結果として分かった。
  • 名目GDPは上振れると思う。FEDが今年利下げしない可能性がある。FEDの次の動きが利下げである可能性はゼロではない。それは株にとって悪くない。そのとき、経済が好調だからだ。
  • インフレを押し上げているのは、労働力不足。移民で解決できるかも。これは(金融政策ではなく)政治の問題。2%に戻すのは難しい。

 

 

次は常に強気派Fundstrat トム・リー

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  • インフレが下がり、労働市場が冷え、6月末までにS&P500は5,500をつける。$6Tの現金が横に置かれ、margin debtは2021年10月時点に比べてとても低い。
  • 4月のインフレ率、CPI、PCEが高かったのは住居費と自動車保険。住居費はFEDが好むほどではないが減速している。22%上昇した自動車保険は正常化している証拠がある。今年後半になるまえに、自動車保険がインフレに貢献しなくなる(=その時点のCPIを下回る)と思う。5月CPIに出てくるかも知れない。
  • 年末までにBitcoinは150,000に値上がりする。Bitcoin ETFは出たが、機関投資家は買い始めたばかり。250,000まで上がる。
  • 株・BitcoinにとってFEDが利上げしないこと、もう利上げサイクルに無いことが重要。利下げが1回だとしても株にはサポートとなる。FEDがビジネスサイクルを助成する事を意味するから。利下げが1回なのか、3回なのかは大きな違いではない。しかしFEDが「今年利下げする」と言える程にインフレが冷えるのは重要である。
  • 企業は引締め的な金利5%の環境でも決算は強固。消費者は、トラブルのサインはあるが、負債比率(leverage)は低い。FEDが利下げすれば、消費者の富にブーストがかかり、企業への需要が高まる。FEDが利下げするのは、良いことだ。

 

 

最後に強気・弱気どちらとも言えないWells Fargo クリス・ハーヴェイ。”慎重派”といったところ?;

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  • (株式)市場はぎくしゃくしていて(choppy)、カタリストを探しているが、それが見当たらない感じ。これは(次の)決算期まで続くだろう。多くのカタリストがあるようには思えない。必要なのは、次の決算期において企業利益が上昇すること。次の大きな値上がりがくるためには、7月まで待つ必要がある
  • この時点でFEDが何か言ってくるとは思わない。彼らは「データを追っている」と言うだろう。我々も追っている。データはOKだ。経済は人々が予想するよりはよくないかも知れない。人々は消費者に対して神経質になっているようだが、インフレは・・・”手なずけられた(tamed)”というのは正しくないかも知れないが、hotではない。なのでFEDが言う事がカタリストになるとは思えない。
  • 我々がうまく機能すると思っているのは、過去1.5年と同じく、バーベルアプローチ。成長領域であるcommunication servicesと防衛的な医療・公益の組合せ。それらを60:30:10の割合で持つ。
  • communication servicesが良いのは、そのvaluation(の低さ)である。techを主導しているのはnVidiaだけ。それ以外はそれ程でもない。我々はtechに対して中立だ。
  • 公益の値上がりは続くと思うが、凸凹があるだろう。我々は年末に(公益を)アップグレードした。売られ過ぎだった。利下げもあるし、売られ過ぎからの回復があると思ったからだ。それから電力需要増加の話が入ってきた。今の時点で利確したくない。valuationは未だ確信を持てる(compelling)、機会にも確信を持てる。テクニカル的にも前向きだ。

 

 

サビタ・スプラマニアンとクリス・ハーヴェイともに割安株を勧めているのが興味深い。

両者ともに「やっぱり今の株価は高すぎる」と心の底で思っている雰囲気が伝わってくる。

 

その一方で、常に強気派トム・リーは「株・暗号通貨といった資産は定常的・恒常的に値上がりするものだ」という考えがベースにあり、「インフレ率が下がり、金利も下がる。カネ余りだから、それらがとんでもなく値上がりするぞ」と言っている模様。

 

どちらを信じるかはあなた次第。

 

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