塾長です。
昨日(米国7/28)の米株はPCEデフレータが市場予想を下回り爆上げ。もう怖くてやってられない。
S&P500、4,582(+0.99%)
Nasdaq、14,316(+1.90%)
【米国市況】株は反発、日銀YCC修正の影響払拭-141円台に逆戻り - Bloomberg
原油、80.67
10年債、3.9690
ドル円、141.1400
Bitcoin、29,303
6月 個人所得[前月比]、0.3%(予想0.5%)
6月 個人支出[前月比]、0.5%(0.3%)
6月 PCEデフレータ[前月比]、0.2%(0.3%)
同[前年同月比]、3.0%(3.0%)
6月 PCEコアデフレータ[前月比]、0.2%(0.1%)
同[前年同月比]、4.1%(4.2%)
7月 ミシガン大学消費者信頼感指数、71.6(72.6)
米個人消費支出は上向き、PCEコア価格指数は前年比で鈍化 - Bloomberg
個人消費を支える実質可処分所得は前月比0.2%増加。賃金・給与はインフレ調整前で0.6%増と、今年1月より後では最大の伸びとなった。貯蓄率は4.3%に低下した。
米消費者マインド指数、2021年10月以来の高水準-インフレ鈍化で - Bloomberg
米雇用コスト指数、2年ぶり水準に伸び鈍化-予想も下回る - Bloomberg
■日銀が実質利上げ第一弾;
日銀のYCC柔軟化は実質的な緩和修正、形骸化が進むとの見方 - Bloomberg
なし。
中国への投資制限、バイデン氏は8月第2週に大統領令に署名へ - Bloomberg
この大統領令は半導体と人工知能(AI)、量子コンピューティングに焦点を絞ったもの。既存の投資には影響せず、特定の取引のみが禁止される。
■決算はP&G、ExxonMobileなど;
米P&G、値上げで四半期売上高が予想上回る 中国低迷は足かせ | ロイター
米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が28日発表した2022―23会計年度の第4・四半期決算(4―6月期)は売上高が前年同期比5%増の205億5000万ドルと、リフィニティブのIBESデータによる市場予想の199億8000万ドルを上回った。調整後の1株当たり利益は1.37ドルとなり、市場予想の1.32ドルを上回った。
株価+2.83%、156.41ドル。
P&G CEO ジョン・モラーがCNBCに出ていた;
特にオモシロイ事は言っていないので、簡単に箇条書きで;
- 売上は伸びている。販売数も改善している。モーメンタムがある。
- インフレはマチマチ。輸送はフラット、人員不足。全体的には収まりつつある。
- 来年はオーガニック売上4~5%の伸びを予想。今年の8%から落ちるのは、インフレが収まってきているから。
- ブランドに投資してきた結果に満足している。コロナ前・中・後、シェア増加。一部にトレードダウンの動きはあるが。
- 過去にbig brandsは無くなるという議論があったが、そんなことはない。
エクソン、4-6月利益が市場予想下回る-3四半期連続の減益 - Bloomberg
米石油大手エクソンモービルの4-6月(第2四半期)の利益はアナリスト予想に届かなかった。天然ガス価格の低迷や燃料販売からの収益縮小で3四半期連続の減益。
調整後1株利益は1.94ドルで、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想を6セント下回った。同社は米デンベリーを49億ドル(約6800億円)で買収すると発表したばかりだが、自社株買いは今後も安定したペースで継続すると言明した。
株価-1.20%、104.16。
こちらがCEO ダレン・ウッズのインタビュー;
前半は「2022年が特別だっただけで、2023年の決算は悪くない。効率化を進めている」といった普通の話なので、割愛。最後の部分だけ;
ー何年にも渡ってメジャーへの期待は株主還元だった。まるで過去100年作り上げたものを刈り取るように。しかし、誰かが石油の消費量が101ミリオンバレル/日から5年後には105ミリオンになると言っていた。OPECの誰かだったと思う。あなたのゴールに対する見方(viewe)は変わったか?株主還元から増産へ?
・我々のviewは変わっていない。事業に投資し、競合優位性を作り、需要に対応する。
ー105ミリオンという数字を信じますか?そうだとしたら、もっと原油の生産が必要だ。
・今年は記録的な石油需要になる。来年はもっと増えると期待している。短期、中期においては、石油、石油政変への需要は高い。なぜなら、世界中で経済成長が起き、生活が改善しているからだ。石油・ガスの消費を減らそうとしている人々は見逃している。先進国にフォーカスしていて、世界で成長しているのは生活レベルが低いところ。それにはエネルギーが必要で、石油・ガスの需要がある。
こちらXOM5年間チャート;
PER 7.05、forward yield 3.52%。
PER的には割安に見えるが・・・?
■〆は昨日に引き続きシーゲル教授;
ー我々は最高値に向っていますか?
・そう思う。とても市場は強い。1Q、2Qの企業から出たガイダンスはためらいがち(tentative)だった。それがより自信のあるものになった。内部数値は改善。広がっている。DCI、雇用コストは、数日前パウエル議長も言及していたが、期待値を下回った。他もそうだ。ゴルディロックスだ。インフレが低く、強い経済。良いガイダンスに、良い決算(profits)。何がこの市場を止められるだろう?
ーパウエルは仕事をやり終えたでしょうか?
・それには確信が持てないが、私は彼らが両側のリスクを認識したことに喜んでいる。彼らはデータ依存で、毎回のFOMCに予断なく望むと言ってきた。私はマネーサプライが減少したとき、とても心配になった。今年後半の経済がどうなるかと思った。いったい誰が1Hに2%以上成長すると予想できただろう?FEDでさえ予想できなかった。インフレは下落している。強い経済。これが近いうちに止まるとは思わない。
ーFEDは正しいものを見ているでしょうか?遅行指数を見て、実際のデータを見ていないとの批判がある。
・それについては、以前からそう言っている。住宅価格は下がっているが、まだ指数の中の数字は上がっている。しかし、FEDはそれを理解したようだ。システムの中にラグがあり、先行指数をみるようになった。3~6か月前に比べて、心配は減った。
ー弱気派(bears)はこういう。「強気派(bulls)は伸び切った株価に対して常に何らかの説明を思いつく。思ったほど悪くなかったというだけでは、現在のバリュエーションを正当化できない」と。何か言い返せますか?
・S&P500は今後12か月利益予想の20倍で取引されている。私の研究では、それは平均的である。テック株は30倍。割安株はインフレへの恐れから14~16倍。とてもリーズナブルだ。テックが割高だ、長期手に割安株を選好する等ということはできるだろうが、市場全体を見た時には高すぎるということはない(when I look at the market as a whole, I DO NOT see any significant over valuations)。ドットコムバブル時代、S&Pはearningsの30倍だった。そのとき金利はもっと高かった。それは恐ろしかった(that was scary)。私は今日(こんにち)のvaluationをコワイとは言わない(I don't regard today's valuation as scary)。
冒頭「この株高がコワイ」と書きましたが、シーゲル教授によると「株価評価に偏りはあるが、全体としては平均的。決して怖くない」のだそう。
ありがとうございます。安心しました。
一応書いておきますが、「株価評価に将来利益(forward earnings)を使うな」という人は多い。ある意味作られた数字なので。そういう人からすれば「今後12か月earningsの20倍」との発言は馬鹿げて聞こえるでしょう。
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