塾長です。
先日、伝説の空売り投資家ジム・チェイノスがBloombergに出演、ドイツのワイヤーカード問題にコメントしていたので、本ブログに書いた(下にリンクあり)。
そのインタビュー全体はもっと長く、中ではテスラについてもコメント。まだ空売りしているらしい。
その部分だけ切りとってみた:
・我々はまだテスラをショートしている。
市場は、テスラがテック・カンパニーだと言っている。毎四半期、決算を他の車メーカーと比べているが、テスラは車メーカーに他ならない。ほとんど同じマージン、ROA。厳しいビジネスだ。
テスラの今四半期の売上は、直近6四半期とほぼ同じだろう。
巷では成長ストーリーが信じられているが、実際の成長率は急激に減少している。
北米販売台数は去年ピークアウト。欧州は今年ピークアウト。中国はまだ伸びている。
テスラの市場価値は約$200B。売上の8倍。他の車メーカーは、売上の1~1.5四半期の価値で取引されている。
市場でテスラは最先端技術を持つ会社と評価されている。皆が興奮しているのは、バッテリーと自動運転。実際には、テスラはその分野でリーダーではない。
パナソニックとCATLがバッテリーを作っている。
AudiはA8でレベル3自動運転を達成。テスラはレベル2だ。誰もが、残念なテスラが自動運転中にトラックに突っ込むビデオを見ることができる。
これは、人々が企業に対して[偏向した]見方を持ち、投機的になるかの例だ。彼らはテスラを彼らが見たいように思いこむ。そしてテスラはその物語(ナラティブ)を売り込むのが上手い。
・我々はテスラが出す数字にたくさんの疑問を持っている。彼らの管理(マネージメント)にもだ。SolarCity買収に遡る。彼らがどうやってそれを正当化し、その後法的にどうなったか。などなど。
経営層の入替も激しい。
会計側のストーリーは重要だが、現実をバリュエーションの乖離の問題の方が大きい。
・我々は二コラにポジションを持っていない。
テスラの成功があるのに、誰か別の奴が現れて同じような物語を売り込むのに、どうしてこんなに時間がかかったのか?と驚いているよ。
(この後、ブラジルのレンタカー会社Localizaの話に移る)
ジム・チェイノスやデイビッド・アイホーンは、テスラを空売りして、今までいくら損をしたのだろう?
もう引くに引けないかもネ。
先日(昨日か?)書いたとおり、テスラがS&P500入りしてしまうと、直接ポジションを持っていなくても間接的に影響を受けてしまうので、とても心配。
だからと言って、S&P500を売るのもどうかと思う。
仕方がないので、下がった時点で買うか・・・。
個人投資家は弱いなぁ。
以下、参考のための過去記事。
ジム・チェイノスがワイヤーカード問題について語っている記事:
約3か月前、ジム・チェイノスが「テスラを空売りしているゼ」と言っていた記事:
テスラ、S&P500入りの影響について。