塾長です。
昨日(米国4/12)の米株市場は気持ちイイくらい全面安。
S&P500、4,412(-1.69%)
Nasdaq、13,411(-2.18%)
【米国市況】株下落、10年債利回り2.75%突破-円は対ドル125円台 - Bloomberg
原油、95.41
10年債、2.7800
ドル円、125.4380
Bitcoin、39,710
30年住宅ローン固定金利が5.25%を超えたそうです。
・Morgage News Dailyによると、30年住宅ローン固定金利が5.25%のジャンプ。2009年8月以来の高さ。1年前に比べると、2.4%高い。
ITB、XHBはそれぞれiShares U.S. Home Construction ETF、SPDR S&P Homebuilders ETFのこと。どちらも同じような値動きをしているので、XHBの方を5年チャートで確認してみましょう;
まだコロナ暴落前より高値で取引されています。
なし
エバンスさんが、12月までにFFレートを2.25~2.50%に上げると言っている。
5月FOMCで0.5ポイント利上げ検討する価値ある-エバンス総裁 - Bloomberg
エバンス総裁は連邦準備制度が政策金利を中立水準まで引き上げる必要があると述べた。総裁は中立水準を2.25-2.5%とみている。さらに、来年3月までの中立水準到達が望ましいものの、今年「12月に到達するよう加速した場合も、やはり問題ないだろう」と発言。それには「今年9回分程度の利上げが必要になるが、毎会合0.25ポイントずつ利上げするだけでは到達できない」と指摘した。
ウォラーさんのこの発言はハト派的なのか?
ウォラーFRB理事、利上げは「ハンマー」-損害回避に全力尽くす - Bloomberg
ウォラー理事は11日、利上げは経済をたたく「ハンマー」となり得る「力ずくの手段」であり、米金融当局はその「付随的損害」を回避できるよう全力を尽くしていると述べた。
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「力ずくの手段を用いなくてはならない場合、時に付随的な損害が出ることがある」と指摘。金融当局者はそうした損害を「大きくしないやり方で進めようとしているが、政策の手直しはできない」と語った。
彼はタカ派と見られているので「金融引締めで、景気停滞するかも知れないけれど、仕方がないんだよ」と事前警告していると受け取るが正しそうですが、文面からは「経済停滞が起これば、強い金融引締めはできない」とも読める。
なし。
Bloombergによるウクライナ情勢まとめ;
【ウクライナ】EU、追加軍事支援に動く-マリウポリ1万人超死亡か - Bloomberg
今日もイーロン・マスクが主役?以前Twitter社の取締役の席を得る代わりに、株を買い増さないと約束していましたが、それを破棄。
マスク氏、ツイッター取締役辞退-株式追加取得が可能に - Bloomberg
これがTwitterにとって良い・悪い、みたいな解説がでているけれど、中身は大した事無いのでパス。
AT&TのWarner部門をDiscoveryが買い取る件、終わったものだと思っていましたが、昨日がその日でした。両社とも値上がり。ご祝儀相場?一般的には「AT&Tは本業の通信に専念できる、DiscoveryはWarnerのコンテンツ資産を得て成長が期待できる」という解説が出ているが、たった1日の値動きでは判断できず。
AT&Tの株価を5日間チャートで確認;
崖のようになっているのは、AT&T1株あたり、Warner Bros. Discovery, Inc(WBDWV)0.24株が割り当てられたから。
月曜にAT&T100株@$24.15(=$2415)を持っていたとしたら、火曜終わり時点AT&T100@19.63+WBDWV24@24.47=1963+587=$2550となり、ほぼ同じ水準(昨日1日で見れば5.6%増加ではあるが、それまで長期的に下げているので、この表現にしてみた)。
AT&Tには今後の増配に期待。キャピタルゲインは期待しない。逆にWarner-Discoveryには成長を期待。
強気派マルコ・コラノビックが弱気に転じた?という記事が出た;
不動の株強気派に変化、JPモルガンのコラノビッチ氏が利益確定推奨 - Bloomberg
「相場は3月初めの下落分の大半を帳消しにした。地政学や政策引き締め、成長などを背景にリスクが高まる中で、もはや売られ過ぎの状態には見えない」と分析した。
今回の修正後もベンチマークとの比較で引き続き株式はオーバーウエート、債券はアンダーウエートを推奨している。
株式の中でも新興国株を投資家に推奨している。
債券利回りの上昇が続けば、いずれは株式にとって問題となり得るが、ゼロ近辺にある現在の実質利回りは、株式を大きく脅かすほど高くないとわれわれは考える
上に書いてあることそのままですが「株価は適正水準に戻った。株と債券なら株。特に新興国。債券利回りが上昇すれば、考えなくもない」と言っている。弱気には転じていない。見出しが釣りでした。
一方、永遠の弱気派マイク・ウィルソンが再度弱気な発言。
債券市場とS&P500種は楽観的過ぎる-モルガンSのウィルソン氏 - Bloomberg
ディフェンシブ銘柄のアウトパフォーマンスは景気減速やリセッション(景気後退)の見通しを示しているにもかかわらず、これが債券市場やS&P500種に反映されていないとウィルソン氏は分析。
株式市場の内部に耳を傾けるべきだとし、「成長は期待外れとなる見込みのためディフェンシブな姿勢を維持する」ことを勧めた。
そして、いつも強気のトム・リー。
ーあなたは超強気というほどではないが、CNBCに出演するほとんどのゲストよりも強気ですね?ポジションを改めて教えて下さい。
・その通り。ウォールストリート、機関投資家は明らかに弱気。向かい風を考えれば当然だ。彼らと我々の違いは、我々は既に多くの悪いニュースが織り込み済みと考えている。リセッションの可能性は高まっているが、いくつかの景気先行指標は、インフレが最悪期を脱したと言っている。それが真実なら、FEDは市場が考えているほどの利上げをする必要がなくなる。
ーしかし、金利は上昇している。10年債が2.75。Nasdaqなどが影響を受けるのでは?
・長期債利回りが上昇している、イールドカーブが急になっているということは、growth scare(訳注:成長減速への恐怖。または、それを見込んで株価が下がること)から脱している事を示している、明確に時期は分からないが。そうだとすれば、10年債利回りが2年前より高くなろうとも、債券のPERは33倍であり、16倍でしかないS&P500の方が相対的に魅力的。
ー私が言いたかったのは、金利が上昇すると、グロース株のバリュエーションに影響しないか?という事でした。実際、今日はMEGA Cap株が売られた。
・その通り。過去1.5年のあいだ、我々はエネルギーを推していた。我々の基本路線であるリセッション回避が起こるなら、今日以降の6~9か月、large cap tech、FAANGは魅力的である。彼らはGDP以上に成長する。他の株に比べて、サプライチェーン混乱やインフレに強い。彼らは'great'とは言い難かったが、これからしばらくは他をアウトパフォームするだろう。
ー前提条件として、インフレがピークを過ぎたと考えているのですね。市場は心配しすぎだと。
・そうだ。経済は不確実な移行期にいる。インフレ、戦争、過熱した労働市場、タカ派のFED。投資家が弱気になるのは理解できる。私が言っているのは、市場はFEDのために仕事をしているということ。あなたが指摘したとおり、金利は既に上昇している。家計の4大資産は8~15%減少した。それは家計が$15T損失を被ったということ。それらが経済を減速させる。ガソリン価格の上昇がクレジットカード支払いに影響を与えたというデータがある。FEDがタカ派の言動をしているので、市場が彼らのために仕事をしている。それが本当だとしたら、FEDは9回利上げする必要ない。
「家計資産が$15T減少した」というのはどこから来たのでしょう???S&P500は最高値から8%下落しているが、住宅価格は高止まりしたまま。インフレ率で補正しているのかしら?
「FEDの代わりに市場が仕事をしている」というのも、先日記事にした※ダドリーさん(元NY FED総裁)の見解とも食い違う。住宅ローン金利上昇などは、その通りですが。
(3月までのデータで判断する)5月FOMCで0.5%利上げは確定だとして、その後の指標(CPI、失業率、PCE)次第ですかネ。だから「今後6~9か月」と比較的先の予想になっているのでしょう。
SoFi リズ・ヤング(Liz Young)もトム・リーと同じような解説をしていた(詳細割愛);
皆さん自身のキャリアを賭けて予想しているわけで、誰が当たりクジを引くのか楽しみデス。
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