塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

パウエル議長のミスコミュニケーションで米株市場急落。次のイベントは11日。

塾長です。

昨日(米国1/5)の米株市場は、昨年12月に開催されたFOMCの議事要旨が公開され、その内容にびっくりして急落。

 S&P500、4,700(-1.94%)

 Nasdaq、15,100(-3.34%)

【米国市況】タカ派的なFOMC議事要旨で株一段安、国債利回り上昇 - Bloomberg

こちら、セクター別。テクノロジーが下げるのは当然として、金融も大きく下落しているのがオモシロイ。

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SPDR sector ETF 2022/1/5 - Yahoo Finance

 

 

債券、為替、コモ:

 原油、77.20

 10年債、1.7050

 ドル円、116.1460

 Bitcoin、46,192

ビットコイン4万4000ドル割れ、12月フラッシュクラッシュ以来の安値 - Bloomberg

 

 

経済指標:

米ADP民間雇用者数、12月は80.7万人増加-7カ月ぶりの大幅増 - Bloomberg

 

 

金融政策:

FOMC議事要旨:早期利上げ、バランスシート縮小の可能性に言及 - Bloomberg

「FF金利引き上げ開始後の比較的早い時期に、連邦準備制度のバランスシートの規模を縮小し始めることが適切になり得ると、一部の参加者が留意した」

バランスシート縮小については「正常化の過程で、大規模に縮小させることが適切になり得ると一部の参加者は判断した」とも記されている。

パウエルさん、12月FOMC後のQ&Aで「バランスシート縮小は議論を開始したばかりで何も決まっていない」と言っていたのに※、議事要旨を開けてみたら、すぐに・大幅に縮小しそうな勢いで市場はビックリ。12月の時点で「バランスシート早期縮小もツールの一つだ」くらいの事を言っておけば、こんな事にはならなかっただろうに。最近はうまくなってきたと思っていたのに、ここにきてコミュニケーションの失敗。

先日誰かが「FRB副議長にブレイナードさんが指名されている。彼女は(も)このような微妙なコミュニケーションが出来る人か分からない。実績がない。彼女にタフな質問が投げられた時の対応に注目だ。変な事を言ったら市場が過剰反応する懸念がある」と言っていました。コワイコワイ。

 

※:12月FOMC後パウエル会談の記事、バランスシート縮小に関するQ&Aを読んでみて下さい:

alibertarian.hatenablog.com

 

 

個別株:

AmazonはRivianから(のみ)配送用バンを買うのだと思っていたら、Stellantis(旧プジョーグループ+フィアット・クライスラー)からも買うそうです。大量導入しようと思ったら、新興企業だけに頼るわけにはいきませんネ。「共同開発」の中身は、Alexa、AWSを使う以外良く分かりませんが、まぁ、その程度だと思いマス。AWSを安く使わせてやるから、注文通りの仕様にしてくれ、とか。

アマゾンとステランティス、配送用EVで協力-リビアン株急落 - Bloomberg

 

 

他にニュースもないので、ジョシュ・ブラウンと、ジェレミー・シーゲル教授のご意見を拝聴。

まずはジョシュ・ブラウンから。

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・バランスシート縮小(balance sheet runoff)の話題が、市場下落の切っ掛けだろう。この時期にバランスシート縮小について話をする事自体、一部の人には驚きだっただろう。balance sheet runoffとは、債券が期限を迎えた時、借換えをしない事を言う。その結果、バランスシートは縮小される。それが、人々の期待よりタカ派的であった。

 しかし、それは利上げがあるまで起こらない。(利上げ時期の)コンセンサスは、早まっていないように見える。すなわち、6月、7月くらいだろう。もしかしたら、それよりは早いかも知れない。FEDは利上げを出来る限り待つ方針を示している。まずテーパリングを先にやらなければいけないのだし。

 このことが、私がsmall cap growthとカテゴリー分けしている株の希望や夢を脅かしているようだ。Robinhoodにとって酷い日だった。AMC、GameStop、DocuSign、Teledocなど。それらが最も影響を受けている。大型割安株(Large Value)は0.55%の下落。生活必需品、公益、素材、エネルギーはプラス圏。[注、この動画の時点では、そうだったのでしょうが、上の表で示した通り最終的に全セクターがマイナスで終了]

 経済崩壊を予期して、株が叩き売られているのではないし、FEDが大きなミスを犯してしまったのではない。思っていたよりFEDがアグレッシブになるかもしれないが、それは多くの人が既にやっておくべきと思っていた事だ。

 これが私の見立てである。多くの人は同意してくるだろうが、一部はそうではないだろう。

 

 

そして、シーゲル教授。

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ーここ2、3日、国債利回りが上昇している。FEDの議事録が公開された。

・私は、1年以上、FEDはもっとアグレッシブにならなければいけない、インフレは一時的ではないし、悪くなる一方だ、と言ってきた。12月のFOMC議事要旨は、FEDの(インフレに対する)心配を反映している。そして、市場は「その通り、彼らはシリアスになる」と言い始めたのだ。先ほど(CNBCの)スティーブ・リースマンは4回利上げの可能性は40%と言っていたが、私が2週間ほど前にこの番組に出演したとき、8回の可能性があると言ったら、皆驚いていたな。4回以上の利上げがあるだろう。その恐怖が10年債に表れている。

Nasdaqは3.5%下落、S&Pも大きく下落した。FEDはどこまでやりきれるだろうか。FEDはインフレ退治の時間枠を逃してしまったのではないか。

・ジョシュのインタビューを聞いた。2018年の繰り返しはない、と。我々はまったく異なる状況にいる。FRBは2018年の時より$4T以上多い資産を抱えている。FRBがそれをrunoffし始めたら、それは大きな金融引締め効果がある(で合ってるかな???)。そして、インフレの問題がある。2018年時点ではなかった問題だ。雇用は完全雇用の状態にある。ある指標によると、完全雇用を超えている。そして、FEDのもう一つのゴールは、物価安定である。市場は反応するかも知れない。私はローテーションが起こるのだと思うし、実際起きている。私はそれでも今年の市場は値上がりすると思っている。FEDが急激に引締めを行った場合、キャッシュフローの良い会社は、ディスカウント・レートの影響を受けやすい。悪い市場になるとは思わない。ローテーションが起きるだろうし、ここ数日起きている動きだ。

 

彼らの見解は胸にしまって、反応しないでおきます。というのも、市場の1日、2日の動きで何かを読み取るのは無理(してはいけない)。明日、明後日、大幅反発する事もある。

そして(昨日も書いたように)、11日、パウエル、ブレイナードの公聴会がある。議員から「お前ら、このインフレをどうするつもりだ」なんて質問があるでしょうから、それらへの回答に注目。ブレイナードが口を滑らせないとイイな!(逆に、それがチャンスであるという見方もできる)

米上院銀行委、パウエル・ブレイナード両氏指名公聴会を来週開催 | ロイター