塾長です。
昨日（米国3/17）の米株は反落。ジェットコースターみたいな相場。
「いくら何でも値動きが激し過ぎませんか？」と思っていたら、3月第3週金曜日なのでtriple witchingでした。リズ・ヤングのツイートで思い出しました；
Today is triple witching day—some ~$2.7 trillion worth of stock options, index options, and stock futures expire. Happy Friday.
— Liz Young (@LizYoungStrat) 2023年3月17日
S&P500、3,916（-1.10%）
Nasdaq、11,630（-0.74%）
【米国市況】銀行売りでＳ＆Ｐ反落、国債大幅高－ドル軟調132円近辺 - Bloomberg
ナスダック100指数は週間で5.8％上昇し、昨年11月以来の大幅高。マイクロソフトやアルファベットといった昔ながらのハイテク大型株が買われた。連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）が利上げ軌道を修正するとの観測が背景にある。
銀行株がこの日1.1％下げたにもかかわらず、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は週間で1.4％上昇。
ということで、ポジション変更は起きているが、株にパニックは起きていない。
ポジション変更については、ジョー・テラノバがこんな風に説明していた（動画1:40くらいから）
・MegaCap（超大型株）は現在世界で最も優秀な銀行である。それが基本的なストーリーとなっている。彼らが資本を提供している。FED Putではなく、MegaCap Putだ。
これには醜い部分もある。私はこれらMegaCap株を持っていない。quality momentan strategyに従い、2021年４Q に売ってしまったからだ。誰もがMegaCapを持っていない。
ーそれ（MegaCap株を売ってしまい、所有していないのを）後悔していますか？
・もちろん今のパフォーマンスを見れば、後悔していると言える。しかし、長期的に見れば、ストラテジーを持つのを後悔したりしない。ルールに沿ったストラテジーを持ち、それに従うべきだ。
現在の（MegaCapの）パフォーマンスを見れば、「買っておけば良かった」と思う。それが現在何が起きているかを知る事につながるし、人を謙虚にする。そして現在どんなストラテジーもうまく機能していないことを尊重させる。
全てのコンセンサス、例えば、強い経済があるのでソフトランディング・ノーランディングするという意見は消失してしまった。最終的には降伏につながるだろう。世界で最も良好な銀行であるMega Capにカネが流れている。それは継続するだろうか？その答えを誰も知らない。
少しこれ（銀行破綻が続く中、どのようなポジションを取るべきか）に関連して、（小説／映画「Big Short」で有名になった）スティーブ・アイズマンの一部発言をご紹介（２日前のインタビューですが）；
・我々は週末に色々考えた。政府が銀行救済をしないとしたらどうなるか？JPM、BofAにベネフィットがあるだろう。救済があったとしても、JPM、BofAにベネフィットがあるだろう。JPM、BofA株を買おうと思った。一方、現在起きている事を考えれば、もっと厳しい規制が銀行にかかり、利益が圧迫されるかもしれない、これが明らかになるには何か月もかかるだろう。だったらヒーローになるべきだろうか？と考えた。今後何が起きるかまったく分からないのだから。
ー銀行に規制がかかるので、銀行に投資すべきでないと言っていますか？
・私には全ての銀行を精査しているチームがある。その上で言えるのは「分からない」だ。あなたが「分からない」時、市場に参加すべきではない（if you don't know, you shouldn't play）。
：
（この後、「だったらどうしたら良いのよ？」とキレぎみに聞かれて、「TINAは終わった。広範囲に投資しろ、リスクを管理しろ」とキレぎみに（当たり前のことを）言っていた
原油、66.34
10年債、3.3950
ドル円、131.8030
Bitcoin、27,499
2月 鉱工業生産指数［前月比］、0.0%（予想0.5%）
2月 設備稼働率、78.0%（78.5%）
3月 ミシガン大学消費者信頼感指数、63.4（68.0）
米製造業の生産、予想に反し２カ月連続プラス－設備稼働率は低下 - Bloomberg
ミシガン大インフレ期待、３月は２年ぶり低水準－マインドは悪化 - Bloomberg
なし。次回FOMCが3/21、22日なので、FED高官は公に発言しないお約束。
（一方、複数の銀行が破綻しているのだから、パウエルは「金融システムは安全だ」くらいの発言をすべきでは？という意見も散見される）
なし。
なし。
■ 大手の決算はなし。
■ 昨日もCredit Suisseがどーのこーの、金融危機があーだこーだ、と専門家チックは人が出てきてしゃべっているが、「危機が起こる前に言ってくれないと」と思ってしまう。
◆そんなピーチクパーチクの中でも、（破綻した）SVBは腐ったリンゴだったし、監督者も腐っていた、という暴露記事が出始めたのは興味深い；
ＳＶＢの問題、当局は数カ月前から警告－ＳＦ連銀が監督チームを交代 - Bloomberg
関係者の１人によると、ＳＶＢは金利リスクの把握方法を改善する必要があると指摘された。これこそ今月、同行を破綻に導いた財務悪化の中心的問題だった。
：
銀行監督は2018年にトランプ政権と共和党が支配する米議会によって緩められ、資産が2500億ドル（約33兆400億円）を下回る銀行を対象とした年次ストレステストは必須ではなくなった。ＳＶＢのグレッグ・ベッカー最高経営責任者（ＣＥＯ）はかつて、この規制緩和を訴えていた一人だ。緩和が発効すると、ＳＶＢは急速に成長。22年の早い時期には、資産は2200億ドルに積み上がった。17年末の時点では510億ドルだった。
NYTによると、パウエル議長は12日の声明文でFEDの監督不履行についての言及を削除したのだとか；
Fed Blocked Mention of Regulatory Flaws in Silicon Valley Bank Rescue - The New York Times
But Jerome H. Powell, the chair of the Federal Reserve, blocked efforts to include a phrase mentioning regulatory failures in the joint statement released early Sunday evening by the Fed, the Treasury Department and the Federal Deposit Insurance Corporation.
■ 最後は土曜になので軽い話題で〆。Pornhubの運営会社MindGeekが（どこからともなく現れたカナダの）投資会社Ethical Capital Partnersに買収された、のだとか；
Pornhub is under new ownership - The Verge
ジョークを解説するのは野暮ですが、投資会社にethical（道徳的な）という言葉が付いていると、マネロンなどに活用されちゃったりするのだろう的な将来を思い描く（？）とオモシロイ。
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