塾長です。
昨日(米国5/20)は、一昨日の下げを打ち消して、S&P500は2,971でゴーーール。
さらに1%強上昇したら、3,000の大台達成。
「50州において、なんらかの形で経済再開が始まった」のが後付けの上昇理由。
そして、今日は木曜日なので、新規失業保険申請件数の発表。
先日ここで紹介したように、政府支援が失業者数を押し上げているので、鵜呑みにはできない。
申請件数が多くても株価が下落しなければ、市場は失業者数に嘘があると織り込んでいる事になる。
さて、経済再開となると、「(職場で)コロナにかかったら、会社を訴えてやる!」という人も出てくるのが米国。
それを次の経済刺激策法案に盛り込むかどうかで、議論が白熱している。
日本人的には、職場の保険で賄えないの?と思ったりするけれど、その辺どうなっているか分からない(知らない)。
CNBCがスイング・ステートでアンケートを取ったらしいヨ。
多分、アリゾナ、ミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシン、ノースカロライナ、フロリダ州の6州(冒頭画面に表示されていたので)。
・コロナ感染の責任について、誰が責任を負うのか?
次の経済救済法案を作るとき、議員が直面している課題。
CNBCとChange Researchのサーベイでは、明確な結果は出ていない。
調査は先週末、6州で実施。
調査回答者のうち、
45%が労働者、顧客は企業を訴えられるべき。
42%が企業は保護されるべき。
14%が「よく分からない」と回答。
・どこで感染が広がったのかを特定するためには、大規模な接触者トレースが必要になる。すなわち、人々の居場所を随時把握しなければいけない。
多くのアメリカ人は未だそのアイディアを受け入れていない。
それら6州で、外食時に個人情報提供するとか聞いたところ、
45%がNO。
40%がYes。
15%が多分、と回答。
・専門家は、経済再開後、コロナが再び広まったとき、このような情報を得たいと望んでいる。
アメリカ人に個人の位置情報を共有しろと言っても、無理でしょうね。
せいぜいできるのは、レストラン入店時、メールアドレスを提供してもらうくらい?
東南アジアでは、その辺の対策が進んでいるらしいですが。
経済再開後の職場感染は架空の話ではなく、既に始まってたりします:
・製造を再開したFordの2つの工場が、止まっている。
一つはシカゴの工場で、インディアナにあるサプライヤーからの部品が来なくて、止まっている。
もう一つは、ディアボーン工場。労働者の一人にコロナ陽性が出たから。午後には再開できる見込み。
・このニュースに驚きはない。
誰も工場がすぐにフル生産になると期待していない。
部品不足や、コロナ対応があるだろうと予想している。
・これら工場では、[コロナの]検査をしている。
労働者がシフトに入る前の手順がある。
検温だったり、感染者との接触履歴など。そして[疑いがあれば?]検査。
今回は、これで見つかった。
Fordは安全策を多数用意しており、工場に入る前だけでなく、工場に入った後もソーシャルディスタンスを取る、人との接触を制限する処置を取っている。
Fordに限った話ではない。全ての製造業でだ。
人が距離をとりながらの製造再開は容易ではない。
議会での議論は「職場できっちりとした予防策、感染防止策を取っていれば、訴えられない」という形に落ち着くのかな?
防止措置がしっかりしていれば、訴えても勝てないしネ。