塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ダン・ナイルズ】売上増のAmazonをロング、減のAppleをショート。

塾長です。

昨日(米国8/4)の米株は、前日のAmazon好業績+弱めの雇用統計で反発か?と思わせておいて、下落。これには騙された人も多かったはず。

 S&P500、4,478(-0.53%)

 Nasdaq、13,909(-0.36%)

【米国市況】株は終盤に売られ続落、国債利回り低下-一時141円55銭 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油82.64

 10年債、4.0600

 ドル円、141.7100

 Bitcoin、29,030

 

 

経済指標:

 7月 非農業部門雇用者数[前月比]、18.7万人(予想19.9万人)

 7月 失業率、3.5%(3.6%)

 7月 平均時給[前月比]、0.4%(0.3%)

 同[前年同月比]、4.4%(4.3%)

米雇用統計、7月の非農業部門雇用者数は18.7万人増-失業率3.5% - Bloomberg

 

BLSの発表によると・・・;

The average workweek for all employees on private nonfarm payrolls edged down by 0.1 hour 
to 34.3 hours in July. In manufacturing, the average workweek remained unchanged at 40.1 hours,
and overtime was unchanged at 3.0 hours. The average workweek for production and nonsupervisory
employees on private nonfarm payrolls remained at 33.8 hours. (See tables B-2 and B-7.)

The change in total nonfarm payroll employment for May was revised down by 25,000, from +306,000 
to +281,000, and the change for June was revised down by 24,000, from +209,000 to +185,000. With 
these revisions, employment in May and June combined is 49,000 lower than previously reported. 
(Monthly revisions result from additional reports received from businesses and government agencies
since the last published estimates and from the recalculation of seasonal factors.)

・週平均労働時間は0.1時間減少して、34.3時間。

・5月NFPを306,000から281,000に修正(差分△25,000)

・6月NFPを209,000から185,000に修正(差分△24,000)

・5,6月の修正を合計すると、マイナス49,000。

 割合にすると、マイナス9.5%。

毎回毎回書いていますが、どうして皆さんこんな信用できない統計を信用しているのでしょう?

 

 

金融政策:

FRB当局者2人、労働市場は減速-高金利維持の期間に議論シフトを - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■決算だったのは、Dominion、Nikola、Ichan Enterprisesなど。

Dominion Energy forecasts weak third-quarter profit on lower demand | Reuters

The company expects third-quarter operating earnings between $0.72 and $0.87 per share, compared with estimates of $1.09, according to Refinitiv data.

U.S. utility companies have been plagued by milder-than-expected weather during the first half of the year affecting top-line results.

-3.02%、49.21ドル。

 

アイカーン氏の投資会社、四半期分配金を半減-株価急落 - Bloomberg

著名アクティビスト(物言う投資家)、カール・アイカーン氏が率いる投資会社アイカーン・エンタープライゼズは4日、四半期分配金を従来の1預託単位当たり2ドルから同1ドルに引き下げると発表した。空売り投資家ヒンデンブルグ・リサーチのリポートを受けて4-6月(第2四半期)に赤字が前年同期比で倍増したことを理由に挙げた。

空売り投資家のレポートで株価が下がるのは理解できるが、赤字が拡大するとはこれ如何に???

ちなみに、Hindenburg Researchは空売り継続を宣言;

-23.33%、25.09ドル。

 

Nikola shares plummet 26% as electric truck maker names 4th CEO in 4 years | Reuters

Nikola (NKLA.O) lost more than a quarter of its market value on Friday after the U.S. electric truck maker named its fourth CEO in as many years and reiterated for the third time this year its doubts about continuing as a going concern.

 :

Nikola's investors on Thursday approved a proposal that will allow the company to issue more shares. It needs $600 million to execute its business plan but it will not be entirely dilutive equity capital, Girsky said on a call with reporters.

 :

The company laid off 270 employees in June and liquidated assets of a recently acquired battery maker last month.

 :

Nikola forecast third-quarter revenue of $18 million to $28 million, compared with estimates of $34.5 million, according to Visible Alpha. The company said it expects 300 to 400 deliveries this year, up from between 250 and 350 it projected earlier.

・CEOが交代。企業継続に疑義。

・$600Mのキャッシュが必要なので、新株発行。

・270人レイオフ。先月買収したバッテリーメーカーを売却。

・Nikolaは今年の販売計画を引き上げ、300~400台とした。

こんな会社のトラックを買う人(会社)がいるという不思議。

-26.36%、2.500ドル。

 

 

■いつも強気のトム・リー

www.youtube.com

ーあなたは8月を警戒していた。今朝のトーンで変化はあったか?

・Yesであり、Noである。今日建設的な事が起き、私とテクニカル・ストラテジストのマーク・ニュートンは8月の底固めが起きていると思うようになった。ドルが反転(値下がり)。金利が低下。それらは株にとって逆風である。8月に入り、これまでの4日間、株は荒い値動きだった。しかし、雇用統計はまぁまぁな値(decent number)だったし、来週出るCPIに期待している。それは来週株が上昇する道筋をつけるだろう。

ーCPIについて楽観的な見方が広がっていると言える。中古車、賃料が下がるという予想。

・そうだ。今朝のヤンのインタビューを聞いた。中古車と住居費は去年コアCPIを押し上げた3大要素のうちの2つである。もしそれらが下落すれば、中古車が30%下落、住居費が8、9%下落するとなれば、コアCPIは数か月に渡り3%台以下、2%台後半になるかも知れない。

ーあなたはインフレ率が石のように落ちると言ってきた。しかし、あなたの研究では、見通しが明るくない?

・そうだ。株は年初来20%上昇した。悪いニュースがdiscountedされている。それでも、機関投資家、それらの顧客は弱気なことに驚いている。過去4日間、株の値下がりに飛びついて、株が上昇しない方に賭けた。8月はテクニカル的に弱気になる理由はあるが、人々は急激に弱気に転換するというのは、活気のある(ebullient)市場のサインというより、人々が吸い寄せられている。未だ$5.5Tのキャッシュが投資されずに残っている。

ー今日の金利の動きはどうですか?

・論理的に、アックマンやダイモンが言うように、長期債金利は上昇すべきだろう。インフレ率の高止まりや、risk premia、term premiaを考えると。しかし、政治的制約、FEDの来年利下げの可能性、他国の低金利を考えると、それらは金利を低く抑えるアンカーとなるだろう。金利が下がれば株に良い。

NFPが上振れて株が下がると予想していたトム・リーですが、それほどでもなかったので、強気に戻っています。

その理由は、これからもCPIが下がる、投資されていないカネが残っている、から。

 

 

■トムの切れ味が今一つだったので、ダン・ナイルズも;

www.youtube.com

ー広くみると今の状況はいかがですか?

・株が年末まで10%修正されても驚かない。難しい時期にいる。去年9月CPIはピークを付けた。今は失業者数の1.5倍の求職がある。平均賃金は4.4%上昇。ストライキが起きている。

 その下で大きな事が起きている。原油価格が上昇している。6月中旬67ドルから80ドル以上へ。コストが上がっているのだ。そして、日本がYCCを修正。米国財務省は今四半期$1T、Q4に$50B国債を発行する。それらは金利上昇のプレッシャーだ。それがマルチプル拡大要因だった。利益ではない。利益は減っている。

ー10%correctionにどれくらいの確信がありますか?株をショートしている?

・我々は集中したポートフォリオを持っている。20~40の株。私はAmazonをロングしている。それらを分かった上で、私のファンドで最大だ。一方、Appleをショートしている。我々は株を選ぶ(stock picking)ことで乗り切る。そうして去年は利益をあげた。今年もだ。現在3%CPIにおけるマルチプルというのは・・・、過去70年間のデータによると、平均19倍。現在は21倍。それが平均に戻る、そしてCPIが10月下落したあとに上昇したとしたら・・・、マルチプルが10%下がって、それは株価10%下落を意味する。

ーこの環境で、Amazonをロング、Appleをショート、と言いましたね。それらが6~12か月後、どうなっている予想ですか?

Appleをこのように見て欲しい。人々はAppleに好き勝手なことを言う。サービスが売り上げを増やすとか。コロナが発生する前の2019年度売上は-2%。今は3四半期連続で前年同期を下回っている。次の四半期も下回る予想だ。それは20年間起きなかったことだ。マルチプルが30倍なので、問題になっていない。S&Pは21倍。今年Appleno売上は伸びていない。我々のtop pickであるFacebook(Meta)と比べてみよう。Facebookの売上は今年13%増で、24倍。Googleは売上8%増、23倍。あなたがAppleのマルチプルを無視するなら、すればよい。しかしマルチプル拡大が今年の株高要因だ。利益は減少している。利益減少、マルチプル拡大で株高というのは、私のプレイではない。

ーsock pickingについて聞きたい。QQQを買うというわけにはいかないのですね?

・そうだ。Microsoftのintelligentクラウドのガイダンスは期待以下だった。幅は大きくないが。しかし、彼らはChatGPTで投資家の目を開かせた主要プレーヤーだ。それでもintelligent cloudの数字は下がっている。Tesla、NetflixAppleの利益は下がっている。一方Google、Meta、Amazonは利益を増やしている。Magnificent Sevenトレードは終わった。全ての会社がnVidiaではない。あなたが先に言ったように、セキュリティーだ。うまく行かないなんてあるだろうか?AIがセキュリティーの脅威を煽り、企業はより多くの費用を対策に当てなければならない。そうなればどうなる?ある場所のカネを使うなら、他の部分を削らなければならない。それらはネットワーク機器企業のJunipar、Nokia、Ericssonで既にみられている。AccentureIBMInfosysにもあらわれている。これら企業は決算レポートにAiを50回言うかも知れない。しかし、それはセクター内の分岐を意味するものではない。

Amazonロング、Appleショートというのが、昨日のジーン・マンスターと正反対で面白い(正確に言うと、ジーンは「AmazonよりもAppleを買う」と言っていた)。

 

そしてダンは今日も怒っている。

Appleの売上が下がっているのに、なぜ株価が下がらないのか?!と。(Appleをショートしていると言っているので、マジモノのポジショントーク

AIブームの火付け役であるMicrosoftもAIでカネ儲けができていないじゃないか!と。

 

ごもっとも。

しかし”ごもっとも”で動かないのが、相場である。

 

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