塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ジム・ビアンコ】良い雇用統計だった。次回FOMCは25bpt利下げで決まり。【ジェレミー・シーゲル教授】S&P500は年末6,000へ。しかし2025年は国債利回りとの競争となり今年ほど良くならない。

塾長です。

昨日(米国10/4)は劇強な雇用統計が出て皆さんビックリ。株高、債券利回り上昇、円安。なぜか原油高。

 S&P500、5,751(+0.90%)

 Nasdaq、18,137(+1.22%)

【米国市況】株と利回り上昇、市場は利下げ予想を修正-148円台後半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油74.45

 10年債、3.9810

 ドル円148.6790

 Bitcoin、62,297

 

 

経済指標:

 9月 NFP[前月比]、25.4万人(予想14.8万人)

 9月 失業率、4.1%(4.2%)

 9月 平均時給[前月比]、0.4%(0.3%)

 同[前年同月比]、4.0%(3.7%)

米雇用者数の伸び、9月は全予想上回る-失業率は4.1%に低下 - Bloomberg

・週平均労働時間は34.2時間に減少

・経済的理由でパートタイムで働いている人の数は20万人余り減少

 ・今年最大の減少

・黒人の失業率は6.1%から5.7%に低下、白人とヒスパニック系労働者も低下

・失業から雇用に移行した人の数は2022年初頭以来の高水準

・27週間以上の失業者数、22年初頭以来の高水準

 

 

金融政策:

■グールズビー;
シカゴ連銀総裁、雇用統計「素晴らしい内容」-過度な反応には警鐘 - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

EU、中国製EVに最大45%の関税決定-貿易摩擦激化は必至 - Bloomberg

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

 

■〆は債券アナリスト ジム・ビアンコ、皆大好きジェレミー・シーゲル教授;

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ー雇用統計により債券利回りが上昇している。2年国債は20bptも上がった。

 この雇用統計と、債券利回りの大きな動きをどう思いますか?

・[雇用統計の]どの数字を見ても、とても良い。新規雇用者は良い、賃金は強い、birth-death modelによってつくられた数字は無い。全て考え合わせると、良い統計だった。

 

ー過去しばらく新規雇用のほとんどがパートタイムだったが、今回の統計ではフルタイムの雇用も増えた。

・そうだった。フルタイムが増えた。

 債券市場では11月[FOMC]の利下げ予想から50bptがほぼ消え、25bptとなった。

 

ーこれはFEDにどのような影響を与えるだろう?

・この雇用統計が出る前からFEDは難しい立場に置かれるだろうと思っていた。ストライキがあった。港湾のストライキ終結したが、Boeingのストライキが継続しており、ノースキャロライナ州、サウス・キャロライナ州、ジョージア州では洪水があった。それは大きな問題である。経済指標はとても混乱した(muddy)ものになるだろう※。心配側に振って、25bpt利下げする可能性が高かったが、この強い雇用統計により、25bptで決まりだろう。

 

ー雇用統計において、労働時間は2022年3月の水準まで減少した。これはポジティブと言えるのでは?

・これは少しばかりのオフセットとなった。労働時間が減ると、より多くの求職が出るようになる。労働時間が増えると、職が減る傾向にある。労働時間が減り、より多くの人を雇ったのだから、来月はリバウンドがあり、雇用者数としては押し下げられるかも知れない。

 

ー労働時間は減ったが、賃金は増えた。それは素晴らしいですね。

・そうだ。我々は0.1%の賃金変化に一喜一憂する世界に住んでいるのだから(ニヤリ)、それは意味がある。

 

ー来週PPI、CPIが出る。FEDは難しい立場にいるだろう。

・そうだ。CPI、PPIには未処理の季節性(residual seasonality)がある。未処理の季節性とは、年末に向けて季節性が高く出ることだ。年末に向けてCPI、PPIを押し上げるかも知れない。

 

ー来週はCPI、PPIの他に、3年、10年、30年国債のオークションがある。10年債利回りが4%に近づくなか、政府の債務に焦点が当たるだろう。

・今週のように利回りが大きく上昇したあとは、どれくらいは別にして、通常下がる方向に動くだろう。

 

※:2,3日前、彼がBloombergに出演したとき、ハリケーン「へリーン」と雇用統計(のデータ収集)に関して以下のような事も言っていた(動画、5:35~);

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(11月に出る10月)雇用統計において、新規雇用者数がマイナスになる可能性がある。雇用統計のサーベイは13日の週に行われる。もしストライキが13日の週まで続き、ハリケーン「へリーン」の被害から回復するのに2週間以上かかるとしたら、雇用統計に影響が出始めるかも知れない。

雇用統計のサーベイのやり方として、企業からレポートをもらう。企業が閉鎖していたりして、レポートが届かなければ、その月の数字をゼロとしておく。[遅れて届けば]翌月の改定値に入る。2017年のハリケーン「ベリル」がヒューストンを襲った時は、新規雇用が大きく落ち込み、マイナスになった。

 

 

 

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ー[この雇用統計は]株にとって何を意味するだろう?

・興味深い。第3四半期、新規に550,000人を雇用したが、労働時間はほぼフラットである。それを良いニュースと受け取れば、GDPの増加はほぼ生産性増によるものになる。第3四半期のGDP増加率は2.5%~3%である。そのほぼ全てが生産性向上によるものになる。少しは賃金上昇のおかげだが、ほぼ生産性向上だ。それはインフレを押し上げない。株にとっては良いニュースである。

 私はFEDがさらに50bpt利下げするとは思っていなかった。連続して25bpt利下げすると思っている。中立金利がいくらか?という議論はあるが、私は3.5%だと思っている。来年の半ばには[FFレートが]そこに到達するだろう。先物相場を見ても、ほぼそれを予想している。25bptを四半期毎に下げて行くだけで良い。50bptの利下げをする必要はない。何かとても悪いニュースが無い限り、FEDはその線で行くだろう。ソフトランディングの可能性がどんどん高まっている。

 

ーこの雇用統計により、年末に向けての予想に変化は?

・2つある。一つは利回りの上昇は特筆に値する。ほぼ4%だ。私がこの番組で言ってきたように、FEDはリセッションの可能性を下げると、彼らは短期の利回りを下げるかも知れないが、長期の利回りは上昇する。これは株との競争になる。しかし、リセッションが無く、企業利益が向上すれば、市場はそれを好むだろう。私は年末[S&Pが]6,000を予想しているが、国債利回りとの競争になる。年末までに達するか分からないが、10年債利回りは4.5%に上昇するだろう。

 

ー株は割高だが、キャッシュが投資されずに残っていると指摘する人がいる。FEDは50bptか25bptか分からないが、利下げする。そして今日、我々はこの経済がとても弾力的だと確認した。

・まったくだ。企業利益は未だ向上している。どの経済指標を見ても、リセッションを示していない。トレンドはフレンドである。確かに[S&P500のPERは]forward earningsに対して21.5倍だが、Mag7を除けば18倍である。それは安くはないが、高過ぎはしない。まだ上昇余地はあるが、メルトアップは起きないだろう。6,500には到達しないだろう。2025年は、2023年、2024年のように平均よりとても高いリターンをもたらさないだろう。

 

 

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